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A. ダービー著「ハプーン」3

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/05/20 02:27 投稿番号: [44074 / 62227]
’HARPOON’ by Andrew DARBY、122-123頁
(つづき)

両サイドでリクルーター行動の兆候が見られた。海賊捕鯨船への攻撃で
針にさされたように、IWCの範疇外で日本へ鯨肉を供給していた国々が
適法、正規への転換の時が来たと決断した。

他の小さな国々は明らかに反捕鯨サイドから鼓舞されていた。
環境主義者たちはもはやクジラにフルートを吹く軽いヒッピーたち
ではなかった。マクタガート、ホルト、フォートム-ガン(Fortom-Gouin)
等の人々が世界的モラトリアムという大きなアイデアに脈絡をつけた。
はじめの試行はインド洋全体を鯨類サンクチュアリにするというものだった。

若き日に、ホルトは水産科学の古典、「漁獲される魚類個体群の動態
( On the Dynamics of Exploited Fish Populations)」の共著者だった。
そこでは海洋世界での「退避地帯(refugia)」あるいは保護海域の
重要性が指摘されていた。

30年後に彼はグリーンネットワークに到達し、鯨サイズの汎海洋的
シェルターを夢見るにいたった。ホルトはセイシェルの自然ライター、
ライアル・ワトソン(Lyall Watson)を良く知っていて、ワトソンはまた
同じようにエキゾチックな人々と結びついていた。イラン国王の金持ちの
弟からポール・スポング(Paul Spong)にいたるまでである。

ライアル・ワトソンはホルトを左派のセイシェル大統領、アルバート・
レネ(Albert Rene)に引き合わせた。こらが最初に日本を惑わすことに
なる小さな海の宝石、セイシェルのIWC加盟である。

間もなくホルトはスポングに、セイシェルがインド洋サンクチュアリ
を議事目録に提起する計画を立てているという朗報を知らせる絵はがきを
送った。すべてのマッコウクジラのモラトリアムも同時にである。
「これは偉大な日だ」とホルトは書いた。

1979年、セイシェルがライアル・ワトソンを代表団の推進役として
IWCにサンクチュアリを提案し、賛成16、反対3、棄権3で勝利した
時ホルトはオブザーバー席にいた。

これはオマーン湾から亜南極圏に至る海域だった。ソ連と日本の遠洋船団
が排除された。多くのクジラが保護される中で、オーバニー(Albany;豪)
のマッコウクジラもこの一世紀以上享受できなかった安全を少なからず
獲得した。

(つづく)
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