警護任務の在り方とは(続)①
投稿者: silverlining430 投稿日時: 2005/05/16 22:52 投稿番号: [1517 / 1657]
ようやく仕事が落ち着きました。ふぅ…。
警護任務についていろいろ意見をお伺いしたかったのは、今後の紛争地復興におけるこの種の仕事が、特に国連平和維持部隊も担うべきだとの声も聞かれるようになっていたからです。
たとえば、比較的最近のものに、緒方貞子さんとアマルティア・セン氏が共同議長を務める人間の安全保障委員会が出した報告書では、難民支援などの人道救援活動要員や、虐殺やレイプなどの対象になりやすい女性、子ども、高齢者などを保護するための警護任務を、PKO要員が担うということも検討すべきであるとの言及が見られました。
一方、
>正規軍は基本的に警護任務は担当しない方が良いっ!
とのアセアンさんのご見解は、僕も理解できます。
アセアンさんが#1513で説明されている理由もよく分かります。
ただ、PKO要員に求められるなりつつある警護任務に参加するかしないかについては、レッセ・フェール的原則で活動する民間警備会社とは異なり、国としての意思が直接関与するので、まだアイデアがはっきりしていない部分である警護任務を行うためのPKO部隊の訓練や編成、装備などをどうしていくのかということが問題になると思ったのです。
特に、先の投稿でも述べましたが、国連安保理決議の中で、PKO部隊に国連要員の警護任務を課すような規定が見られるようになってきましたので、自国の正規の軍事要員を、そうした任務のために派遣する局面で、どのような編成や装備でそうした部隊を現地に送ればよいのかという判断に迫られるようにもなるでしょう。
イラクで活動する米軍などの場合は、アセアンさんや葛城さんが指摘している通り、復興任務に適した編成で投入されていませんし、また、PKOという形ではありませんので法的正統性に欠けていると判断されてしまうということもあり、「正規軍が復興任務の一環として警護活動を行うことは、つまるところあからさまな占領になる」とのアセアンさんの懸念もよく分かります。そういう意味でも、イラクの事例を一般化して議論するのは難しい。
ただ、従来通り国連の決議に則り、PKOとして投入された各国の正規軍が警護任務を行う場合は、「警護=占領」と国際法的にはならない状況が生まれます。
また、ここでは、イラクでの米軍のような火力の強い装備の軍隊ではなく、より軽装備の部隊が派遣されることになるとは思いますが、各国が派遣した正規の軍事要員が警護任務に当たる局面が出てくるということにもなります。
ただ、正規の軍事要員は正規であるがゆえに規制も多く、動かしにくい。
ザイールの難民キャンプの中に、武装闘争に参加していた人も混じっており、難民とそうした人たちとの間でいざこざが起こった際、事態の収拾をはかるため、PKO部隊の難民キャンプの派遣をUNHCRが要請するも、いつまでたっても来なかった――ということを苦い体験として緒方さんはよく語っていますが…。
それゆえに、PKOにおいて、民間警護会社への任務委託ということも視野に入ってくる可能性もあるのではないかと思いまして…。つまり、国連決議下での活動枠への民間警護会社要員の取り込みです。
(続く)
警護任務についていろいろ意見をお伺いしたかったのは、今後の紛争地復興におけるこの種の仕事が、特に国連平和維持部隊も担うべきだとの声も聞かれるようになっていたからです。
たとえば、比較的最近のものに、緒方貞子さんとアマルティア・セン氏が共同議長を務める人間の安全保障委員会が出した報告書では、難民支援などの人道救援活動要員や、虐殺やレイプなどの対象になりやすい女性、子ども、高齢者などを保護するための警護任務を、PKO要員が担うということも検討すべきであるとの言及が見られました。
一方、
>正規軍は基本的に警護任務は担当しない方が良いっ!
とのアセアンさんのご見解は、僕も理解できます。
アセアンさんが#1513で説明されている理由もよく分かります。
ただ、PKO要員に求められるなりつつある警護任務に参加するかしないかについては、レッセ・フェール的原則で活動する民間警備会社とは異なり、国としての意思が直接関与するので、まだアイデアがはっきりしていない部分である警護任務を行うためのPKO部隊の訓練や編成、装備などをどうしていくのかということが問題になると思ったのです。
特に、先の投稿でも述べましたが、国連安保理決議の中で、PKO部隊に国連要員の警護任務を課すような規定が見られるようになってきましたので、自国の正規の軍事要員を、そうした任務のために派遣する局面で、どのような編成や装備でそうした部隊を現地に送ればよいのかという判断に迫られるようにもなるでしょう。
イラクで活動する米軍などの場合は、アセアンさんや葛城さんが指摘している通り、復興任務に適した編成で投入されていませんし、また、PKOという形ではありませんので法的正統性に欠けていると判断されてしまうということもあり、「正規軍が復興任務の一環として警護活動を行うことは、つまるところあからさまな占領になる」とのアセアンさんの懸念もよく分かります。そういう意味でも、イラクの事例を一般化して議論するのは難しい。
ただ、従来通り国連の決議に則り、PKOとして投入された各国の正規軍が警護任務を行う場合は、「警護=占領」と国際法的にはならない状況が生まれます。
また、ここでは、イラクでの米軍のような火力の強い装備の軍隊ではなく、より軽装備の部隊が派遣されることになるとは思いますが、各国が派遣した正規の軍事要員が警護任務に当たる局面が出てくるということにもなります。
ただ、正規の軍事要員は正規であるがゆえに規制も多く、動かしにくい。
ザイールの難民キャンプの中に、武装闘争に参加していた人も混じっており、難民とそうした人たちとの間でいざこざが起こった際、事態の収拾をはかるため、PKO部隊の難民キャンプの派遣をUNHCRが要請するも、いつまでたっても来なかった――ということを苦い体験として緒方さんはよく語っていますが…。
それゆえに、PKOにおいて、民間警護会社への任務委託ということも視野に入ってくる可能性もあるのではないかと思いまして…。つまり、国連決議下での活動枠への民間警護会社要員の取り込みです。
(続く)
これは メッセージ 1514 (asean_peace11 さん)への返信です.
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