対イラク武力行使

Yahoo! Japan 掲示板トピックビューアー

[ << 最初のページ | < 前のページ | メッセージリスト | 掲示板表示 | [ メッセージ # ] | 次のページ > | 最後のページ >> ]

国際法の成立過程

投稿者: ahuramazda1945 投稿日時: 2005/08/24 18:08 投稿番号: [78143 / 118550]
国際法の成立への国際組織の関与の仕方にはいくつかの形態がありますが、次のように分類できます。
①国際組織による一方的な国際法の成立
②国際組織を一方当事者とする双方的な国際法の成立である、国際組織締結条約の締結
③条約および慣習法という現行の形式的法源(法成立形式)への国際組織の関与
であります。

①及び②については一般的でないため、③のみを詳しく解説したいと思います。

  ③は、条約および慣習法という現行の形式的法源(法成立形式)への国際組織の関与です。下記に、多数国間立法条約、慣習国際法、国際組織の決議の三点について、解説します。

1.現代の多数国間立法条約の作成には、何らかの国際組織または国際会議が関わっています。国際連合の場合、国際法委員会、人権委員会等多様な機関が中心となり、いくつかの過程をへて、立法条約を起草・採択します。最終的成果である立法条約は、発効とともにすべての国を拘束するのではなく、当該条約を批准した国のみを拘束するにすぎないという契約的原理のもとに置かれております。

2.慣習国際法の形成については、国際組織の構造と活動に関わる慣習法の形成と、国々の一般的な行為規範としての慣習法の形成とに区別できます。前者は、国際組織に固有の法制度・手続であります。例えば、国際組織に派遣している者の法的な地位、特権・免除等の確立などになります。
  後者は、国々の一般的な行為規範としての慣習法の形成との関わりです。この点で最も重要なことは、国際連合の下で展開されてきた国際法の法典化および漸進的発展の作業、その結果としての数多くの多数国間立法条約が、慣習国際法の形成に大きな影響を及ぼすようになったことであります。
国際法委員会などの専門的機関、さらには法典化会議などにおいて国々は起草過程に十分参加する機会と参加意識を持ち関係規則の内容についてコンセンサスを形成する立場に置かれています。その結果、多数国間立法条約自体が慣習国際法規則を述べたもの、あるいはその証拠として扱われる例が増大しています。
  多数国間立法条約およびその起草作業は、慣習国際法の形成に次のような三つの仕方で関わりを持つようになっております。

第1は、多数国間立法条約が一定の規則を既存の慣習法規則として成文化し承認する場合(宣言的効果)
第2は、生まれつつある未成熟な規範が、全会一致またはコンセンサスにより採択される法典化会議での作業および決議により結晶化する場合(結晶化効果)
第3は、明らかに立法論的な多数国間立法条約が、それに合致するその後の一貫した国家慣行の基礎となり、やがて当該条約を慣習国際法の規則に発展させる場合(発生的効果)

です。

  こうして法典化プロセスは、慣習法形成を活気づけ、迅速化し、多数国間立法条約と慣習法との調和的な相互作用に導いてきたといわれています。

3.国々の一般的な行為規範としての慣習法の形成との関わりで、同様に重要なものは国際法の成立を目的としてなされる国際連合総会による法原則宣言であります。総会には立法権限が付与されていないため、法原則宣言も決議自体としては法的拘束力を有するものではないのですが、多数の加盟国による法的問題に関する公式の意見表明行為は、国々の規範意識の証拠を提供することになります。
このような法宣言決議は、多数国間立法条約およびその起草作業の場合と同様な三つの仕方で、慣習国際法の形成に関わることになります。
しかし、論理的には、三つの可能性が認められるにしても、実際の可能性としては、宣言的効果に比較すれば、結晶化効果と発生的効果は多くないと思われます。

  以上で、多数国間立法条約、慣習国際法、国際組織の決議の三点について、簡潔な解説を行いました。

  少々詳しい解説となってしまいましたが、モンデビオ条約は多数国間立法条約として成立しながら、宣言的効果により成文化した慣習国際法として定着したものと認識されております。

  次回、国家承認の解説。
[ << 最初のページ | < 前のページ | メッセージリスト | 掲示板表示 | [ メッセージ # ] | 次のページ > | 最後のページ >> ]

Yahoo! Japan 掲示板 アーカイヴ

[検索ページ] (中東) (東亜) (捕鯨 / 捕鯨詳細)