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陸軍の南京城突入

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2011/09/03 14:53 投稿番号: [960 / 2250]
児島襄著   『日中戦争4』   221〜222p


《 第十六師団は右翼の第三十八連隊が装甲車を先頭にして東から下関にせまり、

第三十三連隊は太平門、第九連隊は中山門の突破をこころみた。

第九師団は、第三十五連隊がまず中山門東側の城壁をおどりこえ、

第三十六連隊と第十九連隊主力は光華門内になだれこんだ。


第百十四師団は中華門からの突入をはかり、

第百二連隊、第六十六連隊が重砲の援護下にすすんだ。

その左の第六師団は、第十三、第四十七、第二十三連隊が、それぞれの正面に

確保した城壁突破口にすすみ、第二十三連隊がまっさきに城内に進出した。



   −   午前十時、

第十三師団は烏龍山攻撃をはじめ、

第十六師団も次々に城壁をこえ、第九師団は城内での掃蕩前進にうつった。

第百十四師団は中華門に日章旗をかかげ、

第百二連隊を先頭にして南京市内の中山北路を北進した。


街には、十数人ずつの中国人市民が所々にかたまっていたが、

第百二連隊が出現すると、歓呼と拍手でむかえた。

第六師団も、第二十三連隊につづいて第十三、第四十七連隊が城内にはいり、

掃蕩戦を実施した。



ただし、どの部隊もその前進は慎重をきわめた。

市街戦がいかに苛酷かは、上海でもその他の都市でも、

たっぷりと体験させられていたからである。

たとえば、第百十四師団では、参謀長磯田三郎大佐が、

とくに次のような注意を各部隊に示達していた。



「市街戦ハ   極メテ困難   ナルヲ以テ、前進路ノ左右ニ   通ズル道路ヲ

巧ミニ利用シ、連絡ヲ緊密   ナラシムルコト……、

市街戦ニ於テ   道路上ヲ   行進スル場合ハ、土嚢ヲ積ミタル   樽等ヲ利用シ、

之ヲ   転ガシナガラ   前進スルヲ要ス……。

敵ガ家ノ二階   又ハ   屋上ヲ利用スル場合ハ、先ヅ下階ヲ占領シ、

之ヲ焼却スルカ   又ハ上ニ向ツテ   掃蕩スル……」



すべての建物は敵陣であり、動くものはすべて敵とみなす配慮が必要なのが、

市街掃蕩戦であり、それだけに日本軍将兵は、

恐怖をこめた不安と緊張に眼を血走らせていた。》
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