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和平案改訂会議で異論続出

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2011/11/10 18:46 投稿番号: [1030 / 2250]
児島襄著 『日中戦争4』 256〜257p


《 参謀本部の思想は、政府、陸海軍省の大勢的考えとは相違し、

こんごの政略方針の確立にあたっては、基本的な立場で対立せざるを得なかった。

まっさきに、政府側との衝突が具現したのは、ドイツを仲介にする

対中国和平条件についてである。



和平交渉は、蒋介石側が北支の宗主権、領土保全、第三国との協約尊重などを

前提にして原則的にドイツのあっせんを受諾し、

日本側が提示した条件にもとづいて交渉に応ずる意向を表明している。

南京陥落は、この和平条件も大きく湾曲させた。


  「かかる条件で国民が納得するかね」


と、内相末次信正海軍大将が戦闘にたって条件の加重的修正を主張した。


「犠牲ヲ多ク   出シタル   今日、   斯クノ如キ   軽易ナル条件ヲ   以テシテハ、

之ヲ   容認シ難シ」


外相広田弘毅がそうあいづちをうつと、同意、と陸相杉山元大将も応じ、

首相近衛文麿が、つけ加えた。


   「大体、敗者トシテノ 言辞 無礼ナリ」


このような雰囲気で、十二月二十一日、

「日華和平交渉ニ関スル在京独逸大使宛回答文」   の形で

和平条件が閣議決定された。



南京からは、主力攻撃部隊のほとんどが転進したころである。

条件は、防共政策の採用、非武装地帯の設置、経済協定の締結、

賠償の支払いの四つを主軸にし、満州国承認をふくむ細目九項が付属していた。

前文には、戦局の   「進展」   と事態の   「変転」   によって

前回の条件を修正した旨を述べ、次のように強調されていた。


「支那側ガ 之ヲ 媾和ノ条件トシテ   総括的ニ 承認シテ、   帝国ニ和ヲ乞フ

ノ態度ヲ示シ来ルニ   於テハ……日支直接交渉ヲ   開始スル用意アリ」》
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