入って中国人に南京事件真相議論しましょう

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盧溝橋事件36  森田中佐に案を説明

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2010/08/04 18:38 投稿番号: [527 / 2250]
寺平忠輔著 『日本の悲劇   盧溝橋事件』 読売新聞社刊

( 軍使一行はエドガースノーの車を借りて、日本軍森田中佐のいる所まで移動するが、
長くなるので、この部分は省略。車を降りて少し歩いた後から始める )


162〜163p
《 電柱の根元に腰を下し、地図を眺めていた森田中佐は、私の姿を見つけるなり、
ムックリ起ち上ってツカツカと歩み寄って来た。

そして満面に笑みをたたえ、「ヤア!   ご苦労でした、ご苦労でした」
私の手をとって二度も三度も打ち振るのだった。

「ヤァ!   中佐殿!   こちらこそ本当にご苦心なさったでしょう。ご苦労様でした。
私達、城外の様子がまったくわからないもんですから、処置なしという状態でした。

でも徹頭徹尾、不拡大一本槍で交渉を押し通し、
中国側との間に事件解決のための現地案を妥結しました」

「そうですか。それは本当によく来てくれました。一木大隊はいまズッと
永定河の西岸に進出しています。大隊本部は中洲にいます。

それで今後の対策については私もいま、いろいろ考えていたところなんですが、
まず君の方のご意見から伺う事に致しましょう」



「エエ、その前に中国側の代表二人を連れて来ましたからご紹介致しましょう」
私は赤土の窪地に待たせてあった二人に声をかけた。

中国服の二人は並んでそこの斜面を上って来た。
林耕宇が神妙な顔をして森田中佐と握手した。

王参謀は、日本陸軍士官学校畢業 (ひつぎょう) の肩書のついた、
細長い名刺を差し出して、丁寧に森田中佐に敬礼した。

「あなたが現地代表という資格でお出になったのですな」
森田中佐が念を押した。王啓元は小さな声で答えて頭を下げた。



「そこで今、お話のあった城内方面における現地案というのは、
いったいどういう内容なんですか?」 森田中佐は私の方を振り向いた。

「この案は、最初私と桜井顧問と二人で研究しまして、その実行を中国側に要求した
案なんですが、概略、第一案と第二案とに分れております。それは……」


私は第一案と第二案の内容説明、及び城内においては金営長が全面的に第一案に
賛同している事実、上官の命令がなければ絶対に撤退しないという彼の意気込み、

住民の撤退問題に関しては何ら断行の決意のない事など、事細やかに説明した。

そして最後に、「結局、いまのありさまではどうしても一遍北京まで行って、
秦徳純や馮治安に、命令を出させん事には、動きがとれないんです。

で、この根本問題が解決するまでは、中国側にも発砲させない代りに、
日本側も絶対発砲しないという事、

これをご承認いただき、また即時実行に移していただきたいと思うのです」



すると、足元の石ころを靴の爪先で踏みつけ、踏みつけ聞いていた森田中佐、
ようやく面をあげて、

「よくわかりました。さきほど私達が考えておった案というのは、
寺平君のご意見と完全に一致しています。

現地にいる我々としては実際のところ、
これ以外、採るべき手段はまったくありませんな。


ただ日本軍本来の精神としてはですなあ。いったん占領した西岸の土地は、
尺寸たりともこれを敵に譲る事は出来ないのです。

ことに今日は、日本側としてももう、相当の死傷者を出しているのですからなあ!
しかし大局的見地から、事件不拡大の方針を貫徹させるためと、

罪なき二千の住民を救うため、私としては涙をのんでこれを東岸に引き下げます。
射撃中止の件も命令致します」

そういってはるか永定河のかなた、一木大隊の方をうち眺めた。
これが廟行鎮の猛将だとは、思われない冷静さと慎重さ、

悠揚迫らぬ沈着振りが見うけられた。》


つづく
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