tokinomidori 様
投稿者: bakaking2003 投稿日時: 2003/04/20 02:50 投稿番号: [25374 / 118550]
レスありがとうございます。返信が遅くなってすみません。
また、先の文章では言葉足らずであった点が多々ありましたようで、己の能力不足を反省する次第です。
(私の意図するところを少し述べて見たいと思いますが、うまく伝わりますかどうか・・・)
イラクに対する武力行使の国際法上の解釈については、学者や政府関係者など各々の立場で様々に意見がありますが、一般に
学者の世界(特に日本国内)ほど、国連決議や国連憲章にのっとっていない違法なものとの解釈が多いようですね。
一方、日本政府の公式見解は、小泉総理大臣や川口外務大臣の国会答弁にもあるように「武力行使は安保理決議1441などに基づく
もので、国連憲章第7章にのっとっている」との立場です。
面白いですね。研究生活をする学者と現実に国家を担う政治家の立場の違いが表れていると思いませんか。両者とも同じ論点の
同じ文言を解釈しても導き出す結論は異なる・・・。簡単に言えば、形式重視と実質重視の対立ともいえそうです。
私の立場は、後者の立場に近いのですが、国際政治の現実から考えて、そもそも文言の形式的解釈には前提自体に無理があると
考えています。安保理決議や国連憲章の文言解釈といった形式論は、先に述べたように、日本的な「国連=良識の府」との幻想
を前提にしなければ議論そのものに意味が無いということです。
安保理の場で新決議が出ないのは、各国が純粋に法的問題とか人道上の観点から議論し対立しているからではありません。
先に述べたように、仏や露は自国の権益保護のみが行動規範であり、それ故の反戦ですから、逆に自国の権益が保護されるとの
判断が出来れば(この点は特にロシアが露骨ですね)、反対する理由は乏しいわけです。
米国がイラク攻撃を強行する場合、ロシアなどはフセイン政権に固執する必然性はないですよね。プーチン大統領は実利主義者
ですからその辺の計算はよく考えているでしょう。事実、ロシアがフセイン体制崩壊後をにらみ、イラクでの権益確保に向けた
動きを強めたことから、ロシア石油企業がイラクから油田開発の契約破棄を通告されたなんてことがありましたよね。
ご愁傷様です、プーチンさん。まぁ、原油価格に左右される国内経済の悪化を懸念するロシアにとっては、米国との政治的協調
は必要不可欠でも、フセイン政権とはそこまで運命を共にする理由はないから別にかまわないんでしょうが・・・。
また、シュレーダー独首相の「独裁体制の打倒を通じ、イラクの人々の希望が実現することを望む」との議会答弁やドビルパン
仏外相の「イラク戦争でフランスは米英の側に立つ」発言などなど、開戦後の仏独露など常任理事国の公式見解や態度の変化を
検証すると、結果的に国連(安保理)自体が武力行使を追認したものであると実質的には考えて差し支えないといえるでしょう。
ここに至り、仮に国連を良識の府と捉えて形式的に文言解釈した結果、武力行使に国際法上の瑕疵が存在したとしても、国際社
会自身の手によって、その点は既に治癒されたと認識してよいと考えます。
ところで、今回、仮に各国に対する米英の根回しが奏功し新決議が出ていたとして、今回の反戦論者は「国連のお墨付きが出た
ので米英に理がある」とか「法的問題は解決し、武力行使は正当化された」とか言ってくれるでしょうか?
まぁ、これも先に述べたように、彼らの立場からは口が裂けても言えないでしょうね。
これは事の是非ではなくそういう立場なのですから・・・。
今ふと、吉田茂内閣のときの全面講和論と単独講和論の論争を想起しました。吉田総理は、全面講和論の中心人物である南原
東大総長を「曲学阿世の徒」と罵倒し講和条約締結を進めたわけですが、これは卓見であったと私は考えています。
少なくとも当時の冷戦構造を考えれば、アメリカ側陣営の一員となる日本の独立をソ連が認めるはずはなく、全面講和論は理想
であるとともに現実的な日本の独立を否定するものでもあったことは否めないからです。
いや、話がそれました・・・。
また、先の文章では言葉足らずであった点が多々ありましたようで、己の能力不足を反省する次第です。
(私の意図するところを少し述べて見たいと思いますが、うまく伝わりますかどうか・・・)
イラクに対する武力行使の国際法上の解釈については、学者や政府関係者など各々の立場で様々に意見がありますが、一般に
学者の世界(特に日本国内)ほど、国連決議や国連憲章にのっとっていない違法なものとの解釈が多いようですね。
一方、日本政府の公式見解は、小泉総理大臣や川口外務大臣の国会答弁にもあるように「武力行使は安保理決議1441などに基づく
もので、国連憲章第7章にのっとっている」との立場です。
面白いですね。研究生活をする学者と現実に国家を担う政治家の立場の違いが表れていると思いませんか。両者とも同じ論点の
同じ文言を解釈しても導き出す結論は異なる・・・。簡単に言えば、形式重視と実質重視の対立ともいえそうです。
私の立場は、後者の立場に近いのですが、国際政治の現実から考えて、そもそも文言の形式的解釈には前提自体に無理があると
考えています。安保理決議や国連憲章の文言解釈といった形式論は、先に述べたように、日本的な「国連=良識の府」との幻想
を前提にしなければ議論そのものに意味が無いということです。
安保理の場で新決議が出ないのは、各国が純粋に法的問題とか人道上の観点から議論し対立しているからではありません。
先に述べたように、仏や露は自国の権益保護のみが行動規範であり、それ故の反戦ですから、逆に自国の権益が保護されるとの
判断が出来れば(この点は特にロシアが露骨ですね)、反対する理由は乏しいわけです。
米国がイラク攻撃を強行する場合、ロシアなどはフセイン政権に固執する必然性はないですよね。プーチン大統領は実利主義者
ですからその辺の計算はよく考えているでしょう。事実、ロシアがフセイン体制崩壊後をにらみ、イラクでの権益確保に向けた
動きを強めたことから、ロシア石油企業がイラクから油田開発の契約破棄を通告されたなんてことがありましたよね。
ご愁傷様です、プーチンさん。まぁ、原油価格に左右される国内経済の悪化を懸念するロシアにとっては、米国との政治的協調
は必要不可欠でも、フセイン政権とはそこまで運命を共にする理由はないから別にかまわないんでしょうが・・・。
また、シュレーダー独首相の「独裁体制の打倒を通じ、イラクの人々の希望が実現することを望む」との議会答弁やドビルパン
仏外相の「イラク戦争でフランスは米英の側に立つ」発言などなど、開戦後の仏独露など常任理事国の公式見解や態度の変化を
検証すると、結果的に国連(安保理)自体が武力行使を追認したものであると実質的には考えて差し支えないといえるでしょう。
ここに至り、仮に国連を良識の府と捉えて形式的に文言解釈した結果、武力行使に国際法上の瑕疵が存在したとしても、国際社
会自身の手によって、その点は既に治癒されたと認識してよいと考えます。
ところで、今回、仮に各国に対する米英の根回しが奏功し新決議が出ていたとして、今回の反戦論者は「国連のお墨付きが出た
ので米英に理がある」とか「法的問題は解決し、武力行使は正当化された」とか言ってくれるでしょうか?
まぁ、これも先に述べたように、彼らの立場からは口が裂けても言えないでしょうね。
これは事の是非ではなくそういう立場なのですから・・・。
今ふと、吉田茂内閣のときの全面講和論と単独講和論の論争を想起しました。吉田総理は、全面講和論の中心人物である南原
東大総長を「曲学阿世の徒」と罵倒し講和条約締結を進めたわけですが、これは卓見であったと私は考えています。
少なくとも当時の冷戦構造を考えれば、アメリカ側陣営の一員となる日本の独立をソ連が認めるはずはなく、全面講和論は理想
であるとともに現実的な日本の独立を否定するものでもあったことは否めないからです。
いや、話がそれました・・・。
これは メッセージ 25331 (tokinomidori さん)への返信です.
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