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3月22日 台児荘戦の決定

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2012/03/30 18:41 投稿番号: [1552 / 2250]
児島襄著   『日中戦争4』   文春文庫
303〜304p


《 副参謀総長白崇禧は、日本軍が徐州にくることが明らかであれば、

その前に撃滅すべきだ、と主張した。

策があるか、との蒋介石の諮問にたいして、副参謀総長白崇禧は、

これまでの日本軍のやり方を逆用すればよい、と、こたえた。


「擬以第二集団軍控置   於徐州西北九里山   至微山湖中間地区、

以第二十軍団   重点移   至韓荘東南、誘敵深入由   東西両面夾撃之」



つまり、徐州と微山湖の間と韓荘東南にそれぞれ孫連仲の第二集団軍、

湯恩伯の第二十軍団、いいかえれば第五戦区の最精鋭部隊を配置し、

日本軍をその中にさそいこんで、東西から挟撃して殲滅しよう、というのである。

蒋介石は、その作戦の積極性にうなずいたが、

では日本軍を殲滅する予想戦場はどこか、と質問した。

「ここです。ここしか、ありません」

言下にこたえた副参謀総長白崇禧は、机上の地図に右手をのばして、

人さし指で一点をおさえた。   台児荘   −   である。



中国軍第五戦区司令長官李宗仁は、三月二十二日、 「第五号作戦命令」   を下達した。

「……第二十軍団、応集結於エキ県東側   及棗荘西北焦山頭付近一帯山地、

三月二十四日払暁、 全線開始攻撃、 務先撃破エキ棗之敵、 向臨城沙溝付近側撃、

圧迫敵於徴山湖東岸   而機滅之……」

また、第二集団軍にたいしても、第二十軍団と呼応して

南下する日本軍をはさみうちにせよ、と下令した。》


345〜306p

《 第五戦区司令長官の   「第五号作戦命令」   は、

しかし、日本軍によって傍受解読された。

はやくもその翌日、三月二十三日午後七時、第三十三旅団長瀬谷啓少将が

示達した瀬谷支隊命令の冒頭に、次のように特記されている。

「密電ニ依レバ、 李宗仁ハ湯恩伯軍ニ対シ、

エキ県東北方高地及   ビ其ノ北方高地ニ集結、二十四日攻撃前進ヲ開始シテ、

日本軍ヲ韓荘、臨城間デ微山湖ニ圧迫   殲滅スベク命ジタルモノノ如シ」



そして、この解読電報は、とりわけて東京に衝撃をあたえていた。

「これはえらいことになった……湯恩伯軍の出現は、

蒋介石主力が決戦を求めてきたことを意味するからである」

参謀本部作戦課長稲田正純中佐は、そのときの感想を、そう述べている。》
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