自衛隊は何ができるのか
投稿者: silverlining430 投稿日時: 2003/12/18 15:58 投稿番号: [29093 / 118550]
>復興支援に民間団体を派遣する。その護衛と支援に自衛隊が同伴する。それが、許されるギリギリの限界のような気がするが…。
↑とのmoriyaさんのご指摘は正しいです。が、国際平和協力の任務は、軍民の連携により行われる時期があるという事実を認識している人が日本では少ないのではないかと思われます。ゆえに、自衛隊だけに妙に特化した議論が進むか、NGOに過度の期待を寄せている人たちがNGOなどの文民だけでことは足りるとする主張を展開し、議論は二極分解しています。また、自衛隊は、PKOなどの国際平和協力に参加することが本来の任務ではないため、人道復興支援などを行う民間人の警護任務などは、権限として与えられてません。
しかし、冷戦終結後は内戦の時代となったといわれ、たとえ停戦合意が結ばれたとしても、その停戦合意が果たして順守されるのかどうか分からないような不安定な地域で、国連がPKOを行うようになってから、軍事分野と非軍事分野とがblendされた活動の必要性が強調され始めていることは確かです。
非常に有名な話ですけれど、緒方貞子さんが国連難民高等弁務官を務めていた際、ルワンダ難民をザイールの難民キャンプに受け入れ、ルワンダ難民の救援活動を行いましたが、虐殺の当本人であるフツ族の武装勢力や民兵などの難民キャンプに流入し、UNHCRのスタッフだけではどうにもできないという事態が生じました。
この事態に対し、緒方さんは、難民とUNHCRのスタッフを守ることを目的に、国連にPKOの軍事部隊の難民キャンプへの派遣を要請します。が、この要請は結局実現されず、最終的にザイールの近衛兵に警護を頼み、ルワンダ難民の救援任務を継続しています。
このように、国際平和協力を行うには、危険が伴うということが多くなったという現実を踏まえ、PKO要員の軍事部門における訓練や危機管理体制、ROE(部隊行動基準)の強化などを提案するブラヒミ国連事務総長特別代表の報告書が提出されます。moriyaさんがもし英語がお得意でしたら、一応URLを記載しておきますので、ご参考までに。
http://www.un.org/documents/ga/docs/55/a55305.pdf
また、1998年にノーベル経済学賞を受賞したアマルティア・セン氏と緒方貞子さんが共同議長を務める「人間の安全保障委員会」が今年の5月に国連に提出した報告書でも、「内戦で犠牲となる女性や子ども、お年寄りや障害者などを守るための警護任務の権限を、PKOの軍事要員に与えるべきだ」とする提案が見られます。
http://www.humansecurity-chs.org/finalreport/FinalReport.pdf
僕は、軍事的なものをまったく無視した平和論は嘘だと思っています。現実を無視した妄想です。が、軍事的なものが平和構築において果たす役割は、あくまで治安維持などの限定的なものであり、文民の貢献に広範な分野での役割が求められていることも確かです。だからこそ、軍民連携の平和貢献のあり方が重要だと感じています。
自衛隊の活動については、施設部隊や医療部隊、浄水車などの能力がそれなりに高いし、派遣地域として指定されている「ムサンナ県を中心とするイラク南東部」は確かに治安情勢は良好なので、そんなに悲観視はしていませんが、moriyaさんの懸念にあるように、イラク住民の広範なニーズに完全に応えられるわけはありません。以前お話した「雇用」の問題などは良い例です。自衛隊の活動は治安が安定するまでの期間限定であるということを認識し、イラク住民の広範なニーズに応えるための支援策を行うことが重要です。
↑とのmoriyaさんのご指摘は正しいです。が、国際平和協力の任務は、軍民の連携により行われる時期があるという事実を認識している人が日本では少ないのではないかと思われます。ゆえに、自衛隊だけに妙に特化した議論が進むか、NGOに過度の期待を寄せている人たちがNGOなどの文民だけでことは足りるとする主張を展開し、議論は二極分解しています。また、自衛隊は、PKOなどの国際平和協力に参加することが本来の任務ではないため、人道復興支援などを行う民間人の警護任務などは、権限として与えられてません。
しかし、冷戦終結後は内戦の時代となったといわれ、たとえ停戦合意が結ばれたとしても、その停戦合意が果たして順守されるのかどうか分からないような不安定な地域で、国連がPKOを行うようになってから、軍事分野と非軍事分野とがblendされた活動の必要性が強調され始めていることは確かです。
非常に有名な話ですけれど、緒方貞子さんが国連難民高等弁務官を務めていた際、ルワンダ難民をザイールの難民キャンプに受け入れ、ルワンダ難民の救援活動を行いましたが、虐殺の当本人であるフツ族の武装勢力や民兵などの難民キャンプに流入し、UNHCRのスタッフだけではどうにもできないという事態が生じました。
この事態に対し、緒方さんは、難民とUNHCRのスタッフを守ることを目的に、国連にPKOの軍事部隊の難民キャンプへの派遣を要請します。が、この要請は結局実現されず、最終的にザイールの近衛兵に警護を頼み、ルワンダ難民の救援任務を継続しています。
このように、国際平和協力を行うには、危険が伴うということが多くなったという現実を踏まえ、PKO要員の軍事部門における訓練や危機管理体制、ROE(部隊行動基準)の強化などを提案するブラヒミ国連事務総長特別代表の報告書が提出されます。moriyaさんがもし英語がお得意でしたら、一応URLを記載しておきますので、ご参考までに。
http://www.un.org/documents/ga/docs/55/a55305.pdf
また、1998年にノーベル経済学賞を受賞したアマルティア・セン氏と緒方貞子さんが共同議長を務める「人間の安全保障委員会」が今年の5月に国連に提出した報告書でも、「内戦で犠牲となる女性や子ども、お年寄りや障害者などを守るための警護任務の権限を、PKOの軍事要員に与えるべきだ」とする提案が見られます。
http://www.humansecurity-chs.org/finalreport/FinalReport.pdf
僕は、軍事的なものをまったく無視した平和論は嘘だと思っています。現実を無視した妄想です。が、軍事的なものが平和構築において果たす役割は、あくまで治安維持などの限定的なものであり、文民の貢献に広範な分野での役割が求められていることも確かです。だからこそ、軍民連携の平和貢献のあり方が重要だと感じています。
自衛隊の活動については、施設部隊や医療部隊、浄水車などの能力がそれなりに高いし、派遣地域として指定されている「ムサンナ県を中心とするイラク南東部」は確かに治安情勢は良好なので、そんなに悲観視はしていませんが、moriyaさんの懸念にあるように、イラク住民の広範なニーズに完全に応えられるわけはありません。以前お話した「雇用」の問題などは良い例です。自衛隊の活動は治安が安定するまでの期間限定であるということを認識し、イラク住民の広範なニーズに応えるための支援策を行うことが重要です。
これは メッセージ 29089 (moriya99 さん)への返信です.
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