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国連体制下でも戦争は犯罪ではない②

投稿者: stefanie_nadeshiko 投稿日時: 2005/07/07 00:26 投稿番号: [10957 / 17759]
その苦い経験を踏まえて制定された国連憲章は、武力による威嚇・武力の行使を原則的に禁止し、かつ「平和に対する脅威、平和の破壊または侵略行為」に対しては、安保理事会に軍事的強制措置を執行させる権限を付与しました(第39、42条)。
その意味では連盟規約、不戦条約に比べれば、戦争違法化を担保する法整備は、形式的には格段の進歩を遂げたとも言えるでしょう。
しかしながら憲章および総会は、この原則の例外とされる武力行使、つまり「合法的な」武力行使の具体像については何一つ明らかにしていません。
1974年に総会が採択した「侵略の定義に関する決議」にしても、違法な武力行使を認定するための判断基準を明示してはいますが、一方で合法的な武力行使がどのようなものであるかについては、何も規定してはいないのです。

湾岸戦争にしても、ユーゴ空爆にしても、あるいはイラク戦争にしてもそうでしたが、このような武力行使を行なう際は、行なう側がその正当性と適法性を論証する義務を負うことは言うまでもありません。
しかし、国連憲章においてはそうした論証を行なうための法規則が未整備であること、つまり憲章で容認された個別的・集団的自衛権の具体的イメージはどのようなものであるか、またこうした自衛権以外に許容されうる武力行使の種類にはどのようなものが考えられ、その根拠はどこに求めるかといった具体的な規定が大きく欠落していること(法の欠缺)は疑問の余地がないでしょう。

国際司法裁判所が国家間の武力紛争について強制管轄権を持たず、仮に判断を下したとしてもそれを順守させるための強制執行力を持たない現状では、安保理事会が拒否権等によって機能不全に陥ってしまえば、事実上武力行使は「何でもあり」状態に等しい・・・前回と若干オーバーラップするかも知れませんが、国連の平和維持機能の現実の姿について、私はこのように考えています。
それを念頭に置けば、冒頭記したとおり、国連自身が50年近い「熟慮期間」を経てもなお、戦争を国家犯罪と位置づけることが出来なかったということは至極当然であり、ましてや戦争を遂行した国家の指導者個人を犯罪として処断するような法的土壌が現在の国際社会に存在するはずなどあり得ないということも、また自明の理と言えます。

次回は我々の生きる21世紀ですらこのような有様であることを認識した上で、半世紀以上前の東京裁判の非合法性について考えてみたいと思います。
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