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1939年 活気づく 『七十六号』

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2012/10/13 15:12 投稿番号: [1970 / 2250]
晴気慶胤著   『上海テロ工作76号』   毎日新聞社
90p


《 それから二、三日たって周仏海たちは、重光堂の近所の新しい隠れ家に移ったが、

『七十六号』   からは精悍な護衛が派遣されて、周たちの身辺の警戒にあたった。



それからの周仏海たちの活躍は目覚ましかった。

まず同志との連絡の回復と、その糾合が行われた。

周の隠れ家は日夜自動車が放列を布き、人の出入りがはげしく

人目をそば立たせたが、日本海軍陸戦隊の警戒も厳しかったので、

さすがの藍衣社も周たちには一指も染め得なかった。



李士群はやがて来る汪兆銘の宿舎の準備を急いだ。

同じ滬西で   『七十六号』   に近い大邸宅が選ばれて、

敵の襲撃に備えることを第一に十分な設備が徹夜で急がれた。

塀には電流鉄条網を張りめぐらし、窓にはすべて分厚い防弾用鉄扉を取りつけた。

廊下にはところどころに鉄柵を設けて、危険なときに交通遮断を行うようにした。

その上、秘密の退避路まで準備された。

また、テロが静まるまでの間、すなわち七月ごろまでの汪の仮住まいとして、

周仏海の住居の付近にある陸戦隊の宿舎が提供された。



こうして   『七十六号』   にも新しい活気が流れこんできた。

いままでさんざん無能呼ばわりされた   『七十六号』   が、

これを契機として猛然活発な攻勢を開始し、

藍衣社によって代表される重慶のテロ団と血しぶきをあげる

地下のテロ戦を展開したのだ。》
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