止まる (二宮尊徳夜話)
投稿者: sawayakanikoniko 投稿日時: 2005/05/13 16:30 投稿番号: [34130 / 95793]
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止まる所を教えて富貴維持を示す∞∞∞∞∞∞∞∞∞
翁はいわれた。
「世間の人は富貴を求めてとどまる事を知らないのが凡俗の常だ。そうして永く
富貴を保つことはできない。」
「とどまる所というのは何ですか。」
「日本は日本の人の止まる所だ。それならこの国はこの国の人の止まる所、その
村はその村の人の止まる所だ。だったら1000石の村も500石の村もまた同
じ。海辺の村山谷の村みなそうだ。
1000石の村で家が100戸あれば1戸10石に当る。これが天命で、まさに
止まるべき所だ。それなのに先祖の余陰で100石、200石持っているのは有
難いことではないか。
ところが止まる所を知らず、際限なく田畑を買い集めようと願うのは最も浅まし
い。たとえば山の頂に登ってなお登ろうと欲するようなものだ。自分が絶頂にい
て、なお下を見ずに上ばかりを見るのは危うい。
絶頂にあって下を見ると皆眼下だ。眼下のものは憐れむべく恵むべき道理が自然
とある。そういう天命を持っている富者でなお自分を利することだけを欲すると、
下の者はむさぼるに決まっている。もし上下が互いに利を争えば、奪わなければ
飽かない修羅道に到るに決まっている。これが禍が起こる原因だ。恐れなければ
ならない。
その上海浜に生まれて山林をうらやみ、山家に住んで漁業をうらやむなど最も愚
かだ。海には海の利があり、山には山の利がある。天命に安んじてその外を願っ
てはいけない。」
これは メッセージ 1 (nono7370 さん)への返信です.
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