海上犯罪への旗国主義の【例外】
投稿者: silverlining430 投稿日時: 2005/05/19 10:24 投稿番号: [1542 / 1657]
が海賊行為への対応です。
もともとは、
>マラッカ海峡で海上保安庁の巡視船に海賊船の逮捕権・追跡権はあるか?
――という逮捕権・追跡権についてのお話で、そうした「権利」は日本にもありますということです。海賊行為への対応は旗国主義の「例外」を成しているからです。
ライターさんは海賊行為への各国の対応が旗国主義の例外を成しているという点をご存知ないのかそれともあえて考慮せずに論を展開しているのかどちらかのように見えたので、海賊に対しては「人類の共通の敵」という認識があることを指摘し、それゆえその対応は特殊になるということを取りあえず指摘したということなのですが。
海賊行為の定義は、ライターさんの仰るとおり、
①公海もしくはどの国の管轄権に服さない場所で行われる行為
②私的利益の追求、もしくは国際法上の強制措置を行う正当な権限がないにもかかわらず実力行使におよび、海上の安全を侵害している
――の2つの構成要件を含むものです。
それゆえ、マラッカ海峡に限らず、さまざまな国の管轄や利害が複雑に絡む海峡を利用するという海賊行為を働く者の最近の傾向は、上の海賊行為における定義を巧妙に逆手に取った手口であるわけです。
ですので、ライターさんがどのように解釈しているのかは分かりませんが、マラッカ海峡におけるような事件が起きた場所を、公海やそれに類似する性質の場所ではないことを理由に、海賊行為には該当しないと判断するのであれば、日本がマラッカ海峡における事件を起こした犯人に対し、警察的な行動を行うことはできません。
確かにこれは、海賊行為が「領海」で発生した場合どうするのか、しかもそれは実際に起きているではないか――という極めて現代的な課題であるわけです。
ですので、マラッカ海峡で起きていることは海賊行為に該当しないとライターさんが認識している上で、日本に逮捕権・追跡権がないと仰るのであれば理屈は通っています。
そうであるなら、ライターさんの投稿1531での、「【海賊船】の逮捕権・追跡権はあるか」との書き方は読み手の認識誤認を誘うものになり、「海賊船への逮捕権と追跡権なら国際法上全ての国に認められているではないか」――との反論を誘うものになります。
正確には、ライターさんは、「マラッカ海峡で行われている犯罪行為は国際法の定義における海賊行為に該当しないため、日本の巡視船は逮捕権・追跡権を持たない」と述べないと、議論が混乱するように思えます。
――っていうか反論を誘うためにわざとライターさんの論旨の認識誤認を誘うようなことを書きましたか?
最近の傾向から申し上げれば、1985年のアキレ・ラウロ号事件を契機に、88年に「海上航行の安全に対する不法行為の防止に関する条約」が採択されたことや、最近のテロ行為への取り締まり強化の傾向を受け、海上での不法行為対策の幅が広がりつつありますので、マラッカ海峡で起きた事件を海賊行為として解釈するような対応が今後求められる可能性もありますし、そのための法整備の動きも出てくるかもしれません。
マラッカ海峡で起きた事件を海賊行為として解釈するのであれば、旗国主義の原則から外れる例外対応となり、「どの国も軍艦、軍用航空機その他の政府公務に従事する船舶または航空機による拿捕、逮捕、財産の押収などの警察権の行使を認められるほか、(捕まえた海賊を)自国の裁判所で起訴・処罰を行う権能を持つ」(「国際法」山本草二から抜粋)ことになります。
さらに海賊行為への対応の場合の追跡は、「被追跡船が領海内に入った時点でやめる」という原則の例外をなすため、マラッカ海峡であろうが継続して追跡し、拿捕することが可能になります。
そうした警察権を実際行使することが望ましいかどうかといった論点は、マラッカ海峡に関係する周辺諸国の事情などを勘案する必要が出てきますが、この点は、政治的な論点です。
法的には海賊船に対し、全ての国に「逮捕権・追跡権」はあります。
もともとは、
>マラッカ海峡で海上保安庁の巡視船に海賊船の逮捕権・追跡権はあるか?
――という逮捕権・追跡権についてのお話で、そうした「権利」は日本にもありますということです。海賊行為への対応は旗国主義の「例外」を成しているからです。
ライターさんは海賊行為への各国の対応が旗国主義の例外を成しているという点をご存知ないのかそれともあえて考慮せずに論を展開しているのかどちらかのように見えたので、海賊に対しては「人類の共通の敵」という認識があることを指摘し、それゆえその対応は特殊になるということを取りあえず指摘したということなのですが。
海賊行為の定義は、ライターさんの仰るとおり、
①公海もしくはどの国の管轄権に服さない場所で行われる行為
②私的利益の追求、もしくは国際法上の強制措置を行う正当な権限がないにもかかわらず実力行使におよび、海上の安全を侵害している
――の2つの構成要件を含むものです。
それゆえ、マラッカ海峡に限らず、さまざまな国の管轄や利害が複雑に絡む海峡を利用するという海賊行為を働く者の最近の傾向は、上の海賊行為における定義を巧妙に逆手に取った手口であるわけです。
ですので、ライターさんがどのように解釈しているのかは分かりませんが、マラッカ海峡におけるような事件が起きた場所を、公海やそれに類似する性質の場所ではないことを理由に、海賊行為には該当しないと判断するのであれば、日本がマラッカ海峡における事件を起こした犯人に対し、警察的な行動を行うことはできません。
確かにこれは、海賊行為が「領海」で発生した場合どうするのか、しかもそれは実際に起きているではないか――という極めて現代的な課題であるわけです。
ですので、マラッカ海峡で起きていることは海賊行為に該当しないとライターさんが認識している上で、日本に逮捕権・追跡権がないと仰るのであれば理屈は通っています。
そうであるなら、ライターさんの投稿1531での、「【海賊船】の逮捕権・追跡権はあるか」との書き方は読み手の認識誤認を誘うものになり、「海賊船への逮捕権と追跡権なら国際法上全ての国に認められているではないか」――との反論を誘うものになります。
正確には、ライターさんは、「マラッカ海峡で行われている犯罪行為は国際法の定義における海賊行為に該当しないため、日本の巡視船は逮捕権・追跡権を持たない」と述べないと、議論が混乱するように思えます。
――っていうか反論を誘うためにわざとライターさんの論旨の認識誤認を誘うようなことを書きましたか?
最近の傾向から申し上げれば、1985年のアキレ・ラウロ号事件を契機に、88年に「海上航行の安全に対する不法行為の防止に関する条約」が採択されたことや、最近のテロ行為への取り締まり強化の傾向を受け、海上での不法行為対策の幅が広がりつつありますので、マラッカ海峡で起きた事件を海賊行為として解釈するような対応が今後求められる可能性もありますし、そのための法整備の動きも出てくるかもしれません。
マラッカ海峡で起きた事件を海賊行為として解釈するのであれば、旗国主義の原則から外れる例外対応となり、「どの国も軍艦、軍用航空機その他の政府公務に従事する船舶または航空機による拿捕、逮捕、財産の押収などの警察権の行使を認められるほか、(捕まえた海賊を)自国の裁判所で起訴・処罰を行う権能を持つ」(「国際法」山本草二から抜粋)ことになります。
さらに海賊行為への対応の場合の追跡は、「被追跡船が領海内に入った時点でやめる」という原則の例外をなすため、マラッカ海峡であろうが継続して追跡し、拿捕することが可能になります。
そうした警察権を実際行使することが望ましいかどうかといった論点は、マラッカ海峡に関係する周辺諸国の事情などを勘案する必要が出てきますが、この点は、政治的な論点です。
法的には海賊船に対し、全ての国に「逮捕権・追跡権」はあります。
これは メッセージ 1535 (lighter101rethgil さん)への返信です.
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