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1938年1月18日 近衛首相会見と国交断絶

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2013/02/05 18:48 投稿番号: [2226 / 2250]
戦史叢書   『支那事変   陸軍作戦1』   479〜480p


《 政府の対支方針と国家総動員体制の推進

一月十八日午後、近衛首相は内閣記者団との会見において

「帝国政府の対支方針は、国民政府の潰減を期するにあり」   と前提し



「(一)   国民政府を対手にしないということは、国交調整をなすべき対手としない

   という意味であって、戦いの対手としないというのではない。

   今後は、国民政府を壊滅に導くため、軍事行動はもとより、

   あらゆる手段を講じなければならぬ。



   しかし第三国の権益は尊重し

   かつこれらとの友好関係をより一層増進するためには、

   外交工作が極めて重要である。   なお国民政府が屈服し、

   今までの抗日政策を捨てて新興政権の傘下に入ることもあり得るが、

   それは中国内の問題であり、こちらの関知したことではない。



(二)   新興政権に期待するものは、東洋平和のため真に提携できるという点にあり、

   満州国に求めるような国防的意味は新政権には全くない。

   今日では、必ずしも北支政権をそのまま中央政府にしなければならぬ

   という考え方ではない。   しかし現在の北支政権が中心となり、

   しだいに各地の政権が合流吸収されて統一政府に発達するだろう。

   その政権が真に提携できる政権ならば、われわれが国民政府に要求したよりも

   さらに寛大な条件で交渉に入ることができよう。



(三)   占領地の経済回復は強力に推進せねばならぬ。

   これがため内地資本家をはじめ、中国や外国資本家の進出も歓迎する。

   しかし、ある程度の国家的統制もやむをえぬので、

   一種の国策会社ができるだろう」


などと、今後の新情勢に臨む政府の決意を述べた。



  注   当時内閣書記官長であった風見章は

   「近衛首相の判断では、国民政府はやがて一地方政権に転落するであろうから、

   日本が長期戦に引きずり込まれる心配は少ない。

   また新政権の育成により時局収拾のみちが開かれるという

   認識に基づいたものであったのはいうまでもない」   と述べている。》



479p

《 このようにして、日支両国の国交は事実上断絶した。

  日本政府は、一月十八日、川越大使に帰朝命令を発した。》
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