対イラク武力行使

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テト攻勢〜クロンカイトの言葉

投稿者: messi19 投稿日時: 2007/05/02 22:49 投稿番号: [105210 / 118550]
テト攻勢後のベトナム取材を終えたCBSのアンカーマン=ウォルター・クロンカイは、「我々は、こう着状態という泥沼にはまり込んでいる。・・・ここから抜け出すための、理にかなったただひとつの道は勝利者としてではなく、民主主義を守るという誓いに忠実に最善の努力をしてきた名誉ある国民として、交渉の場に臨むことである」と語った…これはどういう意味なのであろうか…

  テト攻勢は誰の目から見ても、共産側の「冒険的」作戦であり、戦術的に見れば勝利は覚束ないものであり、結果もその通りであった。しかし、戦場の様子は…現在より比べモノなならない位の報道の自由が有った為、生々しくアメリカ国民の前に明らかになった。作戦は、南ベトナムの41に及ぶ主要都市に対する同時攻撃の形をとったが、一ヶ月足らずで全ての戦闘はアメリカ・南ベトナム側の勝利で終わった。NLF側は8万の人員を投入しその半数近くを失った。
  しかし、米国民の目には、勝利よりも…圧倒的な兵力を前にしても怯まず、陥落することは目に見えていてもアメリカ大使館や米軍の放送局に突入したNLFの士気の高さ…そして、民主主義の為に共に戦っていると思っていた南ベトナム側の蛮行(南ベトナム高官による、路上でのNFL兵士の射殺)…そして、悲惨極まりない戦場の様子…これらを見せつけられれば、何のための軍事的勝利か?と疑問を呈するのが正常な神経の持ち主であろう。更に、今まで反共を理由にベトナム戦争を支持してきた人々にしても…共産主義者との戦いのハズなのに、ソ連や中国は冷戦の枠組み中で温々としていて、我が国だけは「熱戦」の直中に居ることへの矛盾…「いったいこの戦いの中でソ連や中国の兵士はどれだけの血を流しているのか?」と言う疑問…それもまた無理からぬ事であった。

  テト攻勢と同じ頃、元々北ベトナム正規軍と米軍が対峙していたケサンでも大きな動きがあった。ケサンはラオス国境にある米軍の基地で文字通り北の最前線基地であり、ホーチミン・トレイル(南北を結ぶ共産側の補給路)にも近い要衝であった。2月から3月にかけて、北ベトナム側の攻撃は苛烈を極めテト攻勢を凌いで間もない米軍にとっては、「第二のディエン・ビエン・フーか?」とも騒がれた。
  しかし、米軍は、ここでも圧倒的物量作戦によって包囲網を崩すことに成功している。その戦術は東京大空襲を指揮した、「鬼畜(カーチス)ルメイ」も遙かに及ばない爆撃作戦であった。使われた爆弾は2ヶ月で10万トンを超えた(日本全土に落とされた爆弾が約16万トンと言われている)。戦死者も千五百対八千と言った処の様だ。ところが、7月になって米軍はこの基地を放棄している。兵站の維持が難しくなったからだ。

  テト攻勢とケサン攻防戦を見ると、一見勝ち続けている様に見えるが、当時総兵力350万の米軍の約3分の1(実戦部隊は55万)インドシナ関連に費やし、それでも決定的な勝利を上げることが出来ない…永遠に続く「モグラ叩き」に対する厭戦感もピークに達してしまったと言うことだろう。

  「我々は、こう着状態という泥沼にはまり込んでいる。・・・ここから抜け出すための、理にかなったただひとつの道は勝利者としてではなく、民主主義を守るという誓いに忠実に最善の努力をしてきた名誉ある国民として、交渉の場に臨むことである」…私は、この「、民主主義を守るという誓いに忠実に最善の努力をしてきた名誉ある国民」と言う部分には納得出来ないが、この言葉に対して…ジョンソン大統領は、報道担当官のジョージ・クリスチャンにこういったという。「これは転換点だ。もし私がウォルター・クロンカイトの支持を失ったとしたら、この国の平均的市民の支持を失ったことになる」…と。
何処かのアホウが、クロンカイトは「米軍は大敗している」などと言ったとしているが、(大統領を含めた)米国民は、上記のメッセージを重く受け止めたと言うことなのだ。
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