2月11日 ラーベの日記2
投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2012/02/27 18:37 投稿番号: [1484 / 2250]
《 在漢口大使館あてのシャルフェンベルク事務長の記録
一九三八年二月十日
(長いので、前略)
ラーベ氏にはこのうえない輝けるラストシーンが用意されていたのだから。
さあ、ラーベよ、君の栄光に満ちた物語もいよいよ幕を閉じるのだ!
ラーベ氏も同じことを感じ、南京から出るための許可を取ろうとしてはいるが、
最近またぶり返した日本兵による血なまぐさい事件を阻止すべく、
あいかわらず奔走している。
だが、そんなことは我々ドイツ人には一切もう関係ないことなのだ。
ほかに頼る相手がいなくなった暁には、中国人は手のひらを返すように
日本人と兄弟のような交わりをするのは目に見えているのだから。
第一、暴行事件といっても、すべて中国人から一方的に話を聞いているだけではないか。
ラーベ氏も含め、ここにいるドイツ人は全員、アジアの戦争というものが、
われわれの考えている戦争とは本質的に異質だということが身にしみてわかった。
捕虜にしないということは、とりもなおさず冷酷な行為につながる。
略奪などはあたりまえで、まるで三十年戦争の時代に戻ったようだ。
たしかに当地の状態は悲惨だが、
難民が安全区から出てしまえばよくなっていく見込みはある。
ごく最近、混乱を治めるため、松井大将が来ていた。
「車の遺骸」
を片づけさせている点では、天谷少将の力量も感じる。
ひっくり返ったトラックやバスなど、なかにはスクラップ化したようなものもあるが、
道ばたに転がっているあらゆる種類の車に片っ端からガソリンをかけて燃やし、
残骸を片づけている。街ではたくさんの部隊が作業し、
あたりに引っかかっている電線を取り除いてはせっせと新たな線を引いている。
というわけで、この点では状況はよくなり始めている。
紅卍字会はまだあちこちに野ざらしになっている遺体を埋葬する許可を得て、
数日前には、シュレーダー家の近くの沼からなんと百二十もの死体を引き上げた。
たった一つの沼からだ。死体の腕は針金でくくられたままだった。
ラーベはこれを目撃したという。
私はといえば、日本兵たちがその沼で飯盒
(はんごう)
に水を汲んでいくのを
一度ならず見た覚えがある。どうぞおあがり下さい!
暖かくなってきたら、最悪の事態を心配しなければならない。》
これは メッセージ 1482 (kir**gotowa**me さん)への返信です.
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