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ちょっとEEZについて

投稿者: y_scale2002 投稿日時: 2006/06/18 10:38 投稿番号: [7503 / 9207]
共同管理水域、韓国が独占
http://www.asahi.com/politics/update/0610/007.html?ref=rss



EEZとは   〜韓国との境界線確定交渉から〜
http://nitijo-law.jugem.jp/?eid=13

朝日新聞の朝刊には「ニュースがわからん!」というコーナーがあるのですが(ネット上では見つけられませんでした)、今日の特集は「EEZって何?」でした(関西版)。
この内容が微妙に誤っているので、正しい情報を紹介したいと思います。

まずは、EEZってそもそもなんだろう?ということですが、「排他的経済水域」のことを指します。200カイリの水域というのを、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。これのことです。

国家には領域があります。
これは領土、領海、領空からなるのですが、この領域内では国家は、自国の権限を、他国からの干渉なしに排他的に行使できます(例外はありますが)。
かつて世界の海は、3カイリの領海と公海で構成されていました。公海は、その利用が原則として自由であることとされていたのです。
このような海の規律だと、広い公海を自在に開発できる技術の進んだ先進国が有利な状況(生物資源・海底資源の獲得)になり、技術後進国の周辺の海の利益がドンドン先進国に吸い上げられることになります。
これに反発した後進国は、領海の拡大を求めました。広い領海を認めることで、後進国は周辺海域の利益を保護できるようになるからです。
このような先進国と後進国の利害の対立の中で、妥協の産物として出来上がったのが、EEZでした。
領海で認められた権限のうち、天然資源(生物資源と鉱物資源)についてのみ、排他的な権限を認めることとしたのです。
これらの規定は「国連海洋法条約」という条約に定められています。

このEEZ、その範囲ですが、自国の沿岸部から200カイリという距離による基準で確定されます。
もちろん、この距離基準によると、日本と韓国のように、海を挟んで隣り合った国の間では、EEZが重なり合うことになります。
この解決については、国連海洋法条約で明確な基準はありません。
両国の話し合いで解決するのが基本となります。
話し合いの中で、お互いが納得のいく結論を導きますので、結果的に両国の中間線の場合が多くなりますが、これは条約で定められたルールではありません。
両国がいいのなら、一方の国に偏ったEEZの境界線を引いても何ら問題はないわけです。

韓国との関係では、竹島の領土問題があり、EEZの基点を両国とも竹島基準にしているため、その確定が難航しているのです。

ここまでが一応、前提の知識の紹介です。
朝日新聞の記述も、不正確ではありますが、ここまではそれほど間違っているとはいえません。

問題は、中国とのEEZの境界線なのです。
尖閣諸島周辺のEEZについての両国の主張はこうです。

中国:自国の領土から延びる大陸棚の外延まで
日本:両国の中間線

国連海洋法条約には、大陸棚という規定があります。
大陸棚は、海底の鉱物資源等についての権利を認める規定です。
この範囲は、原則200カイリまでの海底ですが、沿岸からの自然な延長がそれ以上であれば、その外延部までの海底を指します。
200カイリという距離基準が同じために、EEZと混同されがちですが、両制度は実は全く異なるものです。

前述の通り、EEZの範囲についてはあくまでも200カイリという距離基準で求められます。大陸棚の範囲の基準である、沿岸からの自然な延長という基準は、EEZの範囲確定には意味のないものです。
つまり、中国の主張は、別の制度の理由をもってして、EEZの根拠としているという点で、何ら説得力のないものなのです。
朝日新聞は、この中国の主張を正当なもののように書いていますが、ここが誤りなのです。

一方、日本側の主張。
中間線の主張は、相手側の利益に配慮した大人の対応の様に見えますし、事実、朝日では妥当なものと評価されています。
ところが、これも誤り。
相手の利益など配慮せず、200カイリ原則に基づいて主張すべきなのです。
なぜかというと、世界的な視点で見ると、このような日本側の主張は、中間線までのEEZの権利を自ら放棄したものと写るからです。
前述の通り、中間線原則は、EEZの問題を解決するための条約上の基準ではありません。
それなのに、あえて妥協した境界線を交渉段階で主張するのは、外交政策上得策ではないのです。
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