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パルマス島判決における権限維持の重視

投稿者: hamakaze_matukaze 投稿日時: 2009/01/30 20:23 投稿番号: [9090 / 9207]
判例における権限維持の重視
伝統的理論上はいったん領域権限を取得すれば即座にその他すべての国への対抗力が発生する。したがって特定の地域について、複数の権限が競合することはないはずである。しかし現実には権限を取得したか否かの事実自体が不明確であるゆえに、紛争が発生することがある。その様な場合、各当事国は、それぞれ異なる証拠を用いて、自国が権限を取得したことを主張するので、一方が絶対的な権限を有し、他方はそれを有さないというような伝統的理論に基ずく全が無かの判断は難しい。
そこで、パルマス島事件判決(1928年)では先占、時効などの伝統的領域権限に依拠せず、「領域主権の継続的かつ平穏な行使は、権限として十分に有効である」として、いったん獲得された権限が維持されているか否かを帰属
決定の判断要素とした。いずれの当事国がより効果的に係争地域を支配してきたかが、相対的に判断されたと言うこともできよう、このような法理は、パルマス島事件以降の領土紛争に関する判例でも踏襲された、なお継続的な「現実の支配」に対する他国、特に他方の係争国が与える承認や黙認は、その平穏性を示すことから、極めて重要なものと評価される。
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