入って中国人に南京事件真相議論しましょう

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盧溝橋事件58 バケモノ保安隊2

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2010/09/04 13:09 投稿番号: [558 / 2250]
寺平忠輔著 『日本の悲劇   盧溝橋事件』 読売新聞社刊
205〜207p


《 車の動揺が激しくなってきて、水溜りのトバッチリが遠慮会釈もなく、
両側の人家や道を通る苦力達にはねとんで行った。

やがて煙雨の中に、永定河右岸、青く霞んだ大行山脈の姿が見え始めて来た。
こんもりとした大瓦ヨウの森、一文字山の緑が日に映ずる。

この先はもうすぐ西五里店の部落だ。



「顧問殿!   ありやあいったい何ですか?
二十九軍らしいものが前の方に一杯かたまってるじゃありませんか」

「ウム、こりやおかしいぞ。日本軍の背後にこんな中国軍がいるはずはないのだが!
とにかくまああそこまで行ってみよう」

車は一散に西五里店の部落に突っ込んで行った。
そしてその中国軍の真ん中で顧問達は車から降りた。

兵は皆、家の軒下に入り込んで雨宿りをしている。
道路脇には血に染まった中国兵が三人、仰向けになって死んでいる。

腕を手拭で首から吊った兵が、雨の中をうろついている。
無言の中に何か知ら、殺気立った空気が感ぜられるのだった。



顧問は兵の一人をつかまえて聞いてみた。
「お前達はいったいどこの部隊なんだ?」「北京から来た保安隊です」

「北京から来た保安隊?   すると何か。これから宛平県城へでも入ろうというのか?」
「そうです。そして二十九軍と交代するんです」

「ハーテ、これはいよいよもっておかしいぞ。保安隊が二つも出来ちゃった。
そしてこの死んでる兵や、怪我をしている兵は一体全体どうしたんだ」

「今朝方、私達がここまで来ると、日本軍があの盧溝橋の原ッパから射って来たんです。
それで私達もすぐこの原に散開して応戦したんです。

その時、こいつ達とうとう死んじゃったんです」


「愛沢君!   保安隊といえば僕等が誘導して来た保安隊一つに決まっているのに、
どうしてまたこんなバケモノ保安隊が、朝早くからこういうところにとび出して

来たんだろうなあ!まるで狐につままれたみたいだ。
いずれは中国側が、また例のでたらめの命令を出したんだろうと思うが、

日本側に一言の挨拶もなく、突然こんなところにとび出して来たんじゃ、
そりやあ日本軍に射たれるのが当り前だよ」



「そうですねえ。これから河辺旅団と、それから特務機関の方に
一応電話で連絡をとってみましょう」

ちょうどその時、家の中からヒョッコリとび出して来たのが中島顧問である。
それに続いて周参謀も出て来た。

「やあどうも   −。ところでここにいるこの保安隊ですがねえ。
こりゃあいったいだれから派遣されて来た保安隊ですか?」



「イヤ、それがどうも実にけしからんのだよ。
だんだん聞いてみると、命令が二つ出ているらしいんだ。

君の連れて来ているやつは、正式に冀北辺区保安隊の石友三を経由した命令だし、
ここに集っているやつは従来通り河北省保安隊独自の命令でやって来たらしいんだ。

石友三からの命令なんか、全然知らないといってるんだもの……」
「ハハア、なるほど」

「それにこいつらの指揮官ときたら、情況も任務もまるっきりわかってやしない。
服だけはどうやら保安隊らしくカーキ色の制服を着けているが、外套ったらどうだい。

二十九軍の借り物だか何だか知らんが、全員灰色のを着てるだろう。
これじゃあいくら何だって、日本軍が敵と判断するのが当り前だよ」

「イヤ、だから今も愛沢君や広瀬君と、
こいつらの事をバケモノ保安隊だっていってたところですよ」

「まったくその通りだ。バケモノ保安隊とはよかったなあ。アハハハ……」


つづく
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