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陸軍増派に関する陸海軍の交渉

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2009/06/03 19:11 投稿番号: [40 / 2250]
陸軍は上陸したけど、あまりの数の少なさに苦戦しているので増派を要請しました。

戦史叢書 『 支那事変   陸軍作戦1 』 294〜295p )   には

(   注:陸軍戦史叢書 『 支那事変1 』 という本の題名は正確ではありませんでしたので、
以後、戦史叢書 『 支那事変   陸軍作戦1 』 に変えます。)


《   二十四日、中央部は、臨参命第七十八号により、
独立重砲兵第二・第三大隊及び独立攻城重砲兵隊を動員派遣した。

  三十日、軍令部福留第一課長は上司の命を受け、参謀本部武藤第三課長を訪ねて、
上海に陸軍部隊を増派し速やかに敵を撃破するよう交渉した。
・・・
翌三十一日、石原第一部長は軍令部の近藤信竹第一部長を訪ね、次のような申し入れを行った。
上海方面には兵力をつぎ込んでも戦況の打開は困難である。・・・

陸軍統帥部としては、何かのきっかけがあれは、なるべく速やかに平和に進みたく、
ついては平和条件を公明正大な領土的野心のないものに決めておきたい。
・・・

  九月一日、近藤第一部長は石原部長に対し上海増派を督促した。
これに対し、石原部長は次のように回答した。

対ソ戦準備及び兵団の編制装備上、上海方面の作戦に適する兵力はない。・・・
なるべく速やかに講和をしたい。・・・しかしせっかくの要望であるので更に研究する。》


とあります。石原部長は、

「なるべく速やかに講和をしたい」   「条件を領土的野心のないものに」 といっていたのです。

世間でいう侵略戦争とは大違いですね。

日本人の危機にも関わらず、兵を出し渋っていますが、そうも言っておられなくなりました。


(同上296〜297p) の注1 には

《陸軍中央部内においても、上海方面の兵力が過少であるとして、作戦部を非難する声が相当に強かった。
石原作戦部長は、増兵しても焼け石に水だからと言って容易に同意せず、・・・頑張っていた。

しかし上海方面の悲惨な戦況を打開する必要があるので、ついに増兵に同意せざるをえなくなった。》


とあります。かくて

《九月一日、第五次動員として、かねてから準備中の第百一師団、独立工兵第十一聯隊(丁)、
野戦高射砲隊(甲)一隊などに対する動員が下命された。   (同上295p)


九月六日午前、軍令部総長は海軍の用兵について奏上した際、
「上海の陸上戦闘は遅々として進まず、陸軍兵力の増強が必要である」 旨を上奏した。

よって、直ちに参謀総長を召された。参謀総長は、参謀本部で検討ののち、十五時参内し、
「上海に、第九・第十三・第百一師団及び台湾守備隊を増派することに内定、
後備歩兵四コ大隊を派遣」 する旨上奏した。


  九月七日、台湾軍の台湾守備隊を応急動員により、・・・重藤支隊として上海付近に派遣すべき命令が出された。

  これと同時に、臨参命第九十六号をもって、北支那方面軍から、後備歩兵一〇コ大隊、
同砲兵二コ中隊、同工兵二コ中隊、野戦重砲兵第十聯隊の一大隊、高射砲隊(乙)五隊を
上海に転用する命令が下達された。》   (同上296p)


しかし、石原部長はまだ頑張ります。
《九月十日、石原部長は、第一部各課長に対し次のように意図を示した。

(1)   上海派遣軍は増兵されても任務は変わりない。南京の攻略戦は実施しない。
(2)   上海に一撃を加えたのちは二〜三コ師団をもって上海周辺を占拠させ、じ余は満州に転用する。》   (同上297p)

です。
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