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1939年 計画に煩悶する晴気氏

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2012/09/05 18:45 投稿番号: [1876 / 2250]
晴気慶胤著   『上海テロ工作76号』   毎日新聞社
56〜58p


《 思いは果てしもなく駆けめぐって、いつまでたっても寝つかれない。

国民党の全国代表大会とはどんなものか知らないが、丁たちの工作が成功すれば、

少なくも上海のテロ対策だけには役立つような気もする。

汪兆銘が行っている和平運動の発展に備えて、

丁黙邨たちに上海の地ならしをやらせておくのも一案だ。



しかし、問題は李士群がいったように工作を援助するとしても

彼らが信頼できるかどうかということだ。

子供をまさか人質にはとれないが、だまされることが全くないとは誰が断言できよう。



私は日本軍が広東を占領する以前にあった挿話を思い出した。

広東の奥地にいた李福林という匪賊が、独立運動を起こしたいと、

澳門   (マカオ)   の日本特務機関に兵器と資金を借りに来たことがあった。

さっそく参謀本部で調査した結果、よかろうということになって、

要求通りのものを彼に与えた。だがそれはまんまと一杯食わされる結果となった。



李福林は日本軍から兵器と金を奪った功労で中将に任官した。

こうした李福林の場合の日本の失敗は、物質的の損害だけですんだ。

だが、丁黙邨らにだまされたときには、

逆に日本軍が身の毛もよだつ惨害を受けるだろう。



もしやだまされなかったとしても、その指導を適正にするのは容易な業でない。

藍衣社を相手にしたこの特務工作が、わずか六カ月で終わるとも思われないが、

工作をいったんはじめた以上は中途では援助をやめられない。

だがそれでは経費だけでもたいへんな金額となってしまう。

疑えば限りなく、疑うまいとしてもすぐ疑いたくなる。

援助すべきか否か、悶々と一睡もしないうちにとうとう夜が明けた。



窓を開けると久しぶりの快晴で、

森には小鳥が早春のおとずれを嬉々として謳っている。

東の空には太陽が金色の光を放って静かに昇り、

一片の雲もない大空は青く無限に澄みわたっていた。

私は澄みきった李士群の瞳を思い出した。



そして私の心はやっと定まった。あの瞳はうそいつわりのないきれいな瞳だ。

あの瞳の美しきを信じて援助という大事業を断行しよう。

さっそく土肥原中将の許しを受けて東京に急行しよう。

中央で認可されたら、必成を信じて最善を尽くすだけだ。



北京とはすぐ連絡がとれた。

聞き慣れた土肥原中将の声が受話器の奥から、とぎれとぎれに聞こえてきた。

「思い切りの悪い呉佩孚が、依然として匪賊を招撫していたのが

山東省で見つかったらしく、北支軍はすっかり怒ってしまっている。

だが、なんとか円満に解決したいと骨を折っている。

君はなるべく早く上京して大本営に実情を報告してくれ。

丁黙邨たちの運動は、土肥原個人としては援助したいと思う」



呉佩孚工作もいよいよ最後の壁にぶち当たったらしい。

土肥原機関もどうやら空中分解をまぬがれまい。

情勢が急迫しているだけに、何とか早く丁黙邨らの工作援助に乗り出さねばならない。

私は直ちに東京に馳せ向かわねばならなくなった。

・・・

その夜、私は   「急用のため東京に行くが、またすぐ上海に帰ってくる」

と簡単に丁黙邨に通知した。》


つづく
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