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1937年11月 制令線の撤廃論議2

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2012/07/04 18:41 投稿番号: [1747 / 2250]
児島襄著   『日中戦争』   162〜164p


《 十一月十九日、戦況はさらにすすみ、上海派遣軍第九師団は蘇州、

第十軍第十八師団は嘉興を占領した。

制令線に到達したのである。

が、すかさず、第十軍司令官柳川中将は、 「丁集作命甲第三十一号」   を下令した。

「集団ハ機ヲ失セズ   一挙南京ニ敵を追撃セントス」



その翌日、十一月二十日

・・・

参謀本部第一部長下村少将によれば、第十軍の南京独断進撃は、

この日はじめて報告をうけた。

「集団ハ、十九日朝、全力ヲ以テ   南京ニ向ツテスル   追撃ヲ命令シ、

概ネ左ノ如ク部署セリ」

という電報が、到着したのである。



「之は直ぐに止めさせなくちゃ不可   (いか)   ん。 作戦指導も之では不可ぬ」

参謀次長多田中将はおどろき、第一部長下村少将に指示したが、少将は、既述したように

「今一押し」   したほうがよい、との考えになっている。


「第十軍が斯   (こ)   ういふことを言つて居つても、

方面軍は中央の意図に非常に忠実にやつて居るのですから、

当然、方面軍が第十軍に対して処置するでせう。

それを中央が指示するといふやうなことは、よくありますまい」



少将は、そう応えた、と記述しているが、参謀次長多田中将は、

「兎に角、之は急を要するから是非止めさせて呉れ」

と、くり返し、少将は、中支那方面軍参謀長塚田少将に、

第十軍の企図が制令線を定めた命令に反する旨の注意電を発信した。》



つづく
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