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1939年 ノモンハン事件5 師団長への電報

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2012/10/28 16:06 投稿番号: [2011 / 2250]
辻正信著   「ノモンハン秘史」   毎日ワンズ
110〜111p


《 たまたま小松原師団の参謀長大内大佐は、参謀長会同に出席のため、

新京に来ていた。

師団長からの電報に対する軍司令官の意見を、

率直に大内大佐に伝えたところ、



「私がハイラルを出発するとき、作戦主任参謀に注意してきましたのも、

関東軍のお考えと全く同一のものでした。

私の出発後に、この方針を変えて、山縣支隊を出すように決心されたらしいです。

私からも重ねて軍の意図を電報しましょう」

と、素直に打電した。その電報は次のような意味であった。



  小松原師団長宛                大内参謀長

  事件処理について、軍司令部と打ち合わせた所を具申す。


一、事件処理に関する軍の意図を具体的に述べると、

   ノモンハン付近の外蒙軍に対しては当分満軍をして之を監視しつつ

   寧   (むし)   ろ満領内に誘致し、日本軍はハイラルに在って悠々情勢を観察し、

   外蒙騎兵主力が越境した事を確認した後、

   急に出動して、国境内に捕捉殲滅するにある。

   そのためには稍々   (やや)   長時間国境を敵に委したる観を呈しても

   大局上に於ては差支えない。



二、若   (も)   し山縣部隊が既に出発した後ならば、

   成るべく速く目的を達してハイラルに帰還させるのを適当と考えられる。

三、空中戦については、我が飛行隊の勇猛果敢な行動に敬意を表するも、

   在ハイラル飛行隊将兵の心理状態を洞察すると、

   状況によっては大局上、飛行隊の行動に、某程度の掣肘   (せいちゅう)   を

   加える必要があるものと考えられる。



以上は閣下の御決心に反するが如き意見具申で恐縮なるも、

軍司令部に於て、十分打合せたる結果につき、不悪   (あしからず)。》



つづく
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