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8月8日 漢口陸戦隊の引揚げ

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2011/02/04 18:36 投稿番号: [731 / 2250]
戦史叢書 『中国方面海軍作戦〈1〉』   302p


《 漢口陸戦隊指揮官古田良夫中佐は、同陸戦隊引揚計画を研究、
予想される状況の切迫度合に応じて三案定めていた。

七日 17:15 、鳳陽丸   (「比良」 護衛)   による漢口居留民の最終引揚げ終了後、
陸戦隊は急速引揚げを決し、日没後撤退作業開始、八日未明漢口発と予定した。


ところが、計画が中国側に漏れたため、谷本司令官は速急に撤退下江のことに決し、
七日 18:30 海軍桟橋横付け中の   「八重山」   の外側に   「栂」   を、

租界日華製油前桟橋に   「栗」   を、それぞれ横付けさせた。
19:11、 無燈厳戒下に、陸戦隊撤退作業が開始されると同時に、

「八重山、栗、栂」   に一二節即時待機が下令された。
八日 00:45 撤退作業終了、陸戦隊員は前記三艦に分乗 01:00 下江の途についた。



引揚げ殿 (しんがり) 隊   (谷本司令官直率の   「八重山、栂、栗」)   は
八日、大冶付近で夜明けを迎えた。

谷本司令官は同日朝   「勢多」   から、武穴居留民収容、
「勢多、小鷹」、鳳陽丸武穴発の報告を、

正午ころ   「鳥羽」   から、襄陽丸を護衛し蕪湖発の報告を、
次いで夕刻   「二見」   から、洛陽丸を護衛し   「二見、保津」   南京発の報告を受け、

各地居留民の引揚げは全部順調に実施中であることを知りつつ、下江を続行した。
南京、鎮江、馬鞍山、江陰等を通過する際照射を受けたが異常なく、九日朝   通州に達した。



九日朝各地からの引揚艦船の状況は、蕪湖引揚げの鳥羽隊を先頭として、
呉淞−通州間を航行中であった。

谷本司令官はあたかも羊の群を追うように引揚艦船の逐次上海入港を見届けつつ、
九日 13:00   「八重山、栂、栗」   を率い上海に到着し、

「揚子江流域各地   在留邦人ノ   上海迄引揚完了」   を報告した。



同日 15:00 、伏見宮軍令部総長、米内海軍大臣は参内、
揚子江流域居留民引揚げ終了及び同方面艦船部隊の行動につき奏上した上、

長谷川長官あて   「各員ノ労ヲ   深ク多トス」   る電報を発した。》


注   途中   「通州」   という地名が出て来ますが、これは   「虐殺事件」   の
   「通州」   とは別の場所です。

   「虐殺事件」   の   「通州」   は北京の近くの   「通州」   で、
   ここの   「通州」   は、 揚子江流域の   「通州」   です。


つづく
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