イラク戦争

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「人は放射線になぜ弱いか」②

投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 10:37 投稿番号: [135 / 5091]
  筆者に一つ苦言を呈させて頂ければ、DNA修復酵素群とp53に対する
評価です。
私も心から感動するシステムなのですが、残念ながら万能ではありません。
1.DNA修復酵素群でも修復ミスを犯すこと。
2.p53もまたタンパクですので、p53というタンパクを生み出す命令を
  出すDNA部分が存在します。そのDNA部分を損傷された場合、p53が
  生み出されず、細胞自死(アポトーシス)が行われません。
  (1個のタンパク質を指令する遺伝子は2個存在しますが)
  アポトーシスしなくなった細胞、これがガン細胞ですね。

  「少しの放射線は心配無用」というテーゼに対して、
ある限定性に於いては、理解できます。
  低レベル放射線が、
<人体の約60兆個の細胞に、ランダムに、つまり同じ箇所に連続して放射し
  続けるのでなければ>、という限定性です。

  劣化ウラン弾に使用されているウラン238の放射能被害は、確かに、低レベ
ル放射線です。
  本来的には、ウランは水溶性ですので、体内に摂取されても水分に溶けて、
運ばれ、20時間程度で体外に排出されます。

ウラン238はアルファ線を発します。
アルファ線は、陽子2個と中性子2個の質量4、つまりヘリウムの原子核です。
ベータ線は、電子です。陽子は、電子の1833倍。その4倍とは7332倍。
アルファ線はベータ線の7332倍の質量を持ちます。
(陽子の質量 mp = 1.67×10-27 (kg))
(電子の質量 me = 9.11×10-31 (kg))
(陽子と中性子の質量差は無視します)
アルファ線はその質量の為に通過力は極端に弱いです。
紙一枚あれば遮断できます。
空気中をわずか数センチしか進めません。空気中の他の分子と衝突し、そのエネ
ルギーを使い果たすからです。
人体中ではわずか1ミリも進めません。体内の水分子や他の高分子と衝突し、
そのエネルギーを使い果たすからです。
  通過力が弱いとは、危険がないのではなく、その反対に、ミクロン単位のごく
狭い範囲にその高エネルギーを使い果たすという意味で強力なのです。

  劣化ウラン弾のウラン238の被害については、
1.不溶解性のセラミック状化している
2.タバコの煙程度の大きさの粒子は、肺胞の奥底に入り込み、数年〜永久に
   残留し続ける。
   (2.5〜5ミクロン以下の大きさのもの。それ以上の大きさのものは滞留
    期間は短くなっていく)
3.高エネルギーのアルファ線を
4.数ナノ、数十ナノ、数百ナノメートル程度の周囲の細胞に放射し続ける。
5.しかもその半減期は約44.7億年
6.更にウラン238から生まれる娘や孫元素も放射線を発し続ける。

強力なアルファ線といえども、一過性、つまりランダムに周囲の細胞を傷つけ
るだけであるならば、DNA修復酵素群が修復してくれるでしょう。
それでも駄目ならp53がいますし。
しかし、一つ所で連続的に放射されれば、たまったものではありません。
これを「ホット・パーティクル」と呼ぶそうです。
DNA修復酵素群の修復複製の期間は、約10〜15時間だそうです。
この期間は、「確定的突然変異」を含む損傷に対する複製中の細胞の感受性は
極めて高いそうです。
  DNA修復中は、DNAの二重鎖を部分的にほどいている状態ですから、
放射線に対して極めて脆弱な状態、つまり放射性感受性が高い訳ですね。
ワンヒット目を受けて修復中の所へ、ツーヒット目、スリーヒット目と連続的に
照射され続けると、修復ミスが起こる確率はかなり高まるそうです。
まあそうでしょうね。

  劣化ウラン弾のウラン238は、確かに低レベル放射線なのですが、
1.肺胞の奥底等に定着し、(他にも胃腸系、肺リンパ節等)
2.数ナノから、数十、数百ナノメートル単位の周囲の細胞のみに
3.強力なアルファ線を発し続ける。

  という意味に於いて、

  「低レベル放射線ではあるけれども、心配無用とは言えない」
いや、それどころか、かなり危険である。
というのが、現在の私の考えです。

  筆者は、「アルファ線の体内被曝」という問題については、何も記述していま
せんし、それを想定して記述してもいません。
まあそれは無いものねだりだと思われます。
1991年の湾岸戦争で初めて劣化ウラン弾が使用され、その被害についての
研究は、まだまだ始まったばかりなのだからです。


  ちなみに、重金属毒性については、割愛しました。
放射性毒性と重金属毒性の複合作用・相乗効果は、予想以上であったという研究
報告もなされています。
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