紫陽花亭日乗

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断腸の思い

投稿者: ajisai110701 投稿日時: 2011/07/04 21:54 投稿番号: [13 / 735]
『断腸亭日乗』の「断腸亭」とは、永井荷風の書斎の名称。
荷風は、おなかがわるかったようです。

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断腸の思い

★「猿声」は古来悲しいものとされていました。
「断腸の思い」の故事です。


吹笛
>誰家巧作斷腸聲       誰家(たれ)か巧みに作す   斷腸の聲<

早発白帝城
>両岸猿声啼不住       両岸の猿声啼いて住(や)まざるに<



桓公入蜀至三峡中。部伍中有得猿子者。其母縁岸哀號行百餘里不去。
遂跳上船至便既絶。破視其腹中腸皆寸寸斷。公聞之怒命黜其人。


桓公、蜀に入りて三峡中に至る。部伍中、猿子を得たる者有り。
其の母、岸に縁りて哀號し、行くこと百餘里にして去らず。
遂に跳びて船に上り、至りて便ち既に絶つ。
破りて其の腹中を視るに腸皆寸寸斷つ。
公これを聞きて怒り、命じて其の人を黜(しりぞ)ける。

★「猿」の字、原文は「ケモノヘン」+「爰」


桓公が蜀に入って三峡の中に至ったとき、
部隊のうちに猿の子を捕えた者がいた。
その子の母猿と思われる猿が、岸に沿って哀しそうに啼きながら、
百餘里もついてきて離れなかった。

そしてとう船の中に跳びおりたが、そのときにはもう死んでいた。
母猿の腹を割いて中を見ると腸が皆ずたずたに裂けていた。

桓公はそのことを聞いて怒り、子猿を捕えた者を追放するよう命令した。



★書き下し、現代語訳ともに あじさい です。

★『世説新語』黜免第二十八, 大修館書店

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