イラク戦争
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劣化ウランの脅威
投稿者: letgogogojp 投稿日時: 2004/05/04 10:46 投稿番号: [137 / 5091]
http://japan.usembassy.gov/j/p/tpj-jp0285.html#劣化ウラン
連合軍は湾岸戦争の際、その高濃度性のため理想的な武器となる劣化ウラン製の徹甲弾を使用した。イラク政府は近年、連合軍が使用した劣化ウラン弾が、イラク国内でのガンや先天性異常を引き起こす原因となってきたとの虚偽の主張を広めようとしている。イラクは、先天性の異常を持った子どもたちを写した衝撃的な写真を配布し、劣化ウランがその原因であると主張してきた。この政治的な運動には、プロパガンダとして2つの有利要素がある。
一般人は、ウラニウムという言葉に恐怖を覚えるため、この虚偽の主張が比較的通じやすいものとなっている。
反核活動家の国際的なネットワークが、劣化ウランの反対運動を独自に展開しており、イラクはこの組織網を利用することができた。
しかし、世界保健機関(WHO)、国連環境計画(UNEP)、および欧州連合(EU)の科学者らは、劣化ウランに被ばくしても健康に影響はないとしている。
しかし、こうした真実をもってしても、イラクの偽情報活動は止まることがない。ロンドンのアラビア語新聞「アルクッズ・アルアラビ」紙の2000年11月15日の報道によると、イラクはこの問題を追求するため、タリク・アジズ副首相の直接指揮下に「汚染の影響追跡のための中央委員会」と称する組織を設置した。同紙によれば、イラクのアブドアルワハブ・ムハマド・アルジュブリ少将を長とする、軍関係者や科学者等から成る作業グループが、データの作成や国際メディアのための視察ツアーを企画した。イラクは、劣化ウランの「悪影響」に関する国際会議を主催し、「専門家」を海外に派遣して、この問題について講演をさせている。その「専門家」の中には、イラクの「侵略的爆撃がもたらす汚染に関する委員会」の委員であるイラク人科学者モナ・カマス教授も含まれている。
イラクの化学兵器による医学的影響に関する事実
国営イラク通信のウェブサイトは、モスルの町に住む少年の無残な写真にリンクを張り、次のような解説を付けている。「われわれは人権擁護派に訴える。彼らの爆弾がイラクの子どもたちに何をしたか見よ。彼らはイラクに対する侵略に、劣化ウラン弾など国際的に禁止されている武器を使用している現実を見よ」。2000年11月、イラクの「アリフ・バ」誌は、母親が劣化ウランに被ばくしたため、「2つの頭を持ち、腕も3本」ある子どもが生まれたと報道した。
イラク各地で先天性異常やガンの発生が急増しているとするなら、それは、フセイン政権が1983年から1988年までの間にマスタードガスや神経ガスなどの化学兵器を使用したためである可能性が最も高い。サダム・フセインは、1980年から1988年まで続いたイラン・イラク戦争の際、イラク南部および北部に居住したイラン人に対し化学兵器を使用した。また、広く知られているように、北部の町ハラブジャでは、少数民族のクルド人に対し化学兵器を使用した。マスタードガスがガンを引き起こすことは以前から知られており、先天性異常の原因となることも強く疑われている。
医療遺伝学が専門のリバプール大学のクリスティーン・ゴスデン教授は、1998年、ハラブジャにおける先天性奇形や生殖能力、そしてガンに関する調査を行った。ゴスデン博士は次のように話した。「私が見た状況は、想像した以上にはるかにひどいものであった・・・。当時ハラブジャに住む人々の間では、不妊症、先天性奇形、ガン(皮膚、頭部、頸部、呼吸器系、胃腸管、乳房のガンおよび小児ガン)の発生率が、攻撃の10年後でさえも、3−4倍以上だった。白血病やリンパ球腫で死ぬ子どもたちの数が年々増え続けている。ハラブジャでは他地域に比べて、ガンの発生年齢がかなり低く、また悪性の腫瘍が多い」(注19)
ゴスデン博士はまた、ハラブジャで訪問した病院についてこう語る。「分娩室のスタッフによると、胎児に重度の奇形が発生している妊娠が非常に多い。胎児死亡、周産期死亡に加えて、乳児死亡も非常に多い。ハリビヤの女性の間では、こうした死亡例の発生頻度が、隣接するスレイマニアに比べ4倍以上高い。化学兵器攻撃の何年も後に生まれた子どもたちの間で、遺伝性の重度の先天性奇形が見られることは、こうした化学兵器物質の影響が世代を超えて受け継がれていることを示している」(注20)
スレイマニア大学のフアド・ババン医学部長によると、「(ハラブジャ)における先天性異常の発生率は、広島と長崎における原爆投下後の人口に占める発生率の4−5倍である。この町の死産、流産の発生率は、さらに深刻である。成人や子どもの間でも、珍しいガンや悪性のガンも、世界で最も高い率で発
これは メッセージ 1 (topics_editor さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/552019567/a5a4a5ia5afc0oah_1/137.html
劣化ウランの脅威
投稿者: letgogogojp 投稿日時: 2004/05/04 10:46 投稿番号: [137 / 5091]
http://japan.usembassy.gov/j/p/tpj-jp0285.html#劣化ウラン
連合軍は湾岸戦争の際、その高濃度性のため理想的な武器となる劣化ウラン製の徹甲弾を使用した。イラク政府は近年、連合軍が使用した劣化ウラン弾が、イラク国内でのガンや先天性異常を引き起こす原因となってきたとの虚偽の主張を広めようとしている。イラクは、先天性の異常を持った子どもたちを写した衝撃的な写真を配布し、劣化ウランがその原因であると主張してきた。この政治的な運動には、プロパガンダとして2つの有利要素がある。
一般人は、ウラニウムという言葉に恐怖を覚えるため、この虚偽の主張が比較的通じやすいものとなっている。
反核活動家の国際的なネットワークが、劣化ウランの反対運動を独自に展開しており、イラクはこの組織網を利用することができた。
しかし、世界保健機関(WHO)、国連環境計画(UNEP)、および欧州連合(EU)の科学者らは、劣化ウランに被ばくしても健康に影響はないとしている。
しかし、こうした真実をもってしても、イラクの偽情報活動は止まることがない。ロンドンのアラビア語新聞「アルクッズ・アルアラビ」紙の2000年11月15日の報道によると、イラクはこの問題を追求するため、タリク・アジズ副首相の直接指揮下に「汚染の影響追跡のための中央委員会」と称する組織を設置した。同紙によれば、イラクのアブドアルワハブ・ムハマド・アルジュブリ少将を長とする、軍関係者や科学者等から成る作業グループが、データの作成や国際メディアのための視察ツアーを企画した。イラクは、劣化ウランの「悪影響」に関する国際会議を主催し、「専門家」を海外に派遣して、この問題について講演をさせている。その「専門家」の中には、イラクの「侵略的爆撃がもたらす汚染に関する委員会」の委員であるイラク人科学者モナ・カマス教授も含まれている。
イラクの化学兵器による医学的影響に関する事実
国営イラク通信のウェブサイトは、モスルの町に住む少年の無残な写真にリンクを張り、次のような解説を付けている。「われわれは人権擁護派に訴える。彼らの爆弾がイラクの子どもたちに何をしたか見よ。彼らはイラクに対する侵略に、劣化ウラン弾など国際的に禁止されている武器を使用している現実を見よ」。2000年11月、イラクの「アリフ・バ」誌は、母親が劣化ウランに被ばくしたため、「2つの頭を持ち、腕も3本」ある子どもが生まれたと報道した。
イラク各地で先天性異常やガンの発生が急増しているとするなら、それは、フセイン政権が1983年から1988年までの間にマスタードガスや神経ガスなどの化学兵器を使用したためである可能性が最も高い。サダム・フセインは、1980年から1988年まで続いたイラン・イラク戦争の際、イラク南部および北部に居住したイラン人に対し化学兵器を使用した。また、広く知られているように、北部の町ハラブジャでは、少数民族のクルド人に対し化学兵器を使用した。マスタードガスがガンを引き起こすことは以前から知られており、先天性異常の原因となることも強く疑われている。
医療遺伝学が専門のリバプール大学のクリスティーン・ゴスデン教授は、1998年、ハラブジャにおける先天性奇形や生殖能力、そしてガンに関する調査を行った。ゴスデン博士は次のように話した。「私が見た状況は、想像した以上にはるかにひどいものであった・・・。当時ハラブジャに住む人々の間では、不妊症、先天性奇形、ガン(皮膚、頭部、頸部、呼吸器系、胃腸管、乳房のガンおよび小児ガン)の発生率が、攻撃の10年後でさえも、3−4倍以上だった。白血病やリンパ球腫で死ぬ子どもたちの数が年々増え続けている。ハラブジャでは他地域に比べて、ガンの発生年齢がかなり低く、また悪性の腫瘍が多い」(注19)
ゴスデン博士はまた、ハラブジャで訪問した病院についてこう語る。「分娩室のスタッフによると、胎児に重度の奇形が発生している妊娠が非常に多い。胎児死亡、周産期死亡に加えて、乳児死亡も非常に多い。ハリビヤの女性の間では、こうした死亡例の発生頻度が、隣接するスレイマニアに比べ4倍以上高い。化学兵器攻撃の何年も後に生まれた子どもたちの間で、遺伝性の重度の先天性奇形が見られることは、こうした化学兵器物質の影響が世代を超えて受け継がれていることを示している」(注20)
スレイマニア大学のフアド・ババン医学部長によると、「(ハラブジャ)における先天性異常の発生率は、広島と長崎における原爆投下後の人口に占める発生率の4−5倍である。この町の死産、流産の発生率は、さらに深刻である。成人や子どもの間でも、珍しいガンや悪性のガンも、世界で最も高い率で発
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imonoyamashoutemgaiさんは本屋さん?
投稿者: yamanikazegafuku 投稿日時: 2004/05/04 10:44 投稿番号: [136 / 5091]
あの〜imonoyamoshotemgaiさんは
一晩中、イラク関連の、本の紹介を
していたみたいですけど、本屋さんですか?
ここで、本の宣伝をしてはいけません。
yahoo規約にも書いてありますよ!
これは メッセージ 135 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「人は放射線になぜ弱いか」②
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 10:37 投稿番号: [135 / 5091]
筆者に一つ苦言を呈させて頂ければ、DNA修復酵素群とp53に対する
評価です。
私も心から感動するシステムなのですが、残念ながら万能ではありません。
1.DNA修復酵素群でも修復ミスを犯すこと。
2.p53もまたタンパクですので、p53というタンパクを生み出す命令を
出すDNA部分が存在します。そのDNA部分を損傷された場合、p53が
生み出されず、細胞自死(アポトーシス)が行われません。
(1個のタンパク質を指令する遺伝子は2個存在しますが)
アポトーシスしなくなった細胞、これがガン細胞ですね。
「少しの放射線は心配無用」というテーゼに対して、
ある限定性に於いては、理解できます。
低レベル放射線が、
<人体の約60兆個の細胞に、ランダムに、つまり同じ箇所に連続して放射し
続けるのでなければ>、という限定性です。
劣化ウラン弾に使用されているウラン238の放射能被害は、確かに、低レベ
ル放射線です。
本来的には、ウランは水溶性ですので、体内に摂取されても水分に溶けて、
運ばれ、20時間程度で体外に排出されます。
ウラン238はアルファ線を発します。
アルファ線は、陽子2個と中性子2個の質量4、つまりヘリウムの原子核です。
ベータ線は、電子です。陽子は、電子の1833倍。その4倍とは7332倍。
アルファ線はベータ線の7332倍の質量を持ちます。
(陽子の質量 mp = 1.67×10-27 (kg))
(電子の質量 me = 9.11×10-31 (kg))
(陽子と中性子の質量差は無視します)
アルファ線はその質量の為に通過力は極端に弱いです。
紙一枚あれば遮断できます。
空気中をわずか数センチしか進めません。空気中の他の分子と衝突し、そのエネ
ルギーを使い果たすからです。
人体中ではわずか1ミリも進めません。体内の水分子や他の高分子と衝突し、
そのエネルギーを使い果たすからです。
通過力が弱いとは、危険がないのではなく、その反対に、ミクロン単位のごく
狭い範囲にその高エネルギーを使い果たすという意味で強力なのです。
劣化ウラン弾のウラン238の被害については、
1.不溶解性のセラミック状化している
2.タバコの煙程度の大きさの粒子は、肺胞の奥底に入り込み、数年〜永久に
残留し続ける。
(2.5〜5ミクロン以下の大きさのもの。それ以上の大きさのものは滞留
期間は短くなっていく)
3.高エネルギーのアルファ線を
4.数ナノ、数十ナノ、数百ナノメートル程度の周囲の細胞に放射し続ける。
5.しかもその半減期は約44.7億年
6.更にウラン238から生まれる娘や孫元素も放射線を発し続ける。
強力なアルファ線といえども、一過性、つまりランダムに周囲の細胞を傷つけ
るだけであるならば、DNA修復酵素群が修復してくれるでしょう。
それでも駄目ならp53がいますし。
しかし、一つ所で連続的に放射されれば、たまったものではありません。
これを「ホット・パーティクル」と呼ぶそうです。
DNA修復酵素群の修復複製の期間は、約10〜15時間だそうです。
この期間は、「確定的突然変異」を含む損傷に対する複製中の細胞の感受性は
極めて高いそうです。
DNA修復中は、DNAの二重鎖を部分的にほどいている状態ですから、
放射線に対して極めて脆弱な状態、つまり放射性感受性が高い訳ですね。
ワンヒット目を受けて修復中の所へ、ツーヒット目、スリーヒット目と連続的に
照射され続けると、修復ミスが起こる確率はかなり高まるそうです。
まあそうでしょうね。
劣化ウラン弾のウラン238は、確かに低レベル放射線なのですが、
1.肺胞の奥底等に定着し、(他にも胃腸系、肺リンパ節等)
2.数ナノから、数十、数百ナノメートル単位の周囲の細胞のみに
3.強力なアルファ線を発し続ける。
という意味に於いて、
「低レベル放射線ではあるけれども、心配無用とは言えない」
いや、それどころか、かなり危険である。
というのが、現在の私の考えです。
筆者は、「アルファ線の体内被曝」という問題については、何も記述していま
せんし、それを想定して記述してもいません。
まあそれは無いものねだりだと思われます。
1991年の湾岸戦争で初めて劣化ウラン弾が使用され、その被害についての
研究は、まだまだ始まったばかりなのだからです。
ちなみに、重金属毒性については、割愛しました。
放射性毒性と重金属毒性の複合作用・相乗効果は、予想以上であったという研究
報告もなされています。
これは メッセージ 134 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「人は放射線になぜ弱いか」①
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 10:34 投稿番号: [134 / 5091]
「人は放射線になぜ弱いか:少しの放射線は心配無用」
(ブルーバックス)
冒頭の寺田寅彦の
「ものを怖がらな過ぎたり、
怖がり過ぎたりするのはやさしいが、
正当に怖がることはなかなかむつかしい。」
という言葉には同感致します。
放射線に対して「正しく怖がる」ということだと思います。
私は「放射線」と聞けば、それだけで「怖い」と感じてきました。
筆者も「日本人には放射能を過敏なまでに危険に思う理由がある。」
広島長崎の経験とビキニ実験(第五福竜丸)の経験だと。
私も全く同様でした。
それでいて他方、日本人はお風呂や温泉好きで、平気でラジウム温泉やラドン
温泉を楽しんでいます。
放射線医療は既に無くてはならないものになっていますし、今後は更に広く
利用されていくものと思われます。
お馴染みのエックス線=レントゲン、CTスキャン、放射線治療、、、
また、民生用機器にも利用されています。
私達は日々放射線を受け続けています。
<自然放射線>
・宇宙線
・大地放射線(地殻内の放射性同位体元素からの放射線)
・体内から(食物や呼吸により摂取したカリウム、ラドン等の放射性同位体元素
例えば、必須ミネラルであるカリウムは体内に常に体重の0.2%存在する。
その内の一万分の一のカリウムの放射性同位体元素も含まれる。
体重が50キロだとすると、50キロ×0.002×0.0001=0.01
グラム。
これは3000ベクレル、つまり毎秒3000個の放射線粒子を浴びている訳で
す。
しかし、生物の体内には、何重もの防護システムがあります。
DNA修復酵素群です。
たとえ、放射線によりDNAを傷つけられても、それを修復するシステムがある
ということ。
しかも、DNA修復が不可能と判断するp53タンパクは、その細胞に細胞
自死(アポトーシス)を命じて、体全体を守ります。
(筆者は、「放射線の傷害作用の主因はDNAに2本鎖切断ができること)
(である」と書いています。2本鎖切断は修復がかなり難しいのでアポトー)
(シスを指令するに至る場合も多いです。)
まさに驚嘆すべき驚異のシステムです。
唯物論者たらんとする私にとっても、まさに「神の手」によるものとしか感じ
得ないような感動的な仕組みです。
ちなみに、本書では書かれていませんが、不幸にしてがん細胞が生まれても、
今度は免疫細胞群が闘ってくれます。
ヤクルトのTVCMで観たのですが、がん細胞を免疫細胞マクロファージが
バクバク食っているのを観ました。
その日以来、私は毎日ヤクルトを飲んでいます。
(※註:私はヤクルトの回し者ではありませんが、、、)
ということで、自然放射線程度の低レベル放射線に対しては、人体の防御
システムがあるということでは、異存はありません。
しかし、筆者も認めているように、危険性はゼロにはなりません。
例えば、0.025%の発がん率上昇と言われても、個人にとっては、安全と
同義です。しかし、1億人にとっては、0.025%は2万5千人になり、無視
できません。つまり、「確率的被害」なのです。
放射線が影響を与えるのは、DNAだけではありません。
もっと大きな種々の細胞組織にも影響を与えます。
1個の細胞の中のDNAは約30億あり、その内、現在その意味が分かっている
ものは、つまり遺伝子は、わずか6.6%だそうです。
残りは(もう)意味がないか、まだ意味が分かっていないものです。
つまり、運悪く、決定的なDNAに放射線を受けた場合、不運としか言いよう
がないのですが、やはり不運な出来事に遭遇してしまいます。
同じ放射線量を受けても、その場所(放射性感受性の高い・低い)、同じ人で
も体調の状態、等々、、、、
たまたま細胞分裂している場所に、たまたま重要なDNA部位に、、、等々、、
もう確率の世界ですね。
1個の細胞中のDNAの数は、約30億。
細胞分裂時にコピーミスがたったの3個程度生じるそうです。
このコピーミスは、もうどうしようもありません。
(自然突然変異)
更にちなみにガン細胞が生まれる原因には、
・放射線
・化学物質
・ウィルス
・生命活動に伴う活性酸素
等々があります。
これは メッセージ 130 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/552019567/a5a4a5ia5afc0oah_1/134.html
「人は放射線になぜ弱いか」
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 10:34 投稿番号: [134 / 5091]
「人は放射線になぜ弱いか:少しの放射線は心配無用」
(ブルーバックス)
冒頭の寺田寅彦の
「ものを怖がらな過ぎたり、
怖がり過ぎたりするのはやさしいが、
正当に怖がることはなかなかむつかしい。」
という言葉には同感致します。
放射線に対して「正しく怖がる」ということだと思います。
私は「放射線」と聞けば、それだけで「怖い」と感じてきました。
筆者も「日本人には放射能を過敏なまでに危険に思う理由がある。」
広島長崎の経験とビキニ実験(第五福竜丸)の経験だと。
私も全く同様でした。
それでいて他方、日本人はお風呂や温泉好きで、平気でラジウム温泉やラドン
温泉を楽しんでいます。
放射線医療は既に無くてはならないものになっていますし、今後は更に広く
利用されていくものと思われます。
お馴染みのエックス線=レントゲン、CTスキャン、放射線治療、、、
また、民生用機器にも利用されています。
私達は日々放射線を受け続けています。
<自然放射線>
・宇宙線
・大地放射線(地殻内の放射性同位体元素からの放射線)
・体内から(食物や呼吸により摂取したカリウム、ラドン等の放射性同位体元素
例えば、必須ミネラルであるカリウムは体内に常に体重の0.2%存在する。
その内の一万分の一のカリウムの放射性同位体元素も含まれる。
体重が50キロだとすると、50キロ×0.002×0.0001=0.01
グラム。
これは3000ベクレル、つまり毎秒3000個の放射線粒子を浴びている訳で
す。
しかし、生物の体内には、何重もの防護システムがあります。
DNA修復酵素群です。
たとえ、放射線によりDNAを傷つけられても、それを修復するシステムがある
ということ。
しかも、DNA修復が不可能と判断するp53タンパクは、その細胞に細胞
自死(アポトーシス)を命じて、体全体を守ります。
(筆者は、「放射線の傷害作用の主因はDNAに2本鎖切断ができること)
(である」と書いています。2本鎖切断は修復がかなり難しいのでアポトー)
(シスを指令するに至る場合も多いです。)
まさに驚嘆すべき驚異のシステムです。
唯物論者たらんとする私にとっても、まさに「神の手」によるものとしか感じ
得ないような感動的な仕組みです。
ちなみに、本書では書かれていませんが、不幸にしてがん細胞が生まれても、
今度は免疫細胞群が闘ってくれます。
ヤクルトのTVCMで観たのですが、がん細胞を免疫細胞マクロファージが
バクバク食っているのを観ました。
その日以来、私は毎日ヤクルトを飲んでいます。
(※註:私はヤクルトの回し者ではありませんが、、、)
ということで、自然放射線程度の低レベル放射線に対しては、人体の防御
システムがあるということでは、異存はありません。
しかし、筆者も認めているように、危険性はゼロにはなりません。
例えば、0.025%の発がん率上昇と言われても、個人にとっては、安全と
同義です。しかし、1億人にとっては、0.025%は2万5千人になり、無視
できません。つまり、「確率的被害」なのです。
放射線が影響を与えるのは、DNAだけではありません。
もっと大きな種々の細胞組織にも影響を与えます。
1個の細胞の中のDNAは約30億あり、その内、現在その意味が分かっている
ものは、つまり遺伝子は、わずか6.6%だそうです。
残りは(もう)意味がないか、まだ意味が分かっていないものです。
つまり、運悪く、決定的なDNAに放射線を受けた場合、不運としか言いよう
がないのですが、やはり不運な出来事に遭遇してしまいます。
同じ放射線量を受けても、その場所(放射性感受性の高い・低い)、同じ人で
も体調の状態、等々、、、、
たまたま細胞分裂している場所に、たまたま重要なDNA部位に、、、等々、、
もう確率の世界ですね。
1個の細胞中のDNAの数は、約30億。
細胞分裂時にコピーミスがたったの3個程度生じるそうです。
このコピーミスは、もうどうしようもありません。
(自然突然変異)
更にちなみにガン細胞が生まれる原因には、
・放射線
・化学物質
・ウィルス
・生命活動に伴う活性酸素
等々があります。
これは メッセージ 130 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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>イラクに原爆を
投稿者: YBNO1 投稿日時: 2004/05/04 10:30 投稿番号: [133 / 5091]
正気ですか?
当時、日本に原爆を落とさなくても抵抗する戦力がないことは米に分かっていた。しかし、戦後の米ソ対立を視野に、米がソ連より優位であることを誇示するために原爆は落とされた。
現在は日米は同盟国であるが、このことは忘れてはならないと思う。
と同時に、今度は日本に水爆ミサイルを向けている中国に注意する必要がある。
中国が日本に水爆を落としたら、米は報復するだろうか?極めて疑問である。
また、中国の核管理はどうなっているのだろうか?誤射はないのか?
そんな国に援助するなど、納税者への説明責任を果たしてもらいたい。
日本を敵国扱いする国連への分担金についても同様だ。
これは メッセージ 22 (hentinpocoider さん)への返信です.
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「放射能兵器劣化ウラン:核の戦場」②
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 10:20 投稿番号: [132 / 5091]
自軍戦車には、劣化ウランの装甲板を取り付けている。
95年沖縄の鳥島で劣化ウラン弾を射爆。
「米軍はソマリアでも劣化ウラン弾を使用」(ドイツのシュピーゲル紙)
米軍は「劣化ウランからの放射線はテレビ並み」の弱いものである発表し、
日本政府はそれをオウム返しに宣伝している。確かに塊となっている金属状態で
はそのように表現できる。しかし微粒子となった場合は、たちまち悪魔の申し子
のような存在になる。
塊状態では放射されたアルファ線の大部分が他の原子により遮蔽されて、外に
出ないのに対して、微粉末になれば全てのアルファ線が外に打ち出される。
化学反応は表面積に比例して進むので、微粉末になった場合の全表面積は金属の
塊だった場合の表面積に対して桁違いに大きくなる。
化学毒も微粒子になって全面的に解放される。
劣化ウランが標的に激突すると、その運動エネルギーは標的に穴を開ける
「仕事」と「熱」に変わる。
劣化ウランは熱せられると燃え、また穴を穿つさいに激しく摩擦されることに
よって砕け散った破片は空気中で激しく発火する。
直径10マイクロメートルの酸化ウランの微粒子が体内に入った場合、
この微粒子からは約1分に1個程のアルファ線の放射がある。
アルファ線は0.1ミリに満たない距離内で止められる。このたった1個の劣化
ウラン微粒子が体内に形成する放射線のホットスポットの年間被曝量は、およそ
100シーベルトに達し、制限値の10万倍もの値になる。
この微粒子たった1個で発ガンの危険が十分にある。
・<第三章
核燃料サイクルと劣化ウラン>
天然ウランは、ウラン238が約99.3%、ウラン235が約0.7%。
原発で使うために、ウラン235の濃度を高める。(濃縮)
この放射性廃棄物が劣化ウラン。
100トンの天然ウランから、濃縮ウランは約15トン、残りの約85トンが
劣化ウラン。
ちなみに、日本の原発から出る劣化ウランは英国核燃料会社(BNFL)に
無償で譲渡される。
そして、日本からの劣化ウランもまた戦場で使われている。
(関西電力は、「分からない」と答えている。しかし、BNLFは、別に日本か
らの物を区別して保管してはいない)
ウラン238は、アルファ線(ヘリウムの原子核:質量4)を放出して、
質量234のトリウムになる。
更にトリウム230、ラジウム226、ラドン222と放射性崩壊していき、
最後に鉛206となって安定する。
(平衡状態=永続平衡)
この段階では、もともとのウラン238の放射線量の5倍以上。
国連人権小委員会は劣化ウラン弾の使用中止を勧告。
・<第四章
身近にあらわれる劣化ウラン>
航空機の劣化ウラン部品
85年日本航空機事故・御巣鷹山
ボーイング747ジャンボジェットには約240キロの劣化ウランが使用され
ていた。
(水平尾翼のカウンターウェイト等)
日本航空は95年、全機体から劣化ウランを取り除き、タングステンに交換。
コソボで使用された劣化ウランを分析したところ、天然には存在しない
ウラン236やプルトニウム239も検出された。
プルトニウム239はウラン238の18万倍もの放射性毒性を持つ。
これら天然には存在しない放射性物質が存在していたのは、再処理された放射性
廃棄物が混入されていたとしか考えられない。
99年、米国エネルギー省は、「53年から64年までの間、回収ウランが
濃縮ウランに」混ざったことを認めている。
検出されたのは、全体の0.002〜0.004%とごくわずかである。
全体からすれば、ごくごくわずかな量ではあるが、人体内に入った場合、事情は
一変する。
体内でウラン238の18万倍の放射線を発し続けるからだ。
バンカーバスター、巡航ミサイルには、「突入体」として「密度の高い金属」と
公表されている。正体は秘密とされている。
しかし、強化コンクリートで防護した設備を破壊・貫通するためには、考えられ
るのは、劣化ウランか、タングステンしか考えられない。しかし、
・タングステンは融点が3000度を超える。
・加工性が悪い。
・価格が高い。
・主な生産地が中国。
(軍事戦略兵器を中国に押さえられるのは軍事戦略上マズイ、、、、)
ラムズフェルド国務長官は、アフガン戦争中に劣化ウランなどの放射性物質を
発見したことを認めた。
アフガニスタンには古代からカレーズ(地下隧道)と呼ばれる地下水道が縦横に
張り巡らされている。
これが劣化ウランに汚染されれば、恐ろしいことになる。
ウランは水溶性が高い、つまり
これは メッセージ 130 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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↓
投稿者: rtnhbwber 投稿日時: 2004/05/04 09:56 投稿番号: [131 / 5091]
めんどうなので、よんでない。
よみやすく投稿してください^^
これは メッセージ 1 (topics_editor さん)への返信です.
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「放射能兵器劣化ウラン:核の戦場」①
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 09:25 投稿番号: [130 / 5091]
「放射能兵器
劣化ウラン:核の戦場
ウラン汚染地帯」
(劣化ウラン研究会:技術と人間)2500円+税
・<第一章
危険な劣化ウラン弾>
米英軍は危険性を知っている。
米陸軍環境政策報告(95年6月)「現在のところ劣化ウラン弾に内在する
化学的・放射線的毒性を有効に減少させる方法は存在しない」
米英海軍では、劣化ウラン弾の使用を中止し、タングステン弾に切り替えた。
91年の湾岸戦争後、イラク南部では、遺伝子欠損による先天性形成異常を持つ
幼児の誕生は、戦前の8%から28%に増加。
湾岸戦争に参加した米兵のうち、25万人強が健康被害を訴え、治療を要求して
いる。
汚染地区に入った米兵の43%に相当する。
18万2千人が疾病・障害補償を請求している。この内、9千人以上が既に亡く
なっている。
当人だけでなく、家族にも被害は広がっている。
ガルフウォー・ベビーと呼ばれる。
ミシシッピー州の退役兵2世の67%もが障害を持って生まれた。
湾岸戦争帰還兵の英兵2万9千人の内、8千人が健康障害を訴えている。
既に5百人以上が亡くなっている。
ボスニア、コソボ空爆による被害。ハジッチ住民の10%がガンで死亡。
劣化ウラン弾の射爆場がある米国メリーランド州ボルティモアでは、ガンの
罹患率が毎年全米で3〜5位。
この基地の風下のデラウェア州のガン死亡率は全米1位。
地球上の離れた2地域(イラクとボスニア・コソボ)、条件の異なる4集団
(イラク住民、湾岸戦争帰還兵、ボスニア・コソボ住民、NATO軍帰還兵)
だけを取り上げても、これだけ共通する疾病がでている。
この全部に共通する条件は、劣化ウラン弾以外に考えられない。
セラミックウラン(不溶解性ウラン)
劣化ウラン弾が戦車などを貫通する際に生まれる劣化ウラン粒子は、
セラミック状になり、体外に出されるのに10〜20年かかる。
微粒子が5ミクロン以下だと半永久的に肺に留まる。
溶解性のウランなら20時間で尿とともに体外に排出される。
劣化ウランは放射性毒と化学毒をあわせ持つ。複合し、相乗作用を及ぼす。
米陸軍環境政策報告AEPI:「劣化ウラン酸化物を含む煙霧は、風下地域を
汚染する可能性がある。
また、劣化ウラン酸化物によって汚染された装備は、その酸化物が再び浮遊し、
吹き飛ばされ、洗われ、または移動途中で落下するため、汚染源となりうる」
フランスは、かつては劣化ウラン弾を使用していたが、現在は使用していない。
劣化ウラン弾に汚染された米戦車等の移送・クリーンアップ作業の指揮を
とったダグラス・ロッキー物理学博士(米陸軍少佐)は、「たった24台の汚染
された車輌だけで3年間の時間と数百万ドルがかかった。
イラクやユーゴに放置されている何千という汚染車輌のクリーンアップには、
どれ程のお金と労力が必要とされているのだろう。」
「二度と戦闘にウランを使うな、売らせるな。全ての汚染地域の完全なクリーン
アップと全ての被害者への医療補償を」と、自身もその作業過程で病魔に犯され
た身で強く訴えている。
コソボのアルバニア系住民は、劣化ウラン弾を拾い集めている。
住民達はNATO軍は解放軍だと思っているので、NATO軍の言い分
(「劣化ウラン弾は安全」)を信じ切っていて、危険だなどと考えもしない。
2001年国連環境計画(UNEP)は、コソボで発見された劣化ウラン弾を
分析したところ、プルトニウム239が含まれていたと発表。
他にプルトニウム240やウラン236も。
国連環境計画(UNEP)は、天然には存在しないこれらの超ウラン元素が検出
された理由として、劣化ウランの原料に、原発の使用済み核燃料を再処理して
得られたウランを、一部使ったためではないかとしている。
・<第二章
劣化ウラン弾とは(劣化ウランの軍事転用)>
ボスニア症候群
ボスニハで、ギリシャ軍は、「劣化ウラン弾の健康への影響に不安を感じる
者には帰国を認める」と通告。
欧州議会は劣化ウラン弾の使用停止を求める動議を賛成多数で可決。
通常の銃弾では戦車の装甲板を打ち抜くことはできないが、劣化ウラン弾は、
鋼鉄の装甲を「豆腐に槍を突き刺す」かのように打ち抜く。
内部に飛び込むときには装甲板との摩擦熱により劣化ウランが溶ける。
空気中に溶けた高温(1133度以上)の劣化ウランが飛び散り、一瞬のうちに
発火し燃焼する。
燃焼により3000度にも達するために、戦車内部の砲弾や燃料が誘爆を起こし
てしまう。
劣化ウラン弾を「徹甲焼夷弾」とも呼ぶのは、このためである。
内
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「放射能兵器劣化ウラン:核の戦場」
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 09:25 投稿番号: [130 / 5091]
「放射能兵器
劣化ウラン:核の戦場
ウラン汚染地帯」
(劣化ウラン研究会:技術と人間)2500円+税
・<第一章
危険な劣化ウラン弾>
米英軍は危険性を知っている。
米陸軍環境政策報告(95年6月)「現在のところ劣化ウラン弾に内在する
化学的・放射線的毒性を有効に減少させる方法は存在しない」
米英海軍では、劣化ウラン弾の使用を中止し、タングステン弾に切り替えた。
91年の湾岸戦争後、イラク南部では、遺伝子欠損による先天性形成異常を持つ
幼児の誕生は、戦前の8%から28%に増加。
湾岸戦争に参加した米兵のうち、25万人強が健康被害を訴え、治療を要求して
いる。
汚染地区に入った米兵の43%に相当する。
18万2千人が疾病・障害補償を請求している。この内、9千人以上が既に亡く
なっている。
当人だけでなく、家族にも被害は広がっている。
ガルフウォー・ベビーと呼ばれる。
ミシシッピー州の退役兵2世の67%もが障害を持って生まれた。
湾岸戦争帰還兵の英兵2万9千人の内、8千人が健康障害を訴えている。
既に5百人以上が亡くなっている。
ボスニア、コソボ空爆による被害。ハジッチ住民の10%がガンで死亡。
劣化ウラン弾の射爆場がある米国メリーランド州ボルティモアでは、ガンの
罹患率が毎年全米で3〜5位。
この基地の風下のデラウェア州のガン死亡率は全米1位。
地球上の離れた2地域(イラクとボスニア・コソボ)、条件の異なる4集団
(イラク住民、湾岸戦争帰還兵、ボスニア・コソボ住民、NATO軍帰還兵)
だけを取り上げても、これだけ共通する疾病がでている。
この全部に共通する条件は、劣化ウラン弾以外に考えられない。
セラミックウラン(不溶解性ウラン)
劣化ウラン弾が戦車などを貫通する際に生まれる劣化ウラン粒子は、
セラミック状になり、体外に出されるのに10〜20年かかる。
微粒子が5ミクロン以下だと半永久的に肺に留まる。
溶解性のウランなら20時間で尿とともに体外に排出される。
劣化ウランは放射性毒と化学毒をあわせ持つ。複合し、相乗作用を及ぼす。
米陸軍環境政策報告AEPI:「劣化ウラン酸化物を含む煙霧は、風下地域を
汚染する可能性がある。
また、劣化ウラン酸化物によって汚染された装備は、その酸化物が再び浮遊し、
吹き飛ばされ、洗われ、または移動途中で落下するため、汚染源となりうる」
フランスは、かつては劣化ウラン弾を使用していたが、現在は使用していない。
劣化ウラン弾に汚染された米戦車等の移送・クリーンアップ作業の指揮を
とったダグラス・ロッキー物理学博士(米陸軍少佐)は、「たった24台の汚染
された車輌だけで3年間の時間と数百万ドルがかかった。
イラクやユーゴに放置されている何千という汚染車輌のクリーンアップには、
どれ程のお金と労力が必要とされているのだろう。」
「二度と戦闘にウランを使うな、売らせるな。全ての汚染地域の完全なクリーン
アップと全ての被害者への医療補償を」と、自身もその作業過程で病魔に犯され
た身で強く訴えている。
コソボのアルバニア系住民は、劣化ウラン弾を拾い集めている。
住民達はNATO軍は解放軍だと思っているので、NATO軍の言い分
(「劣化ウラン弾は安全」)を信じ切っていて、危険だなどと考えもしない。
2001年国連環境計画(UNEP)は、コソボで発見された劣化ウラン弾を
分析したところ、プルトニウム239が含まれていたと発表。
他にプルトニウム240やウラン236も。
国連環境計画(UNEP)は、天然には存在しないこれらの超ウラン元素が検出
された理由として、劣化ウランの原料に、原発の使用済み核燃料を再処理して
得られたウランを、一部使ったためではないかとしている。
・<第二章
劣化ウラン弾とは(劣化ウランの軍事転用)>
ボスニア症候群
ボスニハで、ギリシャ軍は、「劣化ウラン弾の健康への影響に不安を感じる
者には帰国を認める」と通告。
欧州議会は劣化ウラン弾の使用停止を求める動議を賛成多数で可決。
通常の銃弾では戦車の装甲板を打ち抜くことはできないが、劣化ウラン弾は、
鋼鉄の装甲を「豆腐に槍を突き刺す」かのように打ち抜く。
内部に飛び込むときには装甲板との摩擦熱により劣化ウランが溶ける。
空気中に溶けた高温(1133度以上)の劣化ウランが飛び散り、一瞬のうちに
発火し燃焼する。
燃焼により3000度にも達するために、戦車内部の砲弾や燃料が誘爆を起こし
てしまう。
劣化ウラン弾を「徹甲焼夷弾」とも呼ぶのは、このためである。
内
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「イラクの中心でバカと叫ぶ」橋田信介
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 09:19 投稿番号: [129 / 5091]
「イラクの中心でバカと叫ぶ」
(橋田信介:アスコム:1500円・税別)
フォトジャーナリストの橋田氏のイラク突入記です。
痛快ドタバタ活劇というノリが面白かったです。
偽造ビザで入国し、強制退去させられても、何と日本人ムジャヒディンとして
しっかり再入国するというのは、とっても面白いですね。
なんともはや、ベテランの現場での臨機応変というか、冒険野郎マクガイバー
のように、ピンチを何とか乗り切るという器量が凄いです。敬服いたします。
出てくるイラク人のほとんどが、ワイロを当然のことのように要求するのも
印象に残りました。
・巻頭座談会:戦場でジャーナリストは詐欺師になる
不肖宮嶋氏と勝谷氏との座談会
・偽造ビザ作戦
なんと偽造ビザでイラクに入国
「アジアの農耕世界とアラブの遊牧世界では思考方法がまったく違う
問い詰めると、農耕社会では沈黙、遊牧社会ではウソを教える」(p.65)
「パシャンという建物をたたく音が聞こえる。劣化ウラン弾を落としているの
だろう。貫通力が強いから、頑丈なビルでもダメージが大きい」(p.127)
「ベトナム戦争などと比べると米軍の爆撃ははるかに正確なのだが、
やはり誤爆はまぬがれない」(p.141)
人間の盾は「事実上の軟禁状態。人間の盾ではなく、人間の檻」(p.148)
情報省への爆撃に対しては、「それにしても米軍の爆撃の精度に驚く。
アンテナは情報省とキリスト教会にはさまれた狭い地域にあった。それを、
ただ一発だけのピンポイント爆弾で破壊したのだから。「国連査察委員会の
メンバーが、前もって誘導装置をしかけていたんじゃないの」「そうかもなー、
たった一発だったもんねー」」(p.151)
「戦争前から国連による「査察委員会」という合法的組織がハナ毛からケツの
アナまで調べ上げている。委員会のメンバーには、アメリカのプロの軍事専門
家も入っていただろう。戦う相手国の軍事機密を前もってすべて手に入れてい
たのだから。それも一年近くかけて。今度の戦争は、前もって相手国の軍事情
報をすべて調べ上げている前代未聞の戦争である。それほどバカげた戦争。
これはまともな戦争ではなく、ネコが、死んでいるネズミをもてあそんでいる
だけ」(p.152)
「爆撃は続いていますが、炎が立たない、どうしてでしょう?
火薬の調合でしょう、硝酸を少なくしているのでしょう」(p.162)
「最初の本格的な爆撃は、バクダッド市民に心理的ダメージを与えるために、
意識的に炎が燃え立つ爆弾を投下したのだろう。それから後の爆撃は、本当に
効果が上がる貫通爆弾を投下しているのだろうと推測する」(p.162)
イラクから強制退去させられ、シリアのダマスカスに戻る。
しかし、シリアのダマスカスのイラク大使館でイスラム義勇兵ムジャヒディンを
見かけるや、日本人ムジャヒディンとしてビザを取得する。
なんともはや、よくやるよなぁ〜と感心させられる。
「B52による絨毯爆撃の跡だ。ベトナム戦争のハノイで見た光景と同じだった
。」「ひどいな」人口密集地域にも絨毯爆撃を加えたのだ」(p.231)
「ブッシュは嫌い。でもフセインよりは、いいかも」
「アメリカによって、新しい平和と繁栄の時代が来るかもしれない。そう期待
しているのだろう。だから米軍の爆撃に対しても「生みの苦しみ」として、
ある程度許しているのだろう」(p.233)
「今度の戦争で米軍は従軍記者を募った。これは事実上、敵と味方のジャーナリ
ストを区別するという意味となる。米軍のこの記者会見は、今後の記者活動に
対する新しい恫喝と警告でもある。今後は敵側からの取材はさせないという
米軍の決意表明にもなる」(p.238)
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「イラク戦争の30日」豊田直己②
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 09:18 投稿番号: [128 / 5091]
「イラクの情報管理に代わって、これからはアメリカの情報操作の駒に使われる
可能性があるということだ。その象徴は、「サダム像引き倒し」だろう」
(p.128)
「バグダッド陥落前には不発弾を処理する消防のレスキュー隊がいた。今、無政
府状態の中では、警察ばかりか、公共交通も消防もなくなってしまった。誰が
責任を取るのだろう」(p.146)
「『アリババ(略奪者)が出入りしているんだ。近所の人たちと交代で周辺の夜
のパトロールもしている』と自警団を組織して地域を守らざるを得ない状況を
嘆いた」
『イラクの人々が全員ドロボーしているわけではないからね。アリババは一割
にも満たないんだから』
「病院の門の所には、白衣を着てカラシニコフ自動小銃を構えた男たちが、数人
守衛のように警備についている。聞けばみんな周辺の住民で、ボランティアで
病院を略奪から守っているのだという」(p.148)
一週間前にA10攻撃機のバルカン砲を打ち込まれた計画省の資料室で、
「ガイガーカウンターを出してスイッチを入れる。静寂の中にガリガリと警報
音が響く。怖い。何も見えない、何も匂わない。しかし、この部屋には間違い
なく放射能が満たされている」(p.162)
カルバラでは、
「市内は、いたって静かで落ち着いている。バグダッドと異なり、ここではほと
んど略奪もなかったという。「ハウザ」と呼ばれるイスラム神学学校組織が
住民自治を組織しているからだという。イラク国家は崩壊したかもしれないが
、ここでは社会は崩壊も解体もしていない」(p.163)
帰国後、豊田氏は広島大学で尿検査を行うが、検出されたウラン238の量が
自然界との有意差を認められるほどの量は検出されなかった。
これは メッセージ 127 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「イラク戦争の30日」豊田直己①
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 09:17 投稿番号: [127 / 5091]
「イラク戦争の30日」(豊田直己:七つ森書館)
『非武装地帯に放置された装甲車の車輪が、地元民によって回収されて、
バグダッド市内の市場で活躍している大八車のような車輪に使われている』
(p.13)
『以前は赤ちゃんが生まれると両親は、まず男の子か、女の子かを聞きました。
でも今では、まず正常か異常かを聞くのです』(p.14)
「精密誘導兵器の命中率など85〜90%に過ぎないのだから」(p.54)
「私たちはイラク政府の側に立った取材をしたいわけでもない。またイラク政府
を防衛するために、あるいはそのメディア戦略、情報戦に参加するためにバグ
ダッドに来たわけでもない。だからこそ情報省の役人とのせめぎ合いをせざる
を得ないし、すでに何人ものジャーナリストがカメラ没収や国外退去の憂き目
に遭っている」(p.55)
ピーター・アネット記者は「米NBCテレビの専属契約を解除されてしまった
。三月三十日にイラク国営テレビのインタビューに応じて、『米英軍の作戦は
イラクの抵抗により今のところ失敗に終わっている』と発言したことが問題と
なったという。その日の段階ではNBCも『発言はよく分析されたものだ』と
言っていたのに、翌31日に彼を解雇したというのだから、アメリカの報道
自由の程度も知れる」(p.56)
「こいつ本当は袖の下が欲しいのか?と疑ってしまうほど、その規則と権力を
笠に着た非論理性に腹が立つ」
「こうなると人間の心理は怖い。私もふと思わず、どうせ情報省への爆撃をやる
のなら、早くやって欲しいものだなどと思ってしまうのだから」(p.60)
「アメリカはイラクに対してのみならず、「捕虜」についてどれほどジュネーブ
条約違反を繰り返しているかは、アムネスティなどが警告する通りだろう」
(p.63)
「現在のところ、確かに「誤爆」率は15%に収まっているのかも知れない。
しかし、この15%に入ってしまった者には、「率」は関係ない。死は死以外
の何ものでもないのだから。この日の死者が七名。彼らには今さら「15%」
は何の意味も持たない。100%、そのものだ」(p.74)
「毎日の記者会見で発表されるイラク各地での被害状況は、本当はやはりこの目
で確かめないとわからない部分が大半だ。確かに限られた取材の延長線に想像
を巡らせば、どれほどの悲惨が人々に襲い掛かっているか、とは思う。しかし
、本当は、その悲惨の一つひとつを丁寧に取材しなければ、ここに来られない
多くのメディアの受け手に理解を促すことができるのか、とも思うのだ」
(p.106)
路上の物売りのおばあちゃんは、『戦争であまりお客が来ないから、むしろ
値段は下がり気味だ』と意外なことを言った」「マスコミ情報とはまた別に
庶民の論理で左右される生活実態というものもあるということ。やはり少し
でも「現場」に出なければわからないと反省」(p.107)
「幼稚園の園庭にもクラスター爆弾がばら撒かれていようとは」
「消防士たちがクラスターの不発のこども爆弾を回収している」(p.114)
『お前たちの写真は、お前たちの記事は、何の役に立つというのか。毎日米軍が
爆撃しているというのに』
「私の写真がこの空爆を止めることに寄与することははじめからあり得ない。
もどかしくもある。せめて「次の戦争を止めるため」には役に立ちたいと願っ
てはいても、殺された人が生き返るわけでも、失われた腕や足が戻るわけでも
ない」(p.119)
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/552019567/a5a4a5ia5afc0oah_1/127.html
「イラク戦争の30日」豊田直己
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 09:17 投稿番号: [127 / 5091]
「イラク戦争の30日」(豊田直己:七つ森書館)
『非武装地帯に放置された装甲車の車輪が、地元民によって回収されて、
バグダッド市内の市場で活躍している大八車のような車輪に使われている』
(p.13)
『以前は赤ちゃんが生まれると両親は、まず男の子か、女の子かを聞きました。
でも今では、まず正常か異常かを聞くのです』(p.14)
「精密誘導兵器の命中率など85〜90%に過ぎないのだから」(p.54)
「私たちはイラク政府の側に立った取材をしたいわけでもない。またイラク政府
を防衛するために、あるいはそのメディア戦略、情報戦に参加するためにバグ
ダッドに来たわけでもない。だからこそ情報省の役人とのせめぎ合いをせざる
を得ないし、すでに何人ものジャーナリストがカメラ没収や国外退去の憂き目
に遭っている」(p.55)
ピーター・アネット記者は「米NBCテレビの専属契約を解除されてしまった
。三月三十日にイラク国営テレビのインタビューに応じて、『米英軍の作戦は
イラクの抵抗により今のところ失敗に終わっている』と発言したことが問題と
なったという。その日の段階ではNBCも『発言はよく分析されたものだ』と
言っていたのに、翌31日に彼を解雇したというのだから、アメリカの報道
自由の程度も知れる」(p.56)
「こいつ本当は袖の下が欲しいのか?と疑ってしまうほど、その規則と権力を
笠に着た非論理性に腹が立つ」
「こうなると人間の心理は怖い。私もふと思わず、どうせ情報省への爆撃をやる
のなら、早くやって欲しいものだなどと思ってしまうのだから」(p.60)
「アメリカはイラクに対してのみならず、「捕虜」についてどれほどジュネーブ
条約違反を繰り返しているかは、アムネスティなどが警告する通りだろう」
(p.63)
「現在のところ、確かに「誤爆」率は15%に収まっているのかも知れない。
しかし、この15%に入ってしまった者には、「率」は関係ない。死は死以外
の何ものでもないのだから。この日の死者が七名。彼らには今さら「15%」
は何の意味も持たない。100%、そのものだ」(p.74)
「毎日の記者会見で発表されるイラク各地での被害状況は、本当はやはりこの目
で確かめないとわからない部分が大半だ。確かに限られた取材の延長線に想像
を巡らせば、どれほどの悲惨が人々に襲い掛かっているか、とは思う。しかし
、本当は、その悲惨の一つひとつを丁寧に取材しなければ、ここに来られない
多くのメディアの受け手に理解を促すことができるのか、とも思うのだ」
(p.106)
路上の物売りのおばあちゃんは、『戦争であまりお客が来ないから、むしろ
値段は下がり気味だ』と意外なことを言った」「マスコミ情報とはまた別に
庶民の論理で左右される生活実態というものもあるということ。やはり少し
でも「現場」に出なければわからないと反省」(p.107)
「幼稚園の園庭にもクラスター爆弾がばら撒かれていようとは」
「消防士たちがクラスターの不発のこども爆弾を回収している」(p.114)
『お前たちの写真は、お前たちの記事は、何の役に立つというのか。毎日米軍が
爆撃しているというのに』
「私の写真がこの空爆を止めることに寄与することははじめからあり得ない。
もどかしくもある。せめて「次の戦争を止めるため」には役に立ちたいと願っ
てはいても、殺された人が生き返るわけでも、失われた腕や足が戻るわけでも
ない」(p.119)
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「イラク戦争と自衛隊派遣」森本敏編④
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 09:13 投稿番号: [126 / 5091]
・米国の軍事戦略が、脅威基盤戦略から能力基盤戦略へと転換
・世界各地へ96時間以内に緊急展開可能な中型装甲旅団の創設
・96年のオペレーション・マニューバー・ザ・シー(海上からの機動作戦行動
海兵隊が奥地まで機動的に一気に展開
・事前集積団(MPS)の増強を図り、機動性を高めている
沖縄駐留の海兵隊:第三海兵機動展開部隊では高速輸送船を取得
・96年のフォワード・フロム・ザ・シー(海からの前進)
①海から陸上への戦力投入
②海洋管制と海上優勢
③戦略的抑止
④海上輸送
⑤前方プレゼンス
機動力向上のため、陸軍重師団を高速輸送、洋上集積する車輌輸送艦を
2005年までに40隻整備する予定:2個師団を世界各地に30日以内に
展開することが可能となる
・96年グローバル・エンゲージ戦略を修正し、従来のような海外の基地に恒久
的に空軍部隊を駐留させておくのではなく、必要とされる場所に期間を限定し
て、その部隊だけで独立的に任務を遂行できる方向へと向かっている
空軍戦力の長距離戦力投射能力が向上したため
C17大型輸送機を120機配備予定
・95年の「国家軍事戦略」では、「前方展開兵力」と「パワー・プロジェク
ション(兵力を特定地域へ投入する能力)」
・小型化・機動力を増すことで、大規模な前方展開に依存する必要性は低減
リアル・プレゼンスからヴァーチャルプレゼンスへと比重を移行
・米国の安全保障政策の重心が「本土防衛」へ移っているから
前方展開兵力を大幅削減、撤収できれば、
・駐留経費の節約
・駐留国への政治的考慮の回避
・前方展開兵力の脆弱性回避
そのため、
・前方展開の「ハブ基地(MOB))」を重視し、
・その「ハブ基地」からいくつかの「アクセスポイント(FOB)」へと
「スポークス」状にのばす、前方展開の「ハブ・スポークス」型へと移行
・ハブ基地(MOB):日本、韓国、グアム、ディエゴ・ガルシア
しかし、北東アジアにおけるハブ基地は集中しているため、
①西欧と北東アジアに集中する海外プレゼンスでは不十分
②それはハブとして追加的な役割が期待される
③空軍は、太平洋、インド洋、アラビア海の有事基地を増やす
・アジアには新しい基地は建設せず、アクセス能力を高める
基地使用を認めている国:シンガポール、フィリピン、タイ、オーストラリア
交渉中の国:ベトナム、マレーシア
米国がベトナムのカムラン湾を使用できれば、南沙諸島の領有権問題にも安定
要因となる
<日米間でのパワー・シェアリング>
・装備・錬度を徹底的に変更するか、特定の部隊のみを日米防衛協力や国際協力
に指向する手段をとる必要に迫られる可能性がある
・日欧とも、米軍と総合戦闘力の面で同盟協力が実施できる状況にない
コソボでは米軍とNATO軍が共同活動さえできず作戦にも齟齬を発生した
・日米間の統合指揮命令システムを確立することが次の課題
<第7章>自衛隊のイラク派遣(森本氏編)
「イラクに対する武力行使の根拠を安保理決議678に求めようとする米国の
主張には無理があるものの、イラク戦争をしてまでフセイン政権の打倒・排除
を狙ったのは、米国が今後、中東・湾岸戦略を推進していくための戦略的根拠
をイラクにつくろうとしたのであり、大量破壊兵器の武装解除は、その理由づ
けの一つにすぎなかったと思われる。米国は今後、相当期間にわたりイラクに
軍事プレゼンスを維持・確保するつもりであり、それはイラクの大量破壊兵器
を捜すためではないことが明らかである。米国は、バグダッドに館員2000
名近くの大使館を維持する予定ともいわれるが、このことも米国の意図を示す
ものと受け止められる」
「北東アジアの緊急事態に、米国が日本を助けて地域的安定を図ろうとするのは
、あくまで、それが米国の国益にかなうからであって、日本がイラク支援に参
加したからではない」
「日米両国は、それぞれ異なる狙いを持って、日米同盟を強化することに努め、
その目的を達して冷戦期を乗り切ったのである」
「現在の日本の防衛力は、アジアで第一級の戦力である。周辺諸国が日本の防衛
力に懸念を表明するのは、日本の防衛力を恐れている証拠である」
これは メッセージ 125 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/552019567/a5a4a5ia5afc0oah_1/126.html
「イラク戦争と自衛隊派遣」森本敏編④
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 09:13 投稿番号: [126 / 5091]
・米国の軍事戦略が、脅威基盤戦略から能力基盤戦略へと転換
・世界各地へ96時間以内に緊急展開可能な中型装甲旅団の創設
・96年のオペレーション・マニューバー・ザ・シー(海上からの機動作戦行動
海兵隊が奥地まで機動的に一気に展開
・事前集積団(MPS)の増強を図り、機動性を高めている
沖縄駐留の海兵隊:第三海兵機動展開部隊では高速輸送船を取得
・96年のフォワード・フロム・ザ・シー(海からの前進)
①海から陸上への戦力投入
②海洋管制と海上優勢
③戦略的抑止
④海上輸送
⑤前方プレゼンス
機動力向上のため、陸軍重師団を高速輸送、洋上集積する車輌輸送艦を
2005年までに40隻整備する予定:2個師団を世界各地に30日以内に
展開することが可能となる
・96年グローバル・エンゲージ戦略を修正し、従来のような海外の基地に恒久
的に空軍部隊を駐留させておくのではなく、必要とされる場所に期間を限定し
て、その部隊だけで独立的に任務を遂行できる方向へと向かっている
空軍戦力の長距離戦力投射能力が向上したため
C17大型輸送機を120機配備予定
・95年の「国家軍事戦略」では、「前方展開兵力」と「パワー・プロジェク
ション(兵力を特定地域へ投入する能力)」
・小型化・機動力を増すことで、大規模な前方展開に依存する必要性は低減
リアル・プレゼンスからヴァーチャルプレゼンスへと比重を移行
・米国の安全保障政策の重心が「本土防衛」へ移っているから
前方展開兵力を大幅削減、撤収できれば、
・駐留経費の節約
・駐留国への政治的考慮の回避
・前方展開兵力の脆弱性回避
そのため、
・前方展開の「ハブ基地(MOB))」を重視し、
・その「ハブ基地」からいくつかの「アクセスポイント(FOB)」へと
「スポークス」状にのばす、前方展開の「ハブ・スポークス」型へと移行
・ハブ基地(MOB):日本、韓国、グアム、ディエゴ・ガルシア
しかし、北東アジアにおけるハブ基地は集中しているため、
①西欧と北東アジアに集中する海外プレゼンスでは不十分
②それはハブとして追加的な役割が期待される
③空軍は、太平洋、インド洋、アラビア海の有事基地を増やす
・アジアには新しい基地は建設せず、アクセス能力を高める
基地使用を認めている国:シンガポール、フィリピン、タイ、オーストラリア
交渉中の国:ベトナム、マレーシア
米国がベトナムのカムラン湾を使用できれば、南沙諸島の領有権問題にも安定
要因となる
<日米間でのパワー・シェアリング>
・装備・錬度を徹底的に変更するか、特定の部隊のみを日米防衛協力や国際協力
に指向する手段をとる必要に迫られる可能性がある
・日欧とも、米軍と総合戦闘力の面で同盟協力が実施できる状況にない
コソボでは米軍とNATO軍が共同活動さえできず作戦にも齟齬を発生した
・日米間の統合指揮命令システムを確立することが次の課題
<第7章>自衛隊のイラク派遣(森本氏編)
「イラクに対する武力行使の根拠を安保理決議678に求めようとする米国の
主張には無理があるものの、イラク戦争をしてまでフセイン政権の打倒・排除
を狙ったのは、米国が今後、中東・湾岸戦略を推進していくための戦略的根拠
をイラクにつくろうとしたのであり、大量破壊兵器の武装解除は、その理由づ
けの一つにすぎなかったと思われる。米国は今後、相当期間にわたりイラクに
軍事プレゼンスを維持・確保するつもりであり、それはイラクの大量破壊兵器
を捜すためではないことが明らかである。米国は、バグダッドに館員2000
名近くの大使館を維持する予定ともいわれるが、このことも米国の意図を示す
ものと受け止められる」
「北東アジアの緊急事態に、米国が日本を助けて地域的安定を図ろうとするのは
、あくまで、それが米国の国益にかなうからであって、日本がイラク支援に参
加したからではない」
「日米両国は、それぞれ異なる狙いを持って、日米同盟を強化することに努め、
その目的を達して冷戦期を乗り切ったのである」
「現在の日本の防衛力は、アジアで第一級の戦力である。周辺諸国が日本の防衛
力に懸念を表明するのは、日本の防衛力を恐れている証拠である」
これは メッセージ 125 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「イラク戦争と自衛隊派遣」森本敏編③
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 09:12 投稿番号: [125 / 5091]
・EUは米国主導の既存のイラク復興基金とは別勘定・別建ての信託基金の創設
を提案
「国際社会を挙げてのイラク支援体制というわけではなく、米国と一部の同盟国
・友好国および国際機関によるイラク支援体制に終わっている。これは、米国
主導によるイラクの統治・復興の現状への国際社会の不満の大きさを示すもの
である」
「バグダッドでは、ガソリンの配給がスタンドでの対象車を奇数ナンバーの日と
偶数ナンバーの日に分けられるようになった。しかも、ガソリンを買うために
は寒い冬の気候の中で毛布にくるまりながら12時間から24時間も待ち続け
なければならない上に、一回の供給量は30リットルに制限」
「イラク国民は米国やCPAが有効な対応策を打てないのか、あるいは有効な
対応策を意図的にとろうとしていないのか確信を持てないでいる」
<第5章>危機に直面した国連(星野氏)
「国連は冷戦期からほとんど機能しなかった。冷戦後に国連はようやく本来の
機能を回復したかに思えたが、今回のイラク戦争でそれは幻想であったことが
はっきりした」
「国連を創設した時に想定した戦勝国の共同管理による国際社会の平和と安定
維持を期待することは、もはや誤りである」
国連加盟国はそれぞれの国内的な法制度の範囲内でテロ対策は講じられるが、
①内政不干渉原則があり、他国の内部で活動するテロ組織に対して直接的な行動
は外部からはとれない
②誰をテロリストと見るかという定義を巡る基本的な不一致もある。ある国で
「反体制」の活動をするグループは、別の解釈では「自由の戦士」であるかも
しれず、時の政府に対抗する勢力がテロ組織として恣意的に指定されかねない
「安保理決議1441だけで対イラク武力行使が授権されたと考えるのは無理が
ある。仏独露中が、本決議が『明示的に武力行使を容認したものではない』と
いう理解のもとに賛成票を投じたことからもわかるであろう」
<米英中心の連合軍の武力行使が国際的波乱を巻き起こした理由>
①国連安保理の授権を得ることなく実施された
②「先制的自衛」の観点から行動が急がれたこと
③イラクの「体制変更(フセイン政権の打倒)」が目的とされたこと
①「米英軍の武力行使は、厳密には「違法」である」
(NATOのユーゴ空爆は事後的に安保理で権限が付与された)
・日本の復興支援に関する五原則
・「十分な国連の関与」
・「国際協調を重視する」
「今回の米国と国連との関係を、変えようのない真理だとして受け入れなければ
ならない理由はない。むしろ、これを『あるべき姿からの逸脱』のエピソード
ととらえる視点こそが重要」
米マイケル・グレノン氏は『国連憲章を無視した(政権転覆目的の)単独の
軍事行動という恫喝策を背景にした外交の勝利』
これは「米国の違法な行為こそが、イラクの態度変化をもたらしたという分析」
「二重の意味で、国連は米国を拘束できない。
①国際法に照らして合法か違法かが、超大国米国の行動の判断基準にならない
②国際ルールをつくるにしても、理念(国家がいかに行動すべきか)にでは
なく、経験(国家が現実にはどのように行動しているか)に基づくべきだ」
「国連外交が権力政治であることは事実だが、政治を超える理念のパワーを無視
してはならない。現状を肯定するばかりが、現実主義の国際政治なのではない
。イラク戦争を巡る国連安保理の機能不全も国連の『常態』なのではなく、
一過性の『例外』にする努力が、米国に求められている」
<第6章>変貌する米国の同盟関係と日本(川上氏と神保氏)
「冷戦後、同盟の基準は共有する共通の価値観になった」
テロ組織と「いかに戦い、いかに共同行動をとるかという基準に変化した」
「前方展開兵力の再編」が最重要課題(ウォルフォウィッツ)
①米軍を展開している地域の特異性に応じて軍事能力を調整
②世界中どこでも、どんな時でも前方展開兵力を補足し、グローバルな軍事行動
を即座にとれる能力を強化
<前方展開>は、
・リアル・プレゼンスの「前方展開兵力(前方展開している陸海空軍兵力)」と
・ヴァーチャル・プレゼンスの「前方展開兵力(空母戦闘群等)」
・「米国本土兵力(緊急展開部隊と戦略爆撃機など)」
航空・ミサイル作戦優先で作戦を先行させ、米国本土から短時間に機動展開で
きる戦力を米国本土に拘置する方が効率的である。また、その方が経費もかから
ない
これは メッセージ 124 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「イラク戦争と自衛隊派遣」森本敏編②
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 08:12 投稿番号: [124 / 5091]
4月1日、2日のカルバラ周辺での共和国防衛隊殲滅戦は、「全世界の人に
「見えない」戦闘。「なぶり殺しに遭っている」イラク軍部隊の姿をメディアに
登場させる訳にはいかなかったのだろう。」
・イラクは一機の航空機さえ作戦に投入できなかった
これは「第一次大戦以来、初めてのケースであろう」
・「航空優勢」の獲得
湾岸戦争後、飛行禁止区域を設け、監視、かつ防空機能に対して空爆
つまり、実質的な航空作戦はイラク戦争開戦以前に既に開始されていたので
あり、戦争開始時には既にイラク側防空機能は既に壊滅していた。
これにより開戦開始と同時に地上部隊の進撃が可能となった
・ネットワークセントリック
指揮・通信・統制・コンピュータ・情報・偵察情報(C4ISR)の共有化に
よる戦場認識能力の向上
・タイム・センシティブ・ターゲティング(TST):航空攻撃指示方式
「これまで、センサーもしくは諜報機関からの情報入手から航空機への攻撃
指示までの時間は、湾岸戦争では数日単位、アフガン戦争では数時間単位
であったものが、イラク戦争では約数十分単位にまで短縮された」
・TSTを可能にしたのが戦場認識能力の向上
・50を超える偵察衛星
・「航空優勢」確保による偵察機の自由飛行
・精密誘導兵器の多用(湾岸戦争時:7〜9%、コソボ:35%、アフガン:
56%、イラク戦争:68%)
「戦場認識能力の向上と精密誘導兵器を組み合わせることによって、これまでの
敵を『撃破・破壊』する爆撃思想から、敵の神経中枢を破壊して敵の機能を
『麻痺』させる効果重視爆撃思想への転換が進んだ」
・作戦間の総攻撃任務の約63%を近接航空支援(CAS)活動が占めた
CASにより、特殊部隊の運用リスクが低減し、その多用が可能
・ジョイント・ビジョン2020(2000年5月:統合参謀本部)
①軍の活動の全方位における優越
②情報優勢
③統合作戦の基本概念の徹底的追及
・海兵隊の内陸作戦:バグダッドまで実に700キロも進攻
・特殊作戦部隊が地上戦の表舞台に登場
<イラク戦争で実証できなかったこと>
①デジタル化師団の実力
②米軍の市街戦の能力
③CBR(生物・化学・放射能)環境下の作戦能力
「掃討作戦はテロの発生場所を拡散し、攻撃対象を米軍以外へといっそう拡大
させる傾向を強めている感すらある」
「国立博物館での略奪の際には、目の前に配置されていた戦車上の米軍兵に助け
を求めたにもかかわらず、無視されるイラク人の姿が報道された。その一方で
米軍は、石油省だけには厳重な警戒体制を敷き、略奪を許さなかった。抑圧か
らの解放に見えたサドル・シティ解放も、バグダッド市民にとっては、米軍が
『トラを檻から解き放った』ように見えたのだろう。バグダッド市民の間には
『米軍が略奪に加担している』『米軍が略奪をそそのかしている』という噂が
まことしやかに拡大した」
・戦後に出現した新聞は200紙を超えた(全て弱小で最大でも3万部)
「米国の占領政策は、これまで米国にとって好ましい勢力を優遇し、好ましく
ないと考える者たちを排除してきた」
「皮肉なことに、民主化を主張する米国が行っていることは恣意的で、民主主義
になじまないと批判されてきたイスラーム教勢力が直接選挙を求める構図が
できあがっている」
「米国と関係が深いとされている統治評議会内にすら、CPAの選出方法に
対する不満をあからさまに表明する者たちが増えはじめている」
「直接選挙要求デモは、きわめて平和的でかつ抗争を繰り返していたシーア派内
の諸勢力が協調するものとなっている」
「統治権を引き渡した後の米軍が駐留する大義名分は何であるか、また、イラク
人に不信感を植え付けてしまった米国の駐留を国民は納得するのかという問題
が残る」
「現在のイラクの統治評議会は、イラク国民を代表しているとは考えられておら
ず、逆に米国が恣意で押しつけたと考えられている傾向が強い」
<第4章>イラクの戦後復興(畑中氏)
・96年に104億ドルだったGDPが、2000年には318億ドル
・オイル・フォー・フードにより、逆に国内農業は壊滅的打撃を受ける
加耕地の内、利用されているのは半分以下
・イラク復興会議:復興には、10年の期間と900億ドルの資金が必要
・石油民営化に抵抗が強い理由は、イラク石油省のテクノクラート達が石油生産
量を日量230万バレルまで回復させた実績が大きくものをいっているため
・予想外に大きい油
これは メッセージ 123 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「イラク戦争と自衛隊派遣」森本敏編①
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 08:11 投稿番号: [123 / 5091]
「イラク戦争と自衛隊派遣」森本敏編(東洋経済)2100円
森本敏氏を含め六名の共著です。
森本氏は防衛大→防衛庁→外務省の方なんですが、私のとっては「朝までテレ
ビ」でお馴染みの方という印象を持っています。
アメリカの軍事的突出ということの内実を学びました。
・イラク戦争前から飛行禁止区域を設け、かつ空爆も行い、「航空優勢」の下、
偵察機からの情報や50を超える偵察衛星からの「情報を戦力化」し、ネット
ワークセントリック(指揮・通信・統制・コンピュータ・情報・偵察情報(C
4ISR)の共有化による戦場認識能力の向上に基づきタイム・センシティブ
・ターゲティング(TST):航空攻撃指示方式(約数十分単位にまで短縮)
これに精密誘導兵器や特殊作戦部隊を組み合わせていること。
・今後の米軍事戦略の方向性:前方展開兵力を縮小し、拠点=ハブと、ハブから
必要な時に、必要な部隊を即座に派遣する=スポークスという「ハブ&スポー
クス戦略」
・ハイテク技術の活用による軍事変革:これこそが「軍事革命」
これらのことを学んだことが私にとっての最大の収穫でした。
<はじめに>(森本氏)
「イラク戦争の大義が、(略)その理由・目的がイラクの大量破壊兵器を武装
解除することにあったとすれば、この点に関するイラク戦争の大義はないと
いうことになる」
「本書は、イラク戦争の真の理由は大量破壊兵器問題だけにあったのではない
という立場」
イラク戦争が途中から対テロ戦争へと変化した。
「フセイン側がイラク戦争の開始以前から、バグダッド陥落後の戦闘に重点を
置いて備えていたとしか考えられない」
「米国の一極主義、単独行動主義だけでは、困難な国際問題を解決し、国際秩序
を取り戻すことが不可能」
<第1章>イラク戦争の背景(森本氏)
「新しい戦争の始まりを示す代表的な冷戦後型戦争」
「途上国から見ても米国の新保守主義は覇権主義的傾向が強いことから、米国の
一極制は他の主要国や途上国から常に挑戦や反発を受ける」
「グローバル化の陰の部分が国際社会の安定と繁栄を損ないつつある」
「国家間の関係は『力の均衡』から『力の協調』へと変化し、軍事力よりもソフ
トパワーが重視されるようになっているが、同時に、『伝統的な同盟関係』
よりも、『価値観に基づく国家関係』が国際社会の主流を占めるようになり
つつある」
「日米同盟の再定義がナイ・イニシアティブの結論という形で明らかに」
この辺りの叙述は、パウエル国務長官の「パートナーシップ戦略」
(「論座」2月号収録)を彷彿とさせる叙述になっていると感じました。
「一般論として、テロ事件を宗教上の対立という観点からとらえることは誤り
である」
<第2章>米国のイラク戦争とイラク情勢(森本氏と大野氏)
イラク戦争に至る過程を時系列に沿って整理してくれていますので、きちんと
把握していなかった私としては、きちんと整除されていて復習になりました。
「イラクが化学剤を貯蔵していた可能性はあるが、化学兵器という形でいつでも
使用可能な状況にはなかった」
「イラク戦争の国際法上の根拠は確定されたものがない」
湾岸戦争後の経済制裁によって、高福祉産油国という「パトロン関係」の維持
が困難となり、フセインの独裁構造が崩壊し、中間層が消滅。
他方、地方部族は農業を経済基盤としていたため、制裁下の食糧不足に乗じて
、勢力を強める。フセインは部族に一定の地方自治を認めざるをえなかった。
96年からの「オイル・フォー・フード」がフセインを生き返らせた。
食糧配給システムを握ったフセインは、歴代のイラク政権が成し遂げることが
できなかった地方部族勢力を封じ込める。
また、人道物資の輸入先決定権を得たフセインは海外政府や企業とも政治的裏
取引を再開。私腹も肥やす。
こうして、フセイン政権は国内で唯一の『持てる者』になった。
<第3章>イラク戦争の作戦過程(森本氏と大野氏)
湾岸戦争後の「奇妙な秩序は、域内各国にとって好ましいものであったかも
しれないが、制裁と封じ込めの『つけ』は常にイラク国民が負っていた」
「フセイン政権の崩壊自体は、多くの国民に歓迎されるべきものであったかもし
れないが、、極めて強力な支配体制を築いていたフセイン政権の代替選択肢が
示されないままに戦争に突入することは、将来への不安を拡大させたに違いな
い」
これまでの20世紀型の戦争とは異なった新しい戦争のプロトタイプ
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/552019567/a5a4a5ia5afc0oah_1/123.html
「イラク戦争と自衛隊派遣」森本敏編
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 08:11 投稿番号: [123 / 5091]
「イラク戦争と自衛隊派遣」森本敏編(東洋経済)2100円
森本敏氏を含め六名の共著です。
森本氏は防衛大→防衛庁→外務省の方なんですが、私のとっては「朝までテレ
ビ」でお馴染みの方という印象を持っています。
アメリカの軍事的突出ということの内実を学びました。
・イラク戦争前から飛行禁止区域を設け、かつ空爆も行い、「航空優勢」の下、
偵察機からの情報や50を超える偵察衛星からの「情報を戦力化」し、ネット
ワークセントリック(指揮・通信・統制・コンピュータ・情報・偵察情報(C
4ISR)の共有化による戦場認識能力の向上に基づきタイム・センシティブ
・ターゲティング(TST):航空攻撃指示方式(約数十分単位にまで短縮)
これに精密誘導兵器や特殊作戦部隊を組み合わせていること。
・今後の米軍事戦略の方向性:前方展開兵力を縮小し、拠点=ハブと、ハブから
必要な時に、必要な部隊を即座に派遣する=スポークスという「ハブ&スポー
クス戦略」
・ハイテク技術の活用による軍事変革:これこそが「軍事革命」
これらのことを学んだことが私にとっての最大の収穫でした。
<はじめに>(森本氏)
「イラク戦争の大義が、(略)その理由・目的がイラクの大量破壊兵器を武装
解除することにあったとすれば、この点に関するイラク戦争の大義はないと
いうことになる」
「本書は、イラク戦争の真の理由は大量破壊兵器問題だけにあったのではない
という立場」
イラク戦争が途中から対テロ戦争へと変化した。
「フセイン側がイラク戦争の開始以前から、バグダッド陥落後の戦闘に重点を
置いて備えていたとしか考えられない」
「米国の一極主義、単独行動主義だけでは、困難な国際問題を解決し、国際秩序
を取り戻すことが不可能」
<第1章>イラク戦争の背景(森本氏)
「新しい戦争の始まりを示す代表的な冷戦後型戦争」
「途上国から見ても米国の新保守主義は覇権主義的傾向が強いことから、米国の
一極制は他の主要国や途上国から常に挑戦や反発を受ける」
「グローバル化の陰の部分が国際社会の安定と繁栄を損ないつつある」
「国家間の関係は『力の均衡』から『力の協調』へと変化し、軍事力よりもソフ
トパワーが重視されるようになっているが、同時に、『伝統的な同盟関係』
よりも、『価値観に基づく国家関係』が国際社会の主流を占めるようになり
つつある」
「日米同盟の再定義がナイ・イニシアティブの結論という形で明らかに」
この辺りの叙述は、パウエル国務長官の「パートナーシップ戦略」
(「論座」2月号収録)を彷彿とさせる叙述になっていると感じました。
「一般論として、テロ事件を宗教上の対立という観点からとらえることは誤り
である」
<第2章>米国のイラク戦争とイラク情勢(森本氏と大野氏)
イラク戦争に至る過程を時系列に沿って整理してくれていますので、きちんと
把握していなかった私としては、きちんと整除されていて復習になりました。
「イラクが化学剤を貯蔵していた可能性はあるが、化学兵器という形でいつでも
使用可能な状況にはなかった」
「イラク戦争の国際法上の根拠は確定されたものがない」
湾岸戦争後の経済制裁によって、高福祉産油国という「パトロン関係」の維持
が困難となり、フセインの独裁構造が崩壊し、中間層が消滅。
他方、地方部族は農業を経済基盤としていたため、制裁下の食糧不足に乗じて
、勢力を強める。フセインは部族に一定の地方自治を認めざるをえなかった。
96年からの「オイル・フォー・フード」がフセインを生き返らせた。
食糧配給システムを握ったフセインは、歴代のイラク政権が成し遂げることが
できなかった地方部族勢力を封じ込める。
また、人道物資の輸入先決定権を得たフセインは海外政府や企業とも政治的裏
取引を再開。私腹も肥やす。
こうして、フセイン政権は国内で唯一の『持てる者』になった。
<第3章>イラク戦争の作戦過程(森本氏と大野氏)
湾岸戦争後の「奇妙な秩序は、域内各国にとって好ましいものであったかも
しれないが、制裁と封じ込めの『つけ』は常にイラク国民が負っていた」
「フセイン政権の崩壊自体は、多くの国民に歓迎されるべきものであったかもし
れないが、、極めて強力な支配体制を築いていたフセイン政権の代替選択肢が
示されないままに戦争に突入することは、将来への不安を拡大させたに違いな
い」
これまでの20世紀型の戦争とは異なった新しい戦争のプロトタイプ
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/552019567/a5a4a5ia5afc0oah_1/123.html
「ザ・グレートゲーム:石油争奪戦の内幕」2
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 08:10 投稿番号: [122 / 5091]
<第五章>サウジアラビア王室の崩壊
・9.11テロ実行犯19人のうち12人がサウジ南部の貧困地帯出身者
・イエメンとの国境は、麻薬、大麻、武器取引、不法入国のサウジの主権の及ば
ない無法地帯
・武器購入、人口増加、石油価格下落、外国人労働者の本国送金による外貨準備
の目減りにより赤字財政へ転落
・国民の半分は20歳以下
・民間企業の労働力の9割が外国人(家族を含めると総人口の40%)
・アラブ世界では「イスラエル・パレスチナは”休戦中”」とする認識が普遍的
<第六章>天然ガスを握る資源国イラン
・イランンの石油埋蔵量は世界第5位
・天然ガスは世界埋蔵量の4分の1
・イラク戦争中、米軍の誤射した領内へのロケット弾着弾事件(3発)にも、
米側に丁重に調査を要請しただけ
・イラク・アフガニスタン・タジキスタンに米軍が駐留、周囲を米軍に取り囲ま
れている
・2001年のイラン大統領選挙では改革派のハタミ大統領を支持する若者は87%
・ホメイニ後の世代が年月とともにイラン政治の基本性格を徐々に変えていく
・原発はロシアの技術支援を受けている
<第七章>トルコ、北朝鮮・・・伏兵群の動向
・トルコ国営石油会社はキルクーク付近のフマラ油田の鉱区開発権を2001年12月
に取得
・トルコのインフレ率30%、2002年の国家予算の7割が債務返済(多くは利息
払い)
・クルド:イラクのKDPとPUKは6年間も武力対立
・北朝鮮のミサイルが「米国西海岸まで到達するか」との問いに、「可能だろう
」(CIA長官)
・日本海に対艦ミサイルを発射:イージス艦展開への牽制・威嚇
・シベリア石油に「北朝鮮ルート」が浮上。韓国の提案:核開発放棄の見返り、
パイプライン通過料・パイプライン沿いにガス火力発電所の建設
・サハリンのガス採掘権はエクソンと日本の「サハリン石油ガス開発」が握って
いる
・エジプト:兵力は中東随一だが、兵器は米国式なため、米国から武器弾薬の
供給を受けなければならない
・イラク通貨ディナール:1981年と比べると8000倍のインフレ
・イラク戦争直前の石油価格高騰はベネズエラの政情不安が原因
チャベス政権:マイナス7%成長、失業率30%
チャベス大統領派の秘密警察の暗躍
<エピローグ>
・フセイン政権下でイラクの440万人の若年就労人口の130万人が軍・警察
・秘密警察
・国連決議986
オイル・フォー・フードの
・72%:人道的プログラムに
・25%:施設修繕
・2.2%:国連事務所維持費
・0.8%:武器査察費用
・石油危機の体験に踏まえ、IEA(国際エネルギー機関)には、国際市場の価
格高騰を抑制する目的などで加盟国が協調して備蓄原油を放出する「CERM」
(協調的緊急時対応措置)がある
これは メッセージ 121 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「ザ・グレートゲーム:石油争奪戦の内幕」2
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 08:10 投稿番号: [122 / 5091]
<第五章>サウジアラビア王室の崩壊
・9.11テロ実行犯19人のうち12人がサウジ南部の貧困地帯出身者
・イエメンとの国境は、麻薬、大麻、武器取引、不法入国のサウジの主権の及ば
ない無法地帯
・武器購入、人口増加、石油価格下落、外国人労働者の本国送金による外貨準備
の目減りにより赤字財政へ転落
・国民の半分は20歳以下
・民間企業の労働力の9割が外国人(家族を含めると総人口の40%)
・アラブ世界では「イスラエル・パレスチナは”休戦中”」とする認識が普遍的
<第六章>天然ガスを握る資源国イラン
・イランンの石油埋蔵量は世界第5位
・天然ガスは世界埋蔵量の4分の1
・イラク戦争中、米軍の誤射した領内へのロケット弾着弾事件(3発)にも、
米側に丁重に調査を要請しただけ
・イラク・アフガニスタン・タジキスタンに米軍が駐留、周囲を米軍に取り囲ま
れている
・2001年のイラン大統領選挙では改革派のハタミ大統領を支持する若者は87%
・ホメイニ後の世代が年月とともにイラン政治の基本性格を徐々に変えていく
・原発はロシアの技術支援を受けている
<第七章>トルコ、北朝鮮・・・伏兵群の動向
・トルコ国営石油会社はキルクーク付近のフマラ油田の鉱区開発権を2001年12月
に取得
・トルコのインフレ率30%、2002年の国家予算の7割が債務返済(多くは利息
払い)
・クルド:イラクのKDPとPUKは6年間も武力対立
・北朝鮮のミサイルが「米国西海岸まで到達するか」との問いに、「可能だろう
」(CIA長官)
・日本海に対艦ミサイルを発射:イージス艦展開への牽制・威嚇
・シベリア石油に「北朝鮮ルート」が浮上。韓国の提案:核開発放棄の見返り、
パイプライン通過料・パイプライン沿いにガス火力発電所の建設
・サハリンのガス採掘権はエクソンと日本の「サハリン石油ガス開発」が握って
いる
・エジプト:兵力は中東随一だが、兵器は米国式なため、米国から武器弾薬の
供給を受けなければならない
・イラク通貨ディナール:1981年と比べると8000倍のインフレ
・イラク戦争直前の石油価格高騰はベネズエラの政情不安が原因
チャベス政権:マイナス7%成長、失業率30%
チャベス大統領派の秘密警察の暗躍
<エピローグ>
・フセイン政権下でイラクの440万人の若年就労人口の130万人が軍・警br>
・秘密警察
・国連決議986
オイル・フォー・フードの
・72%:人道的プログラムに
・25%:施設修繕
・2.2%:国連事務所維持費
・0.8%:武器査察費用
・石油危機の体験に踏まえ、IEA(国際エネルギー機関)には、国際市場の価
格高騰を抑制する目的などで加盟国が協調して備蓄原油を放出する「CERM」
(協調的緊急時対応措置)がある
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「ザ・グレートゲーム:石油争奪戦の内幕」1
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 08:09 投稿番号: [121 / 5091]
「ザ・グレート・ゲーム:石油争奪戦の内幕」
宮崎正弘(小学館文庫)476円+税
<プロローグ>
「日本はともすれば「産油国」に関心を抱いても、石油を運搬するパイプライン
が通る国を度外視している」
「欧米では『パイプラインの政治学』という言葉までが囁かれている」
<序章>開戦前夜
<イラクの石油輸出量の><武器輸入の><貿易額>
・仏:22.5%
13%
60社
15億ドル
・独:
80企業が部品を輸出
101社
3.5億ドル
・露:5.8%
・中:5.8%
18%
<武器の内容>
・独:部品、トラック
・露:夜間暗視ゴーグル、対戦車ミサイル・コルネット、GPSジャミング装置
・中:シルクワームミサイル、スカッド・ミサイル、対戦車砲、一部の禁止品目
は北朝鮮を代理経由して輸出
国連の承認を得て探査衛星を売却、光ファイバー通信網も
・埋蔵確認鉱区は
:
74
・実際に生産しているのは:
15
・試掘スポットは
:125
<第一章>グレート・オイル・ゲーム
バクーからの石油パイプラインがチェチェンを通過していたため、カザフスタン
のテンギス油田から1580キロの新パイプラインを完成。(この間、チェチェ
ンへ軍事攻撃を仕掛けたが、最近は石油との関係が薄まったので手抜きの戦争を
している)
このパイプラインへは、シェブロン、エクソン、ロシア、カザフスタンが出資
「カスピ海パイプライン・コンソーシアム」
石油利権の多くは石油メジャーと組んだプーチン主流派が寡占
「上海シックス」(上海協力機構)反テロ情報軍事協議会
(中国、、ロシア、カザフスタン、キルギス、ウズベキスタン、タジキスタン)
<第二章>米国の中央アジア・中東支配
<第三章>ロシア石油帝国の野望
・ロシアとサウジが密かに石油価格協定を結べば新オペック誕生になる
・ロシアにとって外国へ輸出できる品物は武器と石油しかない
・ブルーストリーム:ロシア南部から黒海海底を縦断しトルコの首都アンカラに
至る天然ガスパイプライン。全長1200キロ。黒海の深さ約2100メート
ルの海底にも施設。2001年12月開通
・武器輸出の軍部マフィアは顧客の減少とともに衰退し、今や石油マフィアが
牛耳る
・「ロシアはイラクの石油という実践的目標以外に関心はない」(元第一副首相
・イラク戦争後に石油価格の劇的な値下がりが起これば、ロシア経済が停滞に陥
る懼れがある
・ロシアにとって中国は武器を買ってくれる大切な顧客
・「中国の新疆ウイグル自治区とロシアのチェチェン共和国の分離・独立派勢力
は国際的なテロ勢力の一部分である」(中露共通認識)
・中央アジアからの石油・ガスはロシア領内を経由しないと西側への輸出は不可
能
・「テロ事件以降、石油戦争で一方的な勝利を獲得したのはロシアではないか」
・プーチンはロシア闇経済を権力側にもぎ取り、利権を復活
・サンクトペテルブルクの港湾施設を西側並みに機能強化を果たす
・プーチンの功績を認めた最大の政敵プリマコフと最大企業ガスプロムがプーチ
ン同盟に加わってきた。(「ロシア工業企業家連合」)
・ロシア経済は冷戦の最中からドル本位制。現在はますます米ドルが万能の神
<第四章>石油大国・チャイナ
・中国は1994年から石油輸入国に
・石油備蓄がない(2005年には完成予定)
・中国の石油消費は現在世界第3位
・日本は折角の戦略的石油備蓄を国際協調の名の下に中国にむしり取られる危険
性がある
・秘密裏にサウジ・イラン・イラク・パキスタンに武器を供与し、北朝鮮を通じ
ても紛争国に代理輸出させた
・中東との原油取引は武器との交換(例えばサウジへ射程1800キロのCSS
2ミサイルなど)を通じて急激に拡大
・アフリカには53カ国に経済援助、特に産油国重視の経済援助外交
・イラク、カスピ海、シベリアにも鉱区を確保
・メジャーから利権を次々に買い取る
・インドネシア、オーストラリアの天然ガス鉱区とも契約
・中国最大の海底油田蓬莱油田が2003年末から稼動開始
・この5年間で新たに確認された油田・天然ガスは殆ど全て新疆ウイグル自治区
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「石油地政学:中東とアメリカ」畑中美樹③
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 08:06 投稿番号: [120 / 5091]
<第十章>高まる中東諸国の日本への期待
日本では高齢化が問題だが、湾岸では反対に若齢化が進んでいる。
湾岸産油国では自国民に占める19歳までの比率が50〜60%に、29歳ま
での比率が70%前後へと高まっており、これが10年後にはさらに激しく進行
する見通しである
在ロンドン反イラク政府組織の高官達は、
「我々は仏独等の反戦の姿勢については、これら国家がイラク国民に解放をもた
らす別の選択肢を提示しているわけではないから大変不満を覚えている」
「フセイン政権下で締結、交渉された開発契約は、イラク国家やイラク国民のた
めになるとの経済的観点からなされたものではない。それらは、主にどの国家
が国連経済制裁の解除に尽力してくれるかという政治的判断によって決められ
たものである」
・湾岸諸国へ経済進出する中国
これは メッセージ 119 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「石油地政学:中東とアメリカ」畑中美樹②
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 08:05 投稿番号: [119 / 5091]
<第六章>改革の要求に揺れるサウジ内政
2003年1月アブドゥラ皇太子にサウジ知識人グループが改革案を提示
・権力の分散
・国民の直接選挙で選ばれた議員で構成する諮問評議会が監査役として機能
・独立した司法制度
・表現の自由
・基本的人権の尊重
・女性の地位の向上・女性の権利の保障
「宗教界のお墨付きを統治の正当性の拠り所とするサウド家は、進歩派の求める
改革と保守派の訴えるイスラムの徹底の間で揺れ動いてきたのが実情」
したがって、改革は、「様子を見ながらの漸次的な動きとせざるを得ない」
地方議会選挙の実施についても議論(一年以内実施の閣議決定)
・国民がイスラム的な生活を行っているか監視するために、平素は大手を振って
市内を巡視している宗教警察(正しくは「完全懲悪委員会」)
・リヤド爆弾テロ以降は、アルカイダを徹底捜索
・イスラム原理主義思想を説く宗教指導者数百人を解雇
・アルカイダの共鳴者、支持者は、「サウジ国内での支持は強い。政府の上層部
にはいないが、治安組織、特に内務省の中間レベル、下層レベルでは根強い支
持がある」
・サウド家の王子・王女は合計2.2万人
<第七章>悪循環の続くイスラエル・パレスチナ
・ブッシュ政権は従来の政策を転換し、パレスチナ自治政府に対して初めて直接
援助を行う方針を打ち出している
・イスラエルは2000年を転換点としてマイナス成長へ
・イスラエル企業もイラク戦後復興事業への参入を希望(水濾過装置は既に販売
・イスラエルのトルコ・インドへの接近
<第八章>守勢に立たされる中東諸国
・イラン国内での体制批判
・経済大国を目指すエジプト
・湾岸小国の民主化の試み
バハレーン、オマーン、カタール、クウェートでの民主的選挙
<第九章>祖国を憂える在外イラク人達
筆者のイラク人ビジネスマンの友人は、
「イラクはすべてが変わった。この35年で初めて自由が訪れ、人々は何でも
話せるようになり、生活もよくなろうとしている」
「しかし、同時に、今日のイラクは歴史上、初めて誰も支配していない国家とな
った」
「これまでのイラクは、独裁者に次ぐ独裁者の国家であった」
「だが馬鹿なことに、やっと独裁から解放されたと思ったら占領が始まった」
イラクを解放してくれた連合国に感謝はしつつも、他方で略奪や破壊活動とい
う事態を招いた責任も厳しく問うている。
「最新の軍事技術を持ち効率的な米軍が毎月約40億ドルも支出してもなぜ治安
を保てないのか理解できない」
「世界唯一の超大国がそんなこともできないとは想像だにしなかった」
「略奪や破壊行為の発生はCPAの責任だ」
「アメリカの戦争計画は素晴らしかったが、平和計画はなきに等しい」
「略奪されたイラクの銅線が近隣諸国から輸出されている」
「今ではイラク国民の中には、アメリカは意図的にイラクの治安を悪いままに
しているのではないかとの見方が台頭している」
・自爆テロの続発という点ではイスラエルを
・外国テロリストの関与の可能性を示唆する点ではアフガニスタンを
・民族・宗教対立の兆しが窺える点ではレバノンを想起させずにはおかない
イラク石油販売公社前総裁のラムジ氏は、
・OPECは世界の石油需要の増加メリットを享受していない
・30%ものユーロ高でOPECの手取りもその分目減りしている
イラク復興開発委員会委員は、
「ネオコンを批判するよりも、何もできなかった非ネオコンの不甲斐なさを責め
るべきであろう」
「国際社会の中には国連を『神聖な切り札』『魔法のカード』と考えている人達
がいるが、それは正しくない」
「自分は暗殺される前のデメロ国連特別代表と話し合ったが、同氏は『自分は
イラクで国連がいかに嫌われているか知っている』と述べていた」
「イラク社会は部族、聖職者、バース党でできいたのであるから、これらを否定
しては安定は望めない」
英国人中東専門家は、
「イラクの歴史上シーア派が協力した政権はなかった」
「トルコ軍のイラクへの派遣については、トルコ軍の内部でも賛成派と反対派の
対立がある」
在英のイラク人石油専門家は、
「イラク国内のテクノクラート達はほぼ民営化案に反対している。ナショナリズ
ムと自分達の技術・ノウハウ等への自負があるからである」
これは メッセージ 118 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「石油地政学:中東とアメリカ」畑中美樹①
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 07:53 投稿番号: [118 / 5091]
「石油地政学:中東とアメリカ」畑中美樹(中公新書ラクレ)760円+税
<プロローグ>
「イラク戦争で唯一無傷で残ったのは石油省や関連国営石油会社で、しかも
有能なテクノクラートや専門家、技術者も無事であった」
<第一章>「中東の変革」を目指すブッシュ政権
「アラブ連盟に加盟している22カ国には、一カ国たりとも民主主義はない」
(ブッシュ政権高官)
・1000万人のアラブの子供達が学校に通っていない
・6500万人もの親の世代は読み書きができない
・コンピューターを利用できるのは人口のわずか1%
・インターネットにアクセスできるのはその半数
・アラブ世界の女性の半分以上が読み書きができない
(パウエル国務長官)
・ネオコン派とユダヤ研究所とキリスト教右派の連合
・対テロ戦争とは、
・政権の目的はアメリカの安全保障と国益に対する脅威の除去
・ネオコン派にとっての目的は中東政治の変革に正当性と手段を与えること
・ネオコン派とは
・イスラエルが中東で唯一の民主国家
・単独行動主義
・潜在的脅威国の政権交代を促進すべき
・ネオコン派の目標
1.戦術的目標としてのイラク
2.戦略的目標としてのサウジ
3.エジプト
第一段階:フセイン政権の打倒とイラクの民主化
第二段階:サウジの王政改革とヨルダンのパレスチナ化
第三段階:シリア、エジプトの民主化
第四段階:イランに対する圧力強化
「ブッシュ政権による民主化要求がこれまでと異なるのは、中東の親米政権まで
もがその対象とされていること」
「全アラブ諸国のGDPを合計してもスペイン一国よりも小さい」
「今後十年をめどにアメリカ・中東自由貿易圏を創設」
(ブッシュ大統領)
・1999年ウィーンでのOPEC総会
イランとサウジの歴史的和解、その長期的政治的価値
更にはタカ派のベネズエラも抱き込み、
「サウジ・イラン・ベネズエラ枢軸の誕生」
アメリカは「ロシアをOPECから価格決定力を奪取する協力国及び中東不安定
時の石油供給のヘッジ先と見なし始めている」
アメリカはカスピ海3国にも期待:「ある程度中東に代わる供給源になり得る
ことに加えて、対ロシア・カードとしても活用できるから」
「カスピ海は『第二の中東』ではなく『第二の北海』と位置付けられている」
「北海の石油資源が1980年代後半から90年代を通してOPECへの対抗力
として果たした役割を考えれば、カスピ海周辺地域は相応の重要性を持って
いる」
<第二章>アメリカを悩ますイラクの抵抗運動
「イラク治安組織には約10万人が属していたが、このうち2000人が無収入
で、しかも免責される見込みもないことから絶好の(テロ組織の)勧誘の対象
となっている」(ニューヨーク・タイムズ紙)
<第三章>難航するイラクの復興事業
イラクの将来のエネルギー収入を担保とする融資は、ソ連崩壊後に策定された
ものを雛形としている。
しかし、対イラク石油担保融資については、「正当性を持つ政府の存在が必要
。国連安保理の決議はアメリカに対して、イラク国民がそのような融資を受ける
との権限を与えていない」
「貧しいイラクの国民が、ウォール・ストリートの金融機関やアメリカの大手建
設会社の株価を上昇させるために数十億ドルの債務を課せられるという構想に
は怒りを感じる」
「1918年の第一次大戦終了後のそうした取り扱いが結局アドルフ・ヒットラ
ーを生んだ」
世界銀行も、そのような融資はイラク人が主権を持つ政府の設立後にすべきとの
立場をとっている。
イラクの復興に要する資金は900〜1000億ドル
今の所、イラク復興に振り向けることのできる資金は、
・17億ドル:アメリカが経済制裁で凍結(2億ドルは既に引き出し済み)
・11億ドル:その他の諸国が凍結した資産
・10億ドル:イラク前政権が秘匿
・10億ドル:オイルフォーフードの国連保有
・12億ドル:イラク資産凍結の再呼びかけで判明
・24億ドル:米議会が国防総省の追加予算として承認
<第四章>イラク石油産業の行方
石油産業の民営化については、三つの構想を議論している段階
・アラスカ型(ロイヤリティの50%を市民に還付する方式)
・ノルウェー型(確認埋蔵量の20%相当を民営化)
・ロシア型(完全な民営化)
<第五章>対米関係を見直すサウジアラビア
ブッシュ政権の
・中東依存度の低下を目指したエネルギー政策
・民主化を指向した中東政策
・9.11遺族が
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「石油地政学:中東とアメリカ」畑中美樹
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 07:53 投稿番号: [118 / 5091]
「石油地政学:中東とアメリカ」畑中美樹(中公新書ラクレ)760円+税
<プロローグ>
「イラク戦争で唯一無傷で残ったのは石油省や関連国営石油会社で、しかも
有能なテクノクラートや専門家、技術者も無事であった」
<第一章>「中東の変革」を目指すブッシュ政権
「アラブ連盟に加盟している22カ国には、一カ国たりとも民主主義はない」
(ブッシュ政権高官)
・1000万人のアラブの子供達が学校に通っていない
・6500万人もの親の世代は読み書きができない
・コンピューターを利用できるのは人口のわずか1%
・インターネットにアクセスできるのはその半数
・アラブ世界の女性の半分以上が読み書きができない
(パウエル国務長官)
・ネオコン派とユダヤ研究所とキリスト教右派の連合
・対テロ戦争とは、
・政権の目的はアメリカの安全保障と国益に対する脅威の除去
・ネオコン派にとっての目的は中東政治の変革に正当性と手段を与えること
・ネオコン派とは
・イスラエルが中東で唯一の民主国家
・単独行動主義
・潜在的脅威国の政権交代を促進すべき
・ネオコン派の目標
1.戦術的目標としてのイラク
2.戦略的目標としてのサウジ
3.エジプト
第一段階:フセイン政権の打倒とイラクの民主化
第二段階:サウジの王政改革とヨルダンのパレスチナ化
第三段階:シリア、エジプトの民主化
第四段階:イランに対する圧力強化
「ブッシュ政権による民主化要求がこれまでと異なるのは、中東の親米政権まで
もがその対象とされていること」
「全アラブ諸国のGDPを合計してもスペイン一国よりも小さい」
「今後十年をめどにアメリカ・中東自由貿易圏を創設」
(ブッシュ大統領)
・1999年ウィーンでのOPEC総会
イランとサウジの歴史的和解、その長期的政治的価値
更にはタカ派のベネズエラも抱き込み、
「サウジ・イラン・ベネズエラ枢軸の誕生」
アメリカは「ロシアをOPECから価格決定力を奪取する協力国及び中東不安定
時の石油供給のヘッジ先と見なし始めている」
アメリカはカスピ海3国にも期待:「ある程度中東に代わる供給源になり得る
ことに加えて、対ロシア・カードとしても活用できるから」
「カスピ海は『第二の中東』ではなく『第二の北海』と位置付けられている」
「北海の石油資源が1980年代後半から90年代を通してOPECへの対抗力
として果たした役割を考えれば、カスピ海周辺地域は相応の重要性を持って
いる」
<第二章>アメリカを悩ますイラクの抵抗運動
「イラク治安組織には約10万人が属していたが、このうち2000人が無収入
で、しかも免責される見込みもないことから絶好の(テロ組織の)勧誘の対象
となっている」(ニューヨーク・タイムズ紙)
<第三章>難航するイラクの復興事業
イラクの将来のエネルギー収入を担保とする融資は、ソ連崩壊後に策定された
ものを雛形としている。
しかし、対イラク石油担保融資については、「正当性を持つ政府の存在が必要
。国連安保理の決議はアメリカに対して、イラク国民がそのような融資を受ける
との権限を与えていない」
「貧しいイラクの国民が、ウォール・ストリートの金融機関やアメリカの大手建
設会社の株価を上昇させるために数十億ドルの債務を課せられるという構想に
は怒りを感じる」
「1918年の第一次大戦終了後のそうした取り扱いが結局アドルフ・ヒットラ
ーを生んだ」
世界銀行も、そのような融資はイラク人が主権を持つ政府の設立後にすべきとの
立場をとっている。
イラクの復興に要する資金は900〜1000億ドル
今の所、イラク復興に振り向けることのできる資金は、
・17億ドル:アメリカが経済制裁で凍結(2億ドルは既に引き出し済み)
・11億ドル:その他の諸国が凍結した資産
・10億ドル:イラク前政権が秘匿
・10億ドル:オイルフォーフードの国連保有
・12億ドル:イラク資産凍結の再呼びかけで判明
・24億ドル:米議会が国防総省の追加予算として承認
<第四章>イラク石油産業の行方
石油産業の民営化については、三つの構想を議論している段階
・アラスカ型(ロイヤリティの50%を市民に還付する方式)
・ノルウェー型(確認埋蔵量の20%相当を民営化)
・ロシア型(完全な民営化)
<第五章>対米関係を見直すサウジアラビア
ブッシュ政権の
・中東依存度の低下を目指したエネルギー政策
・民主化を指向した中東政策
・9.11遺族が
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「世界を動かす石油戦略」(ちくま新書)②
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 07:51 投稿番号: [117 / 5091]
<第三章>さらに不安定化する中東
・サウジの将来に不安要素があるので投資意欲の減退した国際石油会社
・9.11以降のパレスチナ情勢等に関する国民感情を背景に欧米に歩み寄り難い
サウジ。
この両者の妥協が困難になりつつある
・中東原油のマージナル化:中東での油田開発投資停滞
国際石油会社は石油天然ガスの宝庫たるイラン・サウジに強烈な投資意欲が
数年前には確かにあった。しかし、現在はイラクで親米政権に変われば、こち
らの方が美味しそうな石油利権が取れるだろうから、ここで無理をしてイラン
やサウジに投資する必要はないと考えている。
・サウジ国内状況:人口増加が著しく、失業率が上がっている
・9.11被害者からサウジ王族への損害賠償訴訟
・今後、ロシア、カスピ海、西アフリカでの石油増産が予想されるが、そうなる
と、サウジにとっては、石油価格は下落するか、減産するか、いずれにしても
石油収入減少。国家体制は脆弱・不安定化。
・日本では、テロは貧困が招くという議論が多いが、そういう要因もあるが、
むしろ、実際のテロ実行犯をよくみると、ほとんどが裕福な家庭の出身であり
、最高度の教育を受けた者の方が多い。裕福で教育があり、欧米の実態をよく
知っているがために、テロ組織へと向かうとも言える。
<第四章>大きな攪乱要因、中国
・世界第七位の大産油国中国、石油輸出国から輸入国へ
・国際石油市場における需要側の台風の目
・新疆ウイグル自治区のタリム油田が、予想より埋蔵量が少なかった。
これが中国の長期的石油戦略の見直しへ
・新規油田開発:渤海
・米国に対する政治的フリーハンドを保つために、海軍力を増強して独自のシー
レーン防衛を果たそうとしたり、排他的輸送ルートを確保しようとする可能性
・中東原油をミャンマーに陸揚げし、陸路パイプライン構想
・中国は石油備蓄を持たず、石油危機を経験していない
・その他の不安的要素
・カスピ海沿岸諸国:独裁政権で不安定
・西アフリカ産油国も不安定
・ベネズエラのチャベス政権は左翼民族主義で反米的
石油供給地は政治的リスクの高い国へ重心が移っていく
これは メッセージ 116 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/552019567/a5a4a5ia5afc0oah_1/117.html
「世界を動かす石油戦略」(ちくま新書)①
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 07:51 投稿番号: [116 / 5091]
「世界を動かす石油戦略」石井彰/藤和彦(ちくま新書)700円+税
<はじめに>
・石油危機後中東の資源ナショナリズムの高揚で国有化され、石油メジャーの
力は激減
・国際石油市場が出来上がっている。どこでも容易に調達できる。
・石油は流通性・流動性の高い商品である。
・「石油の供給は二国間ではなく、国際市場を介した多国間の観点から論ずる
べき」というのが石油専門家の常識
<第一章>石油をめぐる地政学とは何か
・OPECには最早価格決定力はなく、国際市場が決める
しかし、国際市場の投機的な動きによる価格乱高下をいかに制御するか
石油は最早「戦略物資」ではなく「市況商品」
・その背景には先進諸国の石油備蓄制度の法制化
<第二章>なぜ米国は石油に政治介入するのか?
・米国の中東石油依存度は一割台
(現在はカナダ・中南米・西アフリカ・ロシア・カスピ海地域等)
しかし、石油国際市場が世界単一であるため、中東地域で一朝事あれば
国際石油市場は大混乱になり、その限りで米国も損害を被る
「日本では、米国は自分の利益を追及するために勝手気ままに中東湾岸やカスピ
海地域に政治的・軍事的コミットメントしているというような論調が根強いが
、現実には米国は米国以外の石油消費国全体の利害を好むと好まざるとにかか
わらず背負って、これらの地域にコミットしているのであって、米国の政策を
批判する際には、この基本的な構造をしっかり認識した上でなされるべきであ
ろう」
・油田の新規開発という自転車操業的性格(国際石油市場の本質理解のために)
一本十億円程度の探査抗井を平均数十本掘削してはじめて商業化
「賭博的破産の法則」確率論的性格
・石油の輸出国と輸入国の組み合わせパターンは、短期間で大幅に変わりえる
産油国が地理的にどこに位置していようが本質的な問題とはならない
(73年の石油禁輸が実効力を持たなかったのはそのため)
・メジャーのシェアーは10%
・OPECのシェアーは40%弱
現在のOPECは価格暴落を防ぐためのものにすぎない
・中東湾岸のシェアーは30%弱
2002年10月時点では産油国は、
1位
ロシア
2位
サウジ
3位
米国
4位
イラン
5位
メキシコ
以下
ノルウェー、中国
・スポット取引が国際取引の四割を占める
・「市場の再配分機能」(ほぼ一物一価)
危機時における市場機能による再配分・価格メカニズムによる不足地域への
転売・穴埋め
・石油先物市場価格が世界の石油価格変動を先導している
・需給のバランスの変動で価格は変動
(短期的な需給の価格弾力性が小さい)
・「米国による近年の世界石油戦略の主たる目的はあくまで、国際石油市場の
正常な機能維持であった」
(カスピ海地域での政治的介入はあったが)
・米国特有の国内事情
・国内ガソリン事情:日欧のガソリン価格は半分以上が税金、しかし車社会の
米国では半値以下、したがって価格変動が大きくなる
これは、”選挙の票”と密接に関連する重大関心事。
事実99年から2000年の大統領選挙の争点にもなった
<第二章>石油同盟と化す米ロ関係
・北海油田の黄昏
・ロシア産石油の復活
・石油採掘技術革新(極地・深海・水平抗井技術等)
サウジの余剰生産能力は、国際石油市場の安定にとっては当面必要。しかし、
「ロシアによるサウジの全面代替は無理にしても、国際石油市場におけるサウジ
のウェイトを下げることによって、中東湾岸産油国の一国が機能停止した際の
国際石油市場の混乱を最小限化するための方策は可能であり、これにより、中
東地域に対する政治的・軍事的な意味での政策、例えば対テロ戦争のフリーハ
ンドをできうる限り可能にする環境づくりを現米政権が真剣に目指し始めた」
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/552019567/a5a4a5ia5afc0oah_1/116.html
「世界を動かす石油戦略」(ちくま新書)
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 07:51 投稿番号: [116 / 5091]
「世界を動かす石油戦略」石井彰/藤和彦(ちくま新書)700円+税
<はじめに>
・石油危機後中東の資源ナショナリズムの高揚で国有化され、石油メジャーの
力は激減
・国際石油市場が出来上がっている。どこでも容易に調達できる。
・石油は流通性・流動性の高い商品である。
・「石油の供給は二国間ではなく、国際市場を介した多国間の観点から論ずる
べき」というのが石油専門家の常識
<第一章>石油をめぐる地政学とは何か
・OPECには最早価格決定力はなく、国際市場が決める
しかし、国際市場の投機的な動きによる価格乱高下をいかに制御するか
石油は最早「戦略物資」ではなく「市況商品」
・その背景には先進諸国の石油備蓄制度の法制化
<第二章>なぜ米国は石油に政治介入するのか?
・米国の中東石油依存度は一割台
(現在はカナダ・中南米・西アフリカ・ロシア・カスピ海地域等)
しかし、石油国際市場が世界単一であるため、中東地域で一朝事あれば
国際石油市場は大混乱になり、その限りで米国も損害を被る
「日本では、米国は自分の利益を追及するために勝手気ままに中東湾岸やカスピ
海地域に政治的・軍事的コミットメントしているというような論調が根強いが
、現実には米国は米国以外の石油消費国全体の利害を好むと好まざるとにかか
わらず背負って、これらの地域にコミットしているのであって、米国の政策を
批判する際には、この基本的な構造をしっかり認識した上でなされるべきであ
ろう」
・油田の新規開発という自転車操業的性格(国際石油市場の本質理解のために)
一本十億円程度の探査抗井を平均数十本掘削してはじめて商業化
「賭博的破産の法則」確率論的性格
・石油の輸出国と輸入国の組み合わせパターンは、短期間で大幅に変わりえる
産油国が地理的にどこに位置していようが本質的な問題とはならない
(73年の石油禁輸が実効力を持たなかったのはそのため)
・メジャーのシェアーは10%
・OPECのシェアーは40%弱
現在のOPECは価格暴落を防ぐためのものにすぎない
・中東湾岸のシェアーは30%弱
2002年10月時点では産油国は、
1位
ロシア
2位
サウジ
3位
米国
4位
イラン
5位
メキシコ
以下
ノルウェー、中国
・スポット取引が国際取引の四割を占める
・「市場の再配分機能」(ほぼ一物一価)
危機時における市場機能による再配分・価格メカニズムによる不足地域への
転売・穴埋め
・石油先物市場価格が世界の石油価格変動を先導している
・需給のバランスの変動で価格は変動
(短期的な需給の価格弾力性が小さい)
・「米国による近年の世界石油戦略の主たる目的はあくまで、国際石油市場の
正常な機能維持であった」
(カスピ海地域での政治的介入はあったが)
・米国特有の国内事情
・国内ガソリン事情:日欧のガソリン価格は半分以上が税金、しかし車社会の
米国では半値以下、したがって価格変動が大きくなる
これは、”選挙の票”と密接に関連する重大関心事。
事実99年から2000年の大統領選挙の争点にもなった
<第二章>石油同盟と化す米ロ関係
・北海油田の黄昏
・ロシア産石油の復活
・石油採掘技術革新(極地・深海・水平抗井技術等)
サウジの余剰生産能力は、国際石油市場の安定にとっては当面必要。しかし、
「ロシアによるサウジの全面代替は無理にしても、国際石油市場におけるサウジ
のウェイトを下げることによって、中東湾岸産油国の一国が機能停止した際の
国際石油市場の混乱を最小限化するための方策は可能であり、これにより、中
東地域に対する政治的・軍事的な意味での政策、例えば対テロ戦争のフリーハ
ンドをできうる限り可能にする環境づくりを現米政権が真剣に目指し始めた」
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「イラク戦争:日本の分け前」浜田和幸②
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 07:49 投稿番号: [115 / 5091]
・湾岸戦争後の経済制裁下での”オイル・フォー・フード”
その石油の8割をアメリカの石油会社が買占め
(イラクの石油は高品質で採掘コストは安い)
(アメリカ国内の油断はあと10年で枯渇する)
2000年11月フセインは「今後は石油代金のドルでの受け取りを拒否する。
ユーロでしか受け取らない」と宣言。この時からアメリカの対イラク強硬姿勢
が始まった。
フセインは100億ドルをユーロに変える。
その後ユーロ高となり、フセインは資産を17%膨らませる
「フセインは賢明である」と他のアラブ諸国に広まる
・ヨルダン、リビアもユーロに切り替える
・(対米輸出国トップとなった中国も「貿易の決済は将来不安がつきまとう
ドルではなく、ユーロで行いたい」)
・2002年4月OPECのヤラニ市場分析部長がスペインで、「ユーロ圏はOPECの
総輸出量の45%以上を引き受けている。アメリカ以上に大事なお得意様だ」
・ユーロ加盟国も石油を買うのにドルを買う手数料に辟易
OPECや中国、ロシアまでユーロにシフトしたら、ドルは大暴落
このままでは、「ドル1極体制」から「ドル・ユーロ2極体制」へと移行して
しまう
「今回の戦争の最大の目的は、石油を背景にした『ドル基軸通貨体制』の維持が
本当の目的だったのである」
だから、このイラク戦争を、「アメリカ対ヨーロッパの大西洋戦争」と呼ぶ
戦後のドサクサ紛れに、「オイル・フォー・フード資金」を「イラク復興基金
」に衣替え。本来イラク人に食糧・医療品を供給する資金が、アメリカ企業の
復興関連ビジネスへの支払いに流用できるようになった
2003年6月、イラク開発基金の口座がニューヨーク連邦準備銀行に開設
イラク中央銀行に置くはずだった(国連安保理の経済制裁解除決議)
<第五章>イラク復興ビジネスの実態
・自衛隊には水道インフラの復旧や汚染されたティグリス・ユーフラテス川の
浄化技術がある
米企業ベクテルも汚水浄化の仕事を受注しているが、浄化作業は全く進んで
いない
・アメリカの<献金企業ランキング>と<受注企業ランキング>の対比
献金額に応じて受注額が多くなっているのは、一目瞭然
・米兵の自殺者は20名(陸軍18名、海兵隊2名)
内部調査によると、
・ストレスで精神安定剤を飲み過ぎて死亡
・帰国するための「自作自演の負傷」が致命傷に
・戦友にレイプされてショックで自殺した女性兵士
・2003年12月8日、精神異常と判断された兵士600名が送還
・民間戦争会社のスタッフ1万人以上がイラクに
・正規米兵の日給は5000円程度
・戦争のプロは日給10万円程度
今年度の追加予算870億ドルの3分の1が彼らへの報酬
<第六章>
・バグダッド高速道路、バグダッド国際空港は日本企業が造った
・湾岸戦争前、クウェートでも日本は、「この10年の大規模プロジェクトで
50%以上のシェア」
湾岸戦争前、1979年、日本企業の全海外での建設受注額の45%をイラクから
・イラク戦争で、建設機械のコマツ、川崎重工の株価が高騰
・住友商事とNECは携帯電話事業の通信施設を一部受注
・1980年には日本の総石油輸入量の7.5%はイラク原油
・米警察・FBIのパトカー車載パソコンで、パナソニックがかなりのシェア
・赤いサイレンは大阪の企業パトライトがほぼ独占
<おわりに>
ジョーク
「冷戦で勝った国はどこか?」「日本だ」
「湾岸戦争で負けた国はどこか?」「日本」
「イラク戦争で負けた国はどこか?」「?」
これは メッセージ 114 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/552019567/a5a4a5ia5afc0oah_1/115.html
「イラク戦争:日本の分け前」浜田和幸②
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 07:49 投稿番号: [115 / 5091]
・湾岸戦争後の経済制裁下での”オイル・フォー・フード”
その石油の8割をアメリカの石油会社が買占め
(イラクの石油は高品質で採掘コストは安い)
(アメリカ国内の油断はあと10年で枯渇する)
2000年11月フセインは「今後は石油代金のドルでの受け取りを拒否する。
ユーロでしか受け取らない」と宣言。この時からアメリカの対イラク強硬姿勢
が始まった。
フセインは100億ドルをユーロに変える。
その後ユーロ高となり、フセインは資産を17%膨らませる
「フセインは賢明である」と他のアラブ諸国に広まる
・ヨルダン、リビアもユーロに切り替える
・(対米輸出国トップとなった中国も「貿易の決済は将来不安がつきまとう
ドルではなく、ユーロで行いたい」)
・2002年4月OPECのヤラニ市場分析部長がスペインで、「ユーロ圏はOPECの
総輸出量の45%以上を引き受けている。アメリカ以上に大事なお得意様だ」
・ユーロ加盟国も石油を買うのにドルを買う手数料に辟易
OPECや中国、ロシアまでユーロにシフトしたら、ドルは大暴落
このままでは、「ドル1極体制」から「ドル・ユーロ2極体制」へと移行して
しまう
「今回の戦争の最大の目的は、石油を背景にした『ドル基軸通貨体制』の維持が
本当の目的だったのである」
だから、このイラク戦争を、「アメリカ対ヨーロッパの大西洋戦争」と呼ぶ
戦後のドサクサ紛れに、「オイル・フォー・フード資金」を「イラク復興基金
」に衣替え。本来イラク人に食糧・医療品を供給する資金が、アメリカ企業の
復興関連ビジネスへの支払いに流用できるようになった
2003年6月、イラク開発基金の口座がニューヨーク連邦準備銀行に開設
イラク中央銀行に置くはずだった(国連安保理の経済制裁解除決議)
<第五章>イラク復興ビジネスの実態
・自衛隊には水道インフラの復旧や汚染されたティグリス・ユーフラテス川の
浄化技術がある
米企業ベクテルも汚水浄化の仕事を受注しているが、浄化作業は全く進んで
いない
・アメリカの<献金企業ランキング>と<受注企業ランキング>の対比
献金額に応じて受注額が多くなっているのは、一目瞭然
・米兵の自殺者は20名(陸軍18名、海兵隊2名)
内部調査によると、
・ストレスで精神安定剤を飲み過ぎて死亡
・帰国するための「自作自演の負傷」が致命傷に
・戦友にレイプされてショックで自殺した女性兵士
・2003年12月8日、精神異常と判断された兵士600名が送還
・民間戦争会社のスタッフ1万人以上がイラクに
・正規米兵の日給は5000円程度
・戦争のプロは日給10万円程度
今年度の追加予算870億ドルの3分の1が彼らへの報酬
<第六章>
・バグダッド高速道路、バグダッド国際空港は日本企業が造った
・湾岸戦争前、クウェートでも日本は、「この10年の大規模プロジェクトで
50%以上のシェア」
湾岸戦争前、1979年、日本企業の全海外での建設受注額の45%をイラクから
・イラク戦争で、建設機械のコマツ、川崎重工の株価が高騰
・住友商事とNECは携帯電話事業の通信施設を一部受注
・1980年には日本の総石油輸入量の7.5%はイラク原油
・米警察・FBIのパトカー車載パソコンで、パナソニックがかなりのシェア
・赤いサイレンは大阪の企業パトライトがほぼ独占
<おわりに>
ジョーク
「冷戦で勝った国はどこか?」「日本だ」
「湾岸戦争で負けた国はどこか?」「日本」
「イラク戦争で負けた国はどこか?」「?」
これは メッセージ 114 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/552019567/a5a4a5ia5afc0oah_1/115.html
「イラク戦争:日本の分け前」浜田和幸①
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 07:48 投稿番号: [114 / 5091]
「イラク戦争:日本の分け前」ビジネスとしての自衛隊派兵
(浜田和幸著)光文社952円+税
タイトルからして私としては根底的に相容れないんですが、まあ色々なものを
読んでみようと思い、読んでみました。
立場は違っても、資料・データ・情報・観点等大いに学びました。
特に、石油決済をドルで行うのか、ユーロで行うのかを巡る、石油決済機軸
通貨ドル対ユーロの熱い経済戦争には、大いに学ばせていただきました。
ただ筆者はユーロ決済という問題を少々過大に評価しているのではないかとも
思います。OPECや独仏がユーロ決済に傾いているにしろ、非OPECやロシ
ア、東欧諸国、日本はユーロ決済に傾いていない訳ですから。
それでも、「ドル一極支配体制」から「ドル・ユーロ二極体制」へと向かって
いるとは言えるのかもしれません。
<はじめに>
「戦争こそ究極のビジネスモデルの実戦の場にはかならない」
「「イラク復興と日本の国益をどのように結びつけることができるのか」を
読者とともに考えることに、本書の主眼は置かれている」
・中東地域の民主化が進めば、中国、インドに次ぐ巨大市場が誕生
・「イラク全土が内戦状態にある」(CIA 2004年1月)
・「ベトナム戦争を上回る大きな失敗を重ねつつある。アメリカが単独で海外に
兵力を投入すると必ず失敗する」(ベトナム戦争当時の国防長官マクナマラ)
・「イラクでの戦争はあと20年は続く」(チェイニー副大統領)
<第一章>
・米企業ダインコー:社員2万3千人、売上げ3億ドル
法整備、公務員教育、元警察官派遣
アメリカ軍が海外展開する先には必ずダインコーが進出
(ハイチ、ボスニア、コソボ、東チモール)
・ブレマーとブッシュ大統領はイエール大学の先輩後輩
・ブッシュ大統領はCPAの会計監査責任者に自らの法律顧問ブラウンを
送り込んだ。利権の発注元を全て身内で固めた。
・電話通信分野を受注したのは、2002年に利益捏造で破産したMCIワールドコム
(商業ベースの携帯電話事業の実績は皆無)
ラムズフェルド長官と親密な関係で、ネオコンの有力者リチャード・パール
政策諮問委員会前議長がMCIの顧問だったから
当初CPAと通信事業契約をしたバーレーンのバーテルコは、建設を始めた
通信タワーを米軍が爆撃して破壊(誤爆だそうです)
・サマワでは、地元のイラク人による「日本企業への就職斡旋センター」が
オープンし、連日千人単位で行列ができている。うたい文句は、「まもなく
ソニーや東芝、日立がやってくる。日本企業で働くノウハウを伝授する」
・シーア派指導者アルワーイル氏が「自衛隊によりサマワの失業問題が解決され
ることを願う。そのために日本人を守れ」とのファトワ
・「手当てがこれほど高額な軍隊は、世界でも日本だけである」
「アメリカ軍でさえ、海外派遣の手当ては、1日約10ドル」
・2003年12月末、オランダ軍兵士が民間人一人を射殺。兵士は本国に召還され、
検察当局から殺人罪などの容疑で告発された後、釈放。
CPA指令第17号により、連合軍の要員は母国の法律の適用を受ける。
平和維持部隊が刑法で告発されるという前代未聞の事態
<第二章>
逮捕されたフセインは偽者ではないかという説を披露
逮捕に至る過程での不可解とか
<第三章>
・ブッシュ大統領の祖父はヒトラーとの取引が発覚し資産凍結処分
「敵国との通商禁止法」
1942年ニューヨークのユニオン銀行を閉鎖。ナチの隠し口座を開設していた
から。銀行の経営者が祖父。
・父ブッシュはペンゾイルを世界最大の石油会社に。ビンラディン一族は
ビジネスパートナー
・フセインの資産は数兆円?
欧米の企業に投資(ダイムラー、仏マトラ、伊ミサイル会社等々)
その資産をブッシュと”山分け”、だからフセインは生きている?
というような説を開陳しているのですが、、、、、
<第四章>
・アメリカ・オクラホマ州オクラホマシティに「イラク人村」があり、それが
「オクラホマの秘密」
・バグダッドに世界最大のアメリカ大使館を建設
エシュロン:盗聴システムの構築
日本の三沢にもある「像の檻」を2基建設工事は既に始まっている
1基に諜報分析要員が3000人必要、2つで6000人
これまで不可能と言われた光ファイバーの傍受実験も
独仏はこれに対抗し欧州通信傍受システム構築の動きが始まっている
日本は一人”蚊帳の外”
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/552019567/a5a4a5ia5afc0oah_1/114.html
「イラク戦争:日本の分け前」浜田和幸
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 07:48 投稿番号: [114 / 5091]
「イラク戦争:日本の分け前」ビジネスとしての自衛隊派兵
(浜田和幸著)光文社952円+税
タイトルからして私としては根底的に相容れないんですが、まあ色々なものを
読んでみようと思い、読んでみました。
立場は違っても、資料・データ・情報・観点等大いに学びました。
特に、石油決済をドルで行うのか、ユーロで行うのかを巡る、石油決済機軸
通貨ドル対ユーロの熱い経済戦争には、大いに学ばせていただきました。
ただ筆者はユーロ決済という問題を少々過大に評価しているのではないかとも
思います。OPECや独仏がユーロ決済に傾いているにしろ、非OPECやロシ
ア、東欧諸国、日本はユーロ決済に傾いていない訳ですから。
それでも、「ドル一極支配体制」から「ドル・ユーロ二極体制」へと向かって
いるとは言えるのかもしれません。
<はじめに>
「戦争こそ究極のビジネスモデルの実戦の場にはかならない」
「「イラク復興と日本の国益をどのように結びつけることができるのか」を
読者とともに考えることに、本書の主眼は置かれている」
・中東地域の民主化が進めば、中国、インドに次ぐ巨大市場が誕生
・「イラク全土が内戦状態にある」(CIA 2004年1月)
・「ベトナム戦争を上回る大きな失敗を重ねつつある。アメリカが単独で海外に
兵力を投入すると必ず失敗する」(ベトナム戦争当時の国防長官マクナマラ)
・「イラクでの戦争はあと20年は続く」(チェイニー副大統領)
<第一章>
・米企業ダインコー:社員2万3千人、売上げ3億ドル
法整備、公務員教育、元警察官派遣
アメリカ軍が海外展開する先には必ずダインコーが進出
(ハイチ、ボスニア、コソボ、東チモール)
・ブレマーとブッシュ大統領はイエール大学の先輩後輩
・ブッシュ大統領はCPAの会計監査責任者に自らの法律顧問ブラウンを
送り込んだ。利権の発注元を全て身内で固めた。
・電話通信分野を受注したのは、2002年に利益捏造で破産したMCIワールドコム
(商業ベースの携帯電話事業の実績は皆無)
ラムズフェルド長官と親密な関係で、ネオコンの有力者リチャード・パール
政策諮問委員会前議長がMCIの顧問だったから
当初CPAと通信事業契約をしたバーレーンのバーテルコは、建設を始めた
通信タワーを米軍が爆撃して破壊(誤爆だそうです)
・サマワでは、地元のイラク人による「日本企業への就職斡旋センター」が
オープンし、連日千人単位で行列ができている。うたい文句は、「まもなく
ソニーや東芝、日立がやってくる。日本企業で働くノウハウを伝授する」
・シーア派指導者アルワーイル氏が「自衛隊によりサマワの失業問題が解決され
ることを願う。そのために日本人を守れ」とのファトワ
・「手当てがこれほど高額な軍隊は、世界でも日本だけである」
「アメリカ軍でさえ、海外派遣の手当ては、1日約10ドル」
・2003年12月末、オランダ軍兵士が民間人一人を射殺。兵士は本国に召還され、
検察当局から殺人罪などの容疑で告発された後、釈放。
CPA指令第17号により、連合軍の要員は母国の法律の適用を受ける。
平和維持部隊が刑法で告発されるという前代未聞の事態
<第二章>
逮捕されたフセインは偽者ではないかという説を披露
逮捕に至る過程での不可解とか
<第三章>
・ブッシュ大統領の祖父はヒトラーとの取引が発覚し資産凍結処分
「敵国との通商禁止法」
1942年ニューヨークのユニオン銀行を閉鎖。ナチの隠し口座を開設していた
から。銀行の経営者が祖父。
・父ブッシュはペンゾイルを世界最大の石油会社に。ビンラディン一族は
ビジネスパートナー
・フセインの資産は数兆円?
欧米の企業に投資(ダイムラー、仏マトラ、伊ミサイル会社等々)
その資産をブッシュと”山分け”、だからフセインは生きている?
というような説を開陳しているのですが、、、、、
<第四章>
・アメリカ・オクラホマ州オクラホマシティに「イラク人村」があり、それが
「オクラホマの秘密」
・バグダッドに世界最大のアメリカ大使館を建設
エシュロン:盗聴システムの構築
日本の三沢にもある「像の檻」を2基建設工事は既に始まっている
1基に諜報分析要員が3000人必要、2つで6000人
これまで不可能と言われた光ファイバーの傍受実験も
独仏はこれに対抗し欧州通信傍受システム構築の動きが始まっている
日本は一人”蚊帳の外”
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/552019567/a5a4a5ia5afc0oah_1/114.html
「サラームバックスバグダッドからの日記」
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 07:46 投稿番号: [113 / 5091]
「サラーム・パックス:バグダッドからの日記」
(ソニー・マガジンズ)1600円+税
サラーム・パックス:ネット上の名前
http://dear_raed.blogspot.com/・イラク・バグダッド在住
・29歳
・コンピューター関連企業で働く
・両親はイラク共産党系、バース党により揃って大学の教職を追われる
・欧米の音楽、映画、ジョークに精通し、
・フセイン政権下で禁止されていた衛星放送を受信し、
・インターネットで欧米のメディアにもアクセスし、
・ネット上に、ブログと呼ばれる個人日記サイトを世界に発信していた
・フセイン政権を痛烈に批判し、
・ブッシュ政権を痛烈に批判し、
・西側メディア・世論をも批判し、
・人間の盾を辛らつに拒否する。
2001年末からこのブログは公開されていた。
「アラブ全体が悪の巣窟であり、独裁体制がはびこっている。トルコやイラン
だって同じだ。なのに、慈悲深い西側の目は、イラクだけに向けられている」
「ぼくの国の人権状況に執拗なまでに興味を持ってくれて、どうもありがとう。
三十年間、見て見ぬふりをしてくれて、どうもありがとう。イラク政府を支援
し、イランとの戦争に二百万人のイラク人を送り出すよう仕向け、彼らの命を
奪ってくれてどうもありがとう。狂人だと知っているのに、その狂人に化学兵
器開発を気にも留めずにいてくれてどうもありがとう。イラク共産党のメンバ
ーが酸浴槽に入れられるのを気にもかけずにいてくれて、どうもありがとう。
イラク人の惨状を伝えるあらゆる人権擁護団体を無視してくれて、どうもあり
がとう。ただ国民を苦しめ、政府になんの効果もないと知っているのに、制裁
措置を続けてくれてどうもありがとう。今書いたことを何もかも知っていて、
だからなんだという顔をしてくれて、ほんとにどうもありがとう」
「刑務所を建ててくれた西側の建設会社にお礼を言うのを忘れていた。それから
拷問のノウハウを教えてくれた東欧の国々にも」(12/3)
「ぼくの国に何トンもの爆弾を落としてくれてありがとう。その爆弾に、劣化ウ
ランを使ってくれてありがとう。”二重の封じ込め(イランとイラク)”政策
で、この地域の怒りの炎に油を注ぎ続けてくれてありがとう。アメリカにとっ
て都合がいいからね。中東地域のすべての抑圧的政府に、援助姿勢を示してく
れたアメリカ政府に感謝する。都合のいいように利用したら、ただ見捨てるだ
けなのに。国連制裁委員会でアメリカが果たした役割にも感謝したい。その努
力のおかげで、歯を一本抜くだけでも、闇市で手術用手袋と麻酔薬を探さなけ
ればならなくなった。そういう物資は、制裁委員会の禁止項目にいつも含まれ
ているんだ。経済制裁を続けるために、多くの時間と労力を費やしてくれた国
に感謝したい。サダムとその権力基盤にはなんの効果もないけど、国民はじゅ
うぶん懲らしめられているよ。行き詰ったイラク政府とアメリカ政府の間で、
人質のように生きている」
「奴らは住宅地に隠れて、迫撃砲を無意味に一発放つか、カラシニコフ銃をニ、
三発撃つに過ぎない。どの弾も敵の装甲車に当たって空しくはね返るだけだ。
だが、その一発が招くものといえば、弾が来た方向にある住宅すべてに対する
迫撃砲の猛攻撃だ。」
「そんなゾッとする奴らが夜中に自分の住む地域に侵入したことに、まったく
気付かないことだってある」
「ばかな奴らだ。”命を捨てたいと思うなら、どうか一人でやってくれ。住宅の
一角を巻き添えにしないでくれ”という言い分が、奴らにはピンとこないらし
い」
「今までアメリカに対して中立的立場をとってきた地域で、住人の反米感情を煽
るとしたら、何が得策といえるだろう?
例えば、家や店を射撃するとか」
「更に一軒一軒調べさせる。男たちを縛り上げ、その頭に袋を被せて子どもみん
なを震え上がらせるんだ。そうすれば、住民の”アメリカ度指数”を一気に変えることが
できる」
「サマーワの街の外れにたくさんの遺体が埋められているのが見つかり、人々が
ひどく打ちのめされている。埋められた人の多くはサマーワの人間だった。
遺体すべてに身分証明書が添えられていたことだけが唯一の救いだ。サマーワ
のどこへ行っても、処刑された人たちの写真のコピーを見かけるんだ。
冷酷極まりない話−湾岸戦争後の蜂起の際、サダムの犬たちが早く移動する
ために、捕えた人々をトラックに載せて街の外れまで運び、生き埋めにしたん
だ。そこ
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「イラク便り」奥克彦②
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 07:26 投稿番号: [112 / 5091]
「ヒッラの街の南方で約1万5000体の虐殺遺体が発見されたと報じられ
ました」(p.68)
「この12年間(湾岸戦争後)、行方が全く解っていないクウェートの人々が
605人もいるのです」(p.74)(クウェート人は90万人)
クウェートは戦争終結前から人道支援物資を送っていました。その箱に、
「さりげなく行方不明者の名前を記した箱を送っているのです、恩讐を超えて
ということでしょうか」(p.76)
「バース党員になった人達の中には、思想信条の問題としてサッダーム・フセイ
ンを礼賛している訳ではなく、自分の職場である程度の地位を得るために仕方な
く党員になった人も多いと言われています。そのような人達まで一気に排除して
しまうと肝心の組織が動かなくなってしまいます」(p.78)
「韓国内では、米軍への反発からあまり表だって協力姿勢を見せられないため、
イラク復興支援の現場に兵員を派遣することで、韓国としての対米重視の姿勢を
示しているのかもしれません」(p.86)
「何時の日か聖火が、イラクや、パレスチナ、イスラエルを通って民族の違いを
乗り越えて手渡されるようなルートが実現する日がくれば、平和の祭典にふさわ
しいことではありませんか」(p.96)
「戦争終結後も、イラク・ディナールは米ドルとの関係で、高止まりし、むしろ
ドル安に動きました」(p.108)
「現在4000人のイラク人警察官が採用されていますが、ゆくゆくは5万人
規模にすることをCPAでは考えています」(p.141)
「イラクの公務員は省庁に勤める人達だけでなく、「会社」勤めの人も入れて
考えなければいけません」(p.148)
蘭軍は、「CPAが行っている民政に直接参加することは、議会で認められて
おらず、占領軍としてジュネーブ条約上の義務を負っている治安維持活動のみが
許されている、という立場です。つまり民生面での蘭軍の参加は法的に認められ
ていないという考え方です」(p.157)
これは メッセージ 111 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「イラク便り」奥克彦①
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 07:26 投稿番号: [111 / 5091]
「イラク便り」奥克彦(産経新聞社)1238円(税別)
2003年11月29日、イラクで何者かに殺害された、奥氏の、
4月23日から11月27日までの日誌です。
外務省のHPで公開されているものです。
「自分の地区の下水処理ポンプを売り飛ばさなければならない程の困窮振り
なのです。自分自身を略奪してしまっているのです」(p.62)
「戦争が終わっても良くなるどころか、かえって生活基盤は悪くなっているため
、自由は手に入れたものの、尋常ならざる暑さと相まって、住民の忍耐は限界に
来ているようです」(p.124)
「サマーワにも5カ所の大量殺害者の墓地があって、クルド人とシーア派イラク
人4500人が埋められていた」サマーワのダフィ市長談(p.158)
「治安や電力供給といったライフ・ラインが維持できない占領当局に対して、
一般のイラク人の苛立ちは限界に近づいていました。自由は手に入れても、生活
基盤は戦争前より悪化したために、当初の米軍歓迎ムードがかなり薄れてきてい
たのです」(p.192)
「各地でマス・グレイブ(大規模墓地)と呼ばれる大量の死体埋葬場所が発見さ
れるたびに、サッダーム政権下でどれほど多くの人が犠牲になってきたのかを
改めて思い知らされます」
「「私たちは今とても苦労しているけど、サッダーム政権がなくなったことだけ
は本当に嬉しく思っている。外国人のあなたに、そのことだけは伝えておきたか
った」と流暢な英語で話しかけられたことが今でも忘れられません」(p.203)
戦後、長年続いたサッダーム体制から解放され、自由を手に入れたイラク国民。
その開放感は本物でした。
しかし、自由では空腹は満たされません。
生活基盤が戦前よりむしろ悪くなったので、占領軍への反感が昂じてきます。
それでも、やはり自由は本当に手に入れたかったものなのでしょう。
その感動は何物にも変え難いものですね。
<自由>と<生活>、現在に於ける両者の矛盾。
「イラクはサウジアラビアに次いで埋蔵量世界第二位を誇る産油国です。
おまけに、採掘コストが大変安いので、石油の大量産出に向いています。」
「多くの人が、今回の戦争の目的は米国としてイラクの石油を手中に納めること
だと指摘していますが、イラクでは約80の油井が開発可能で、現在までに、
まだ、17ヵ所しか掘られていないようです。日本も採掘権に関心があるところ
ですが」(p.90)
アメリカの石油戦略という背景にも言及しています。
「安保理での議論に踏まえ、CPA(連合暫定当局)との関係を悪化させない
範囲で徐々に、イラクの政治プロセスに国連としての関与の度合いを強めていく
、難しい役回りですが、デ・メロ特別代表ならやり遂げるでしょう」(p.103)
「「政治プロセスにも関与する」と繰り返す特別代表の言を耳にして、「張り切
りすぎて大丈夫だろうか。ブレマー長官との役割分担がさぞ難しかろうな」など
と気を揉んだものです」(p.197)
「「米国一極の世界では、国連は米国の支持なしには無能の存在だ」という批判
はよく耳にします。あながち全面否定できないことは今回のイラクへの武力行使
決定をめぐる経験をみても明らかです。しかし、(中略)国連という機関の役割
が必ずや大きくなってきます」(p.199)
一超大国アメリカと国連の両者の現段階の難しい関係性についてもよく認識
していますね。
突出するアメリカ、追随するしかない国連。
両者の微妙な関係。
しかし、奥氏は、やはり国連の重要性を深く確信しているようです。
「毎週日曜日の午後2時から全体会合を開いて、地域のありとあらゆる問題に
ついて、評議会員同士、また、米軍との間で話し合っています。このような米軍
の活動は日本ではあまり報じられていないようです。ですから、イラクの一般の
人には米軍は受け入れられていない、といったイメージが出来上がっているよう
ですが、実態はかなり異なります」(p.112)
「イラク人関係者にとってはとまどいの多いことが続くようですが、着実に、
透明で民主的な予算プロセスを歩みつつあるようです」(p.150)
徐々にではあれ、イラクで下からの民主化が創造されつつあるようですね。
その他、インターネット・カフェが繁盛しているのも、民主的な情報を求める
イラク国民の希求なのでしょうね。
ソ連・東欧圏崩壊に一役買った現代の情報社会化・インターネット。
北朝鮮もそうですが、独裁者には情報統制が付き物ですからね。
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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「イラク便り」奥克彦
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 07:26 投稿番号: [111 / 5091]
「イラク便り」奥克彦(産経新聞社)1238円(税別)
2003年11月29日、イラクで何者かに殺害された、奥氏の、
4月23日から11月27日までの日誌です。
外務省のHPで公開されているものです。
「自分の地区の下水処理ポンプを売り飛ばさなければならない程の困窮振り
なのです。自分自身を略奪してしまっているのです」(p.62)
「戦争が終わっても良くなるどころか、かえって生活基盤は悪くなっているため
、自由は手に入れたものの、尋常ならざる暑さと相まって、住民の忍耐は限界に
来ているようです」(p.124)
「サマーワにも5カ所の大量殺害者の墓地があって、クルド人とシーア派イラク
人4500人が埋められていた」サマーワのダフィ市長談(p.158)
「治安や電力供給といったライフ・ラインが維持できない占領当局に対して、
一般のイラク人の苛立ちは限界に近づいていました。自由は手に入れても、生活
基盤は戦争前より悪化したために、当初の米軍歓迎ムードがかなり薄れてきてい
たのです」(p.192)
「各地でマス・グレイブ(大規模墓地)と呼ばれる大量の死体埋葬場所が発見さ
れるたびに、サッダーム政権下でどれほど多くの人が犠牲になってきたのかを
改めて思い知らされます」
「「私たちは今とても苦労しているけど、サッダーム政権がなくなったことだけ
は本当に嬉しく思っている。外国人のあなたに、そのことだけは伝えておきたか
った」と流暢な英語で話しかけられたことが今でも忘れられません」(p.203)
戦後、長年続いたサッダーム体制から解放され、自由を手に入れたイラク国民。
その開放感は本物でした。
しかし、自由では空腹は満たされません。
生活基盤が戦前よりむしろ悪くなったので、占領軍への反感が昂じてきます。
それでも、やはり自由は本当に手に入れたかったものなのでしょう。
その感動は何物にも変え難いものですね。
<自由>と<生活>、現在に於ける両者の矛盾。
「イラクはサウジアラビアに次いで埋蔵量世界第二位を誇る産油国です。
おまけに、採掘コストが大変安いので、石油の大量産出に向いています。」
「多くの人が、今回の戦争の目的は米国としてイラクの石油を手中に納めること
だと指摘していますが、イラクでは約80の油井が開発可能で、現在までに、
まだ、17ヵ所しか掘られていないようです。日本も採掘権に関心があるところ
ですが」(p.90)
アメリカの石油戦略という背景にも言及しています。
「安保理での議論に踏まえ、CPA(連合暫定当局)との関係を悪化させない
範囲で徐々に、イラクの政治プロセスに国連としての関与の度合いを強めていく
、難しい役回りですが、デ・メロ特別代表ならやり遂げるでしょう」(p.103)
「「政治プロセスにも関与する」と繰り返す特別代表の言を耳にして、「張り切
りすぎて大丈夫だろうか。ブレマー長官との役割分担がさぞ難しかろうな」など
と気を揉んだものです」(p.197)
「「米国一極の世界では、国連は米国の支持なしには無能の存在だ」という批判
はよく耳にします。あながち全面否定できないことは今回のイラクへの武力行使
決定をめぐる経験をみても明らかです。しかし、(中略)国連という機関の役割
が必ずや大きくなってきます」(p.199)
一超大国アメリカと国連の両者の現段階の難しい関係性についてもよく認識
していますね。
突出するアメリカ、追随するしかない国連。
両者の微妙な関係。
しかし、奥氏は、やはり国連の重要性を深く確信しているようです。
「毎週日曜日の午後2時から全体会合を開いて、地域のありとあらゆる問題に
ついて、評議会員同士、また、米軍との間で話し合っています。このような米軍
の活動は日本ではあまり報じられていないようです。ですから、イラクの一般の
人には米軍は受け入れられていない、といったイメージが出来上がっているよう
ですが、実態はかなり異なります」(p.112)
「イラク人関係者にとってはとまどいの多いことが続くようですが、着実に、
透明で民主的な予算プロセスを歩みつつあるようです」(p.150)
徐々にではあれ、イラクで下からの民主化が創造されつつあるようですね。
その他、インターネット・カフェが繁盛しているのも、民主的な情報を求める
イラク国民の希求なのでしょうね。
ソ連・東欧圏崩壊に一役買った現代の情報社会化・インターネット。
北朝鮮もそうですが、独裁者には情報統制が付き物ですからね。
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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NHK:サマーワでの雇用状況
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 07:23 投稿番号: [110 / 5091]
NHK「クローズアップ現代」(3/31)でサマーワでの雇用状況を報道していま
した。
サマーワでの、日本の職業安定所に当たる「雇用センター」には、
15000人が登録しています。しかしセンターが紹介できた雇用はほとんど
ないそうです。
登録者で目立つのは、元軍人と帰還した難民だそうです。
自衛隊は、現地の雇用を150人採用しているそうです。
これでも当初の方針を急遽変更し、大幅に増加したものだそうです。
サマーワの外務省事務所によると、外務省は国連を通じて、サマーワ周辺で
1500人規模の雇用を創出する事業を開始したそうです。
15000人と
150人と
1500人ですか、
何だかとても覚え易い数字ですね。
『最近になって住民の間では、自衛隊の支援活動のペースが遅く、「目に見える
形で結果が現れてこない」とか「自衛隊が来たのに暮しが一向に良くならない
」といった不満の声も聞かれるようになってきました。』
「日本の会社が来ると言っていたのに、全然仕事が増えないじゃないか」
『番匠部隊長は、地元テレビ局の取材に応じ、「自衛隊ができることには限度が
ある」と訴えました』
勿論、自衛隊は雇用を創出する機関ではありません。
また、現地の人々が勝手に、一方的に期待を膨らませているとは思います。
しかし、だからといって、これを無視できないし、また、無視していないし、
対応しようとしていると思います。
しかし、その上で、やはり、現地の期待とのギャップはなかなか埋まらないだろ
うなとも思いました。
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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