>x5 日本がICCに批准できない理由(上)
投稿者: etranger3_01 投稿日時: 2004/06/22 14:17 投稿番号: [205335 / 280993]
>>全然「対決姿勢」なつもりはなく、
>いえ、私に対してではなく、アメリカに対してという意味で。
「やさしく」説明してくださいと念を押されるものですから・・・。たしかに私の説明はあまりに理路整然としていたかもしれませんが、事実を述べているだけなのでその真摯な姿勢はご理解いただきたいと思います。
>米国 vs ICC という構図を断ち切る方法は模索できないかなと思ったのです。
なるほど、それはEUをはじめ、ICCという人類の一つの試みを成功させたいと願うすべての人たちが考えていることと同じですね。しかし一方的に敵対行為をとられ、「敵視」されてしまってるからには、ICC賛同者側ができることはその敵意を甘んじて受けることと、“対話による”説得を試み続けることです。しかし外交上の“対話”とは、決して単なる「話し合い」という耳障りのよいものばかりではなく、互いの非を追及し合った上で、改善点を模索するという関係構築のプロセスを経るものです。その過程では、「間違ったものは間違っている」と主張しなければ、対等な話し合いのテーブルにつくことはできないでしょう。それが、両者の譲れぬ一線というものです。EUはこの一線を守るために、まず法的に理論武装することで恣意的な理由で米国を貶めているわけではないことをアピールしようとしているのです。
●米国の信用性
>今回は(も)一年限りで認める。以降は認めないという譲歩は模索できないのかなとか
これは非常に難しい問題です。なぜなら、安保理でそのような前提を作ってしまったら、今回のイラク攻撃の理由のように、「すでに前の決議で了解は得ている」というロジックのもとに一方的な行動に出られる可能性があるからです。そういう意味では、国際的なプロトコルを守るというよりは逆手にとる米国のやり方には信用がおけません。
たしかに国家というものはその主権を第一義に重んじるべきなのですが、かといって国際社会という共同社会のなかで守られるべきルールは、やはり守られなければなりません。そうした取り決めを行ったのが米国であり、なによりそうした枠組みの提唱者も起草者もすべて米国だったのです。自分から言い出したことを守るという「自己責任論」は、国際社会にもあてはまります。そうした意味でも、米国が作り上げた国連という安全保障システムの中で、自らは例外であろうとする米国の行動は許されてはならないのです。それは、すべての基準を無効化し、秩序を乱す行為だからです。
●国連の権威の失墜
米国の信用問題のほかに、国連の権威失墜の問題が挙げられます。多国籍軍は仮にも国連安保理の主導のもと発動される国際協力行為です。多国籍軍は国連の旗のもと、活動を行います。その多国籍軍が、国連の名のもとでICC規程に触れるような重大な国際犯罪を行う可能性は、本来あってはならないことです。しかし今回の免責決議案は、それが行われることを想定して、免責権の確保を求めています。
2年前の更新協議が行われいてる際、公開協議の折にドイツ代表のHanns Schumacher国連大使はこのように語りました。
「ICCが管轄権を持つような犯罪を平和維持活動要員が犯すというのはあくまで論理的可能性でしかない。このような論的可能性を排除する行為は、ローマ規程のみならず平和維持活動要員の完全性をも損ねてしまうのではないかと思われる。」
このように、論理的可能性すら排除してしまうような決議は、国連の平和維持活動そのもに対する信頼を揺るがしかねません。これは国連の権威と信用の失墜にも繋がります。しかし、現在の世界では、国連に変わる有効な平和維持機構は存在しないのです。だからこそ、国連にとってこの決議が採択されることはまさに死活問題なんです。
(つづく)
>いえ、私に対してではなく、アメリカに対してという意味で。
「やさしく」説明してくださいと念を押されるものですから・・・。たしかに私の説明はあまりに理路整然としていたかもしれませんが、事実を述べているだけなのでその真摯な姿勢はご理解いただきたいと思います。
>米国 vs ICC という構図を断ち切る方法は模索できないかなと思ったのです。
なるほど、それはEUをはじめ、ICCという人類の一つの試みを成功させたいと願うすべての人たちが考えていることと同じですね。しかし一方的に敵対行為をとられ、「敵視」されてしまってるからには、ICC賛同者側ができることはその敵意を甘んじて受けることと、“対話による”説得を試み続けることです。しかし外交上の“対話”とは、決して単なる「話し合い」という耳障りのよいものばかりではなく、互いの非を追及し合った上で、改善点を模索するという関係構築のプロセスを経るものです。その過程では、「間違ったものは間違っている」と主張しなければ、対等な話し合いのテーブルにつくことはできないでしょう。それが、両者の譲れぬ一線というものです。EUはこの一線を守るために、まず法的に理論武装することで恣意的な理由で米国を貶めているわけではないことをアピールしようとしているのです。
●米国の信用性
>今回は(も)一年限りで認める。以降は認めないという譲歩は模索できないのかなとか
これは非常に難しい問題です。なぜなら、安保理でそのような前提を作ってしまったら、今回のイラク攻撃の理由のように、「すでに前の決議で了解は得ている」というロジックのもとに一方的な行動に出られる可能性があるからです。そういう意味では、国際的なプロトコルを守るというよりは逆手にとる米国のやり方には信用がおけません。
たしかに国家というものはその主権を第一義に重んじるべきなのですが、かといって国際社会という共同社会のなかで守られるべきルールは、やはり守られなければなりません。そうした取り決めを行ったのが米国であり、なによりそうした枠組みの提唱者も起草者もすべて米国だったのです。自分から言い出したことを守るという「自己責任論」は、国際社会にもあてはまります。そうした意味でも、米国が作り上げた国連という安全保障システムの中で、自らは例外であろうとする米国の行動は許されてはならないのです。それは、すべての基準を無効化し、秩序を乱す行為だからです。
●国連の権威の失墜
米国の信用問題のほかに、国連の権威失墜の問題が挙げられます。多国籍軍は仮にも国連安保理の主導のもと発動される国際協力行為です。多国籍軍は国連の旗のもと、活動を行います。その多国籍軍が、国連の名のもとでICC規程に触れるような重大な国際犯罪を行う可能性は、本来あってはならないことです。しかし今回の免責決議案は、それが行われることを想定して、免責権の確保を求めています。
2年前の更新協議が行われいてる際、公開協議の折にドイツ代表のHanns Schumacher国連大使はこのように語りました。
「ICCが管轄権を持つような犯罪を平和維持活動要員が犯すというのはあくまで論理的可能性でしかない。このような論的可能性を排除する行為は、ローマ規程のみならず平和維持活動要員の完全性をも損ねてしまうのではないかと思われる。」
このように、論理的可能性すら排除してしまうような決議は、国連の平和維持活動そのもに対する信頼を揺るがしかねません。これは国連の権威と信用の失墜にも繋がります。しかし、現在の世界では、国連に変わる有効な平和維持機構は存在しないのです。だからこそ、国連にとってこの決議が採択されることはまさに死活問題なんです。
(つづく)
これは メッセージ 205319 (lonlontimago さん)への返信です.
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