芸術・真実・政治 ハロルド・ピンター 3
投稿者: messaiah2101 投稿日時: 2005/12/31 12:34 投稿番号: [86186 / 118550]
わたしたちの道徳感覚に、いったい何が起きたのでしょうか?
そもそも道徳感覚を持ったためしがあったでしょうか?
いまやこの言葉にどんな意味が残されているのでしょう。最近はきわめて稀(まれ)にしか使われなくなった良心という言葉を指しているのでしょうか?
自分の行動だけでなく、他者の行動の責任を分かち合う、良心?
すべては最早、死に絶えた?
グアンタナモ・ベイを見なさい。数百人にも人びとが3年以上も、自分の罪状さえわからず、弁護士もつかず、正当な法の手続きをなく、機械的に永遠の囚われ人になっています。この完全に不法な機構は、ジュネーブ条約を無視して維持されている。それは容認してはならないものであるばかりか、いわゆる「国際社会」にとって、考えられないことです。この犯罪的な非道は、自分自身を「自由世界のリーダー」と称する国によって行われていることです。グアンタナモ・ベイの住人を、わたしたちは考えてみることがあるでしょうか?
彼らについて、メディアは何と言っているか?
新聞の6ページあたりに、小さな記事がたまに顔をのぞかすくらいです。彼らはそこからの生還がかなわないかもしれない無人の地に放り込まれているのです。彼らの多くが、いまこの瞬間もハンガーストライキを行っています。強制的に栄養を投与されています。英国人も含まれています。この強制投与にはなんの気配りもありません。鎮静剤ももらえなければ、部分麻酔もかけてんもらえません。チューブを鼻から喉へ通すだけです。血を吐いてしまいます。これは拷問です。これについて、英国の外務大臣は何と言っているか?
何も言っていません。英国の首相は何と言っているか?
何も言っていません。米国がこう言っているからです。グアンタナモ・ベイのわれわれの行為を批判することは、非友好的な行為に他ならない。お前たちは味方なのか、敵なのか?
そう迫られてブレアは口を閉ざすのです。
イラク侵略は、無法者の行為です。国際法の概念を絶対的に侮蔑する、あからさまな国家テロリズムです。イラク侵略は、嘘の上に嘘を重ね、メディアを――ということは公衆を――操作したことで喚起(かんき)された、恣意(しい)的な軍事行動です。ほかの口実がみな失敗したので、最後の手段として引っ張り出して来た、解放という仮装を纏(まと)いながら、中東におけるアメリカの軍事・経済支配の強化を狙った行動なのです。
数千人もの罪もない人びとの死と人体損傷に責任を負う、軍事力の圧倒的な行使。
わたしたちは拷問を、集束爆弾を、劣化ウラン弾を、手当たりしだいの無数の殺戮(さつりく)を、悲惨を、生活破壊を、死を、イラクの人びとにもたらしました。そしてそれを「自由と民主主義を中東にもたらす」ものだと言った。
大量殺戮者、そして戦争犯罪人と彼らが呼ばれるようになるまで、いったいどれくらいの人間を殺さなければならないのか? 10万人? わたしが思いつく限度を超えた数です。だからこそ、ブッシュとブレアを国際刑事裁判所の法廷に立たせることは、正義にかなっていることです。しかし、ブッシュは賢かった。国際刑事裁判所条約を批准しなかったから。それゆえ、もしアメリカの兵士や政治家が法廷に立たされようものなら、海兵隊を送り込むと、ブッシュは警告することができたわけです。しかし、トニー・ブレアは条約を批准しています。だから、訴追(そつい)もあり得ます。わたしたちは、もし国際刑事裁判所が関心を持つなら、ブレアの所在を知らせることができます。ロンドンのダウニング街10番地にいますと。
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イラク侵略は、無法者の行為です。国際法の概念を絶対的に侮蔑する、あからさまな国家テロリズムです。イラク侵略は、嘘の上に嘘を重ね、メディアを――ということは公衆を――操作したことで喚起(かんき)された、恣意(しい)的な軍事行動です。ほかの口実がみな失敗したので、最後の手段として引っ張り出して来た、解放という仮装を纏(まと)いながら、中東におけるアメリカの軍事・経済支配の強化を狙った行動なのです。
数千人もの罪もない人びとの死と人体損傷に責任を負う、軍事力の圧倒的な行使。
わたしたちは拷問を、集束爆弾を、劣化ウラン弾を、手当たりしだいの無数の殺戮(さつりく)を、悲惨を、生活破壊を、死を、イラクの人びとにもたらしました。そしてそれを「自由と民主主義を中東にもたらす」ものだと言った。
大量殺戮者、そして戦争犯罪人と彼らが呼ばれるようになるまで、いったいどれくらいの人間を殺さなければならないのか? 10万人? わたしが思いつく限度を超えた数です。だからこそ、ブッシュとブレアを国際刑事裁判所の法廷に立たせることは、正義にかなっていることです。しかし、ブッシュは賢かった。国際刑事裁判所条約を批准しなかったから。それゆえ、もしアメリカの兵士や政治家が法廷に立たされようものなら、海兵隊を送り込むと、ブッシュは警告することができたわけです。しかし、トニー・ブレアは条約を批准しています。だから、訴追(そつい)もあり得ます。わたしたちは、もし国際刑事裁判所が関心を持つなら、ブレアの所在を知らせることができます。ロンドンのダウニング街10番地にいますと。
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