城内でソバ屋を開く中国人
投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2011/09/09 18:30 投稿番号: [966 / 2250]
児島襄著
『日中戦争4』
226〜227p
《 南京城内の掃蕩はつづき、南部からすすむ第百十四、第六師団は、
次第に市の中央部に近づいた。
左翼を北進する第二十三連隊がたどる路上は、ほとんど人影もなく、
散発的な狙撃をうける程度であった。
そのうち、意外にも店をひらいている麺料理屋をみつけ、連隊本部の数人が
はいって注文すると、主人は手早く
『広東ソバ』
を給仕した。
「こりゃぁ、甘露だのゥ」
「テンハオですな、まったく」
銃弾がとび、手榴弾、砲弾の炸裂音、そして爆煙と屍臭がただよう、〝死の街〟で、
営業するソバ屋は、いかにも奇妙な存在である。
しかも、主人は日ごろの顧客なみに日本軍を笑顔でむかえ、
日本側も警戒を忘れてソバに舌つづみをうった。
一同は、久しぶりに料理らしい味に満足し、銀貨で代金を支払った。
主人は、紙幣ではなく銀貨をもらったが、よほど嬉しかったらしい。
「謝謝、多謝」
とくり返して、第二十三連隊将兵をおくりだした。
228p
−
だが、
城内に残る中国軍は、なお、東部と西北部で戦いつづけていた。
第十軍司令官柳川平助中将は、午後六時、次の 「丁集作命甲号外」 命令を下令した。
「一、敵ハ
南京城内ニ於テ
頑強ニ抵抗ヲ
続ケツツアリ。
二、集団ハ
南京城内ノ敵ヲ
殲滅
(せんめつ)
セントス。
三、丁集作命甲第五十六号第九項
ノ制限ヲ解ク。
四、各兵団ハ
城内ニ対シ、 砲撃ハ固
(もと)
ヨリ
有ラユル手段ヲ尽シ、
敵ヲ殲滅スベシ。之ガ為、要スレバ
城内ヲ焼却シ、
特ニ敗敵ノ
欺瞞
(ぎまん)
行為ニ
乗ゼラレザル
ヲ要ス。
引用されている
「丁集作命甲第五十六号第九項」
は、南京城内には各師団は
一個連隊だけを突入させ主力は城外に待機させる趣旨の指示であった。
その制限をといて主力を突入し、しかも、南京を火攻めにしても残兵を掃蕩せよ、
というのである。
231p
各部隊とも、 「焼却」
戦が必要とは考えなかったが、
中国側の
「欺瞞行為」
には神経をとがらせざるを得ない。
これまでにも、中国側は、軍服をぬいで便衣で戦い、
ときには老婆に変装して日本軍をおそうほか、
現実に婦女子も武器をとって戦うことは、どの部隊も体験ずみだからである。》
これは メッセージ 960 (kireigotowadame さん)への返信です.
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