入って中国人に南京事件真相議論しましょう

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盧溝橋事件56 桜井顧問の救出

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2010/09/01 18:24 投稿番号: [555 / 2250]
寺平忠輔著 『日本の悲劇   盧溝橋事件』 読売新聞社刊
202〜203p

《 桜井顧問は昨夜以来、宛平城の中で
  −   今晩こそ日本軍が、この城に夜襲をしかけて来るに違いない。

夜襲しないとしたら、明払暁には必ず攻撃して来る事が判断出来る。
しょせん俺の命はあと数時間限り。−

と考えて、悲壮な決意の下に、いままでの交渉経過や中国軍の動静など、詳細
手帳に書き認 (した) ため、これをポケットに突っ込んで死後の報告書として準備した。



八時を少し過ぎたころである。部屋の外が急に騒々しくなってた。
荒々しい中国語で、何か盛んにどなっている声が聞えてくる。

顧問は耳をそばだてた。どうも聞きなれた中島顧問の声によく似ている。

「これはいったいなんのための歩哨だ!   着剣なんかして。
やはり桜井顧問はこの中に監視されてるじゃないかッ!」

「イヤ決して!」
「弁解はいらぬ。退れッ!   そして脱 (と) れ剣!   無礼者めがッ!」

そういってドヤドヤ入り込んで来たのは中島顧問、周参謀、林耕宇の一行だった。



「ヤァ!」「ヤァ!」   互いに顔見合せて双方とも、言葉がちっとも出て来ない。
「よう城内に入って来られましたなあ!」

「イヤ、入るよりもなによりも、僕はもう十中八九、君は殺されているものと判断した。
どうか僕の任務が、君の死体引き取りという事にならなければいいがと、

そればかり心配しとったんだよ」



こうして両顧問は、昨夜来からの撤退協定について語り合った。

「   −   そこでタッタ今、僕は独断をもって十時半までまけてやったところさ。
いまからこの事を河辺閣下のところまで連絡に行かなきゃならん」

と中島顧問がいう。「そうですか。じやあ私もそこまで一緒に行きましょう。
何よりもまず、両軍の射撃を止めさせなきゃあいかん。

昨日この方、私も旗振りの要領が大分上手になってきましたタイ!」

両軍事顧問、それに周参謀は、並んで軒端に突っ立った。雨垂れが.バシャバシャ
落ちてくる。一行はそれぞれの自動車に分乗して宛平城を出発した。



そのころ、戦闘は雨の中でなお依然として続けられていた。
日本軍は京漢鉄路の路盤によって、また中国軍は宛平城の城壁によって、

相対峠している。顧問一行は両軍の間を、白旗振り振り射撃中止を勧告して歩いた。

桜井顧問は長豊支線の線路上から城壁上の中国兵を振り返って射撃を制止し、
さらにこんどは日本軍に向って大声で射撃中止を勧告した。

その正面はちょうど一木大隊の第一線だったが、大隊は大隊長の命令一下、
ピタリと射撃を中止し一方、中島顧問は一文字山の方に回って、

これまた木原大隊の射撃を中止させ、そこから逐次盧溝橋の駅舎にある
旅団長河辺少将のもとにおもむいたのだった。



今朝ほどまで騒々しかった戦線は、次第次第に鎮静に返って、
いまではもう銃声一発聞えてこない。

雨も次第に小降りになってきた。
あたかも戦闘の小康を物語っているかのようである。》


つづく
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