入って中国人に南京事件真相議論しましょう

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盧溝橋事件62 停戦協定条文の審議

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2010/09/11 15:07 投稿番号: [565 / 2250]
寺平忠輔著 『日本の悲劇   盧溝橋事件』 読売新聞社刊
218〜219p


《 午前九時半から機関の小応接室で、引き続き、さきほどの会議が開かれた。
会議は紆余曲折したが、せんじ詰めたところ、次のような交渉案がまとまった。

    条   文

一、第二十九軍代表は日本軍に対し、遺憾の意を表し、かつ責任者を処分し、

   将来責任をもって再びかくのごとき事件の惹起を防止する事を声明す。

二、中国軍は、豊台駐屯日本軍と接近し過ぎ、事件を惹起し易きをもって、

   盧溝橋付近永定河東岸には軍を駐屯せしめず、保安隊をもってその治安を維持す。

三、本事件は、いわゆる藍衣社、共産党、その他抗日系各種団体の指導に

   胚胎すること多きに鑑み、将来これが対策をなし、かつ取締りを徹底す。

                            以   上



私は早速二十九軍側に電話した。
そして事件調停の衝に当り得る、重要人物を特務機関まで派遣するよう要請した。

すると先方から、張自忠と張允栄とを差向けたいのだが、張自忠は今、病臥中のため、
取急ぎ張允栄だけを機関に出頭させるという回答があった。

斡旋の主は冀察の元老格、元陸軍上将斉燮元 (さいしょうげん) 将軍である。
張允栄は午後四時、随員の盧南生を帯同して、特務機関を訪れて来た。

橋本参謀長を含めず、さきほどの会議の面々、それに私を加えた六人は、
機関の大応接室で二十九軍代表張允栄と対坐した。

盧南生は張の横にシャチコ張って坐っていた。
張自忠、張允栄、この二人は従来から親日系をもって目せられ、

つい最近の日本内地視察旅行以来、日本の現状に対しても、
一番深い認識を持った知日派である。



松井機関長は条文内容について説明した。
張允栄は黙黙、頭を垂れて傾聴し、その要所要所を自らメモしていた。

やがて全部の説明が終った時、彼は
「本件は、両国、明日以後の親善提携を卜 (ぼく) すべき、

重要ポイントとしての役割を帯びております。
従って双方の意向に、いささかの無理もわだかまりもない事が大切です。

このため、これから二十九軍首脳部とも、打ち合せしたいと思いますので、
暫 (しばら) くの間、ご猶予いただきとうございます」 と申し立てた。

「よろしゅうございます。どうぞお持ち帰りの上、十分検討なさって下さい」 と
松井機関長がいった。

会談は二十分ばかりで終ってしまい張允栄は間もなく機関を辞去して行った。
この夜、二十九軍司令部からは、細目交渉のため、

何回となく特務機関に電話がかかってきたし、張允栄ばかりでなく、
斉燮元 (さいしょうげん) までが頻繁に機関の門を出たり入ったりした。


つづく
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