中国の野望
投稿者: twaptng 投稿日時: 2004/10/11 13:14 投稿番号: [13610 / 66577]
イギリスのブレア首相が、中国への武器輸出を再開したい独仏を支持する姿勢を見せた。このイギリスの転換は重要だ。ブレア政権は911事件まで、アメリカとの関係とEUとの関係をバランスさせる外交戦略をとり、どちらかというとEUとの関係を重視する姿勢だった。911後、アメリカが単独覇権主義を打ち出すとともにブレア政権はアメリカ一辺倒の姿勢となったが、イラク占領が泥沼化して失敗色が強まった後、ブレアは911以前のような欧米間のバランスをとる状態に戻ろうと模索している。
イギリスの姿勢は、アメリカ中枢での国際協調主義(中道派)と単独覇権主義(タカ派)との対立とも同調している。911以後、米政界でタカ派勢力が強くなり、政権中枢では中道派の代理人であるパウエル国務長官が孤立し、ホワイトハウスはタカ派に乗っ取られた。中道派はEU(独仏英)、ロシア、中国、国連など、タカ派に乗っ取られたアメリカに対抗できる他の勢力を支援することで対抗し、イラク占領が泥沼化してブッシュ政権が窮した後、やや優勢を取り戻した。今年1月にパウエルがフォーリン・アフェアーズに書いた「ブッシュ政権は中国、ロシア、インドといった大国を支援する」という趣旨の論文は、そうした動きを象徴している。(関連記事)
中道派は中国やロシアを応援することで、第一次大戦以降、国際社会の理想的なかたちとして希求してきた「バランス・オブ・パワー」(アメリカを含む多くの大国の力が均衡し、戦争が起きにくくなる状態)を実現しようとしている。国連や中国を強化することは、以前から中道派の世界戦略の一つだった。アメリカがイラクの泥沼で窮している間に、EU、中国、ロシア、インドなどが力をつけて国連など国際社会での発言力を増し、イギリスもアメリカよりEUを重視するようになり、中国への武器輸出の解禁に賛同する姿勢に転換するというのは、まさに中道派が希望する動きと同じである。
タカ派は朝鮮戦争以来、反中国の姿勢を続けてきたが、アメリカがイラクの泥沼から抜け出るには国連の協力が必要で、それには安保理常任理事国の一つである中国の賛同が不可欠だ。アメリカは北朝鮮の核武装問題の解決でも中国が調停役となっている6カ国協議の存在が欠かせず、その点でも中国に対する敵視政策は採れなくなっている。中国は、日本や台湾、韓国と並んで、アメリカの国債を多く買っている国でもある。財政赤字を急増させているブッシュ政権は、仮想敵である中国に債券を買ってもらって軍備を増強しているわけで、アメリカは中国を本気で敵に回すことができなくなっている。
歴史的に中国と不即不離の関係を保ってきた日本では、中国の覇権拡大を危機ととらえ「中国の脅威に備えるためには、日本はアメリカに対する従属(同盟)関係を強めるしかない」と主張する人が多い。この考えは、911以前のようにアメリカで国際協調主義が強かった時代には一理あったが、今のようにアメリカが信頼できる国でなくなっている時代には、むしろ中国が強くなってアメリカとバランスをとった方がアジアは安定する。
国際社会ではアメリカの覇権縮小と反比例するように中国の覇権が増している。米ニューヨークタイムスも最近の社説記事で「ブッシュ政権が何と表現しようと、つまるところ(東アジア地域での)中国の影響力は急速に拡大し、アメリカの影響力は急速に縮小している」と書いている。(関連記事)
イギリスの姿勢は、アメリカ中枢での国際協調主義(中道派)と単独覇権主義(タカ派)との対立とも同調している。911以後、米政界でタカ派勢力が強くなり、政権中枢では中道派の代理人であるパウエル国務長官が孤立し、ホワイトハウスはタカ派に乗っ取られた。中道派はEU(独仏英)、ロシア、中国、国連など、タカ派に乗っ取られたアメリカに対抗できる他の勢力を支援することで対抗し、イラク占領が泥沼化してブッシュ政権が窮した後、やや優勢を取り戻した。今年1月にパウエルがフォーリン・アフェアーズに書いた「ブッシュ政権は中国、ロシア、インドといった大国を支援する」という趣旨の論文は、そうした動きを象徴している。(関連記事)
中道派は中国やロシアを応援することで、第一次大戦以降、国際社会の理想的なかたちとして希求してきた「バランス・オブ・パワー」(アメリカを含む多くの大国の力が均衡し、戦争が起きにくくなる状態)を実現しようとしている。国連や中国を強化することは、以前から中道派の世界戦略の一つだった。アメリカがイラクの泥沼で窮している間に、EU、中国、ロシア、インドなどが力をつけて国連など国際社会での発言力を増し、イギリスもアメリカよりEUを重視するようになり、中国への武器輸出の解禁に賛同する姿勢に転換するというのは、まさに中道派が希望する動きと同じである。
タカ派は朝鮮戦争以来、反中国の姿勢を続けてきたが、アメリカがイラクの泥沼から抜け出るには国連の協力が必要で、それには安保理常任理事国の一つである中国の賛同が不可欠だ。アメリカは北朝鮮の核武装問題の解決でも中国が調停役となっている6カ国協議の存在が欠かせず、その点でも中国に対する敵視政策は採れなくなっている。中国は、日本や台湾、韓国と並んで、アメリカの国債を多く買っている国でもある。財政赤字を急増させているブッシュ政権は、仮想敵である中国に債券を買ってもらって軍備を増強しているわけで、アメリカは中国を本気で敵に回すことができなくなっている。
歴史的に中国と不即不離の関係を保ってきた日本では、中国の覇権拡大を危機ととらえ「中国の脅威に備えるためには、日本はアメリカに対する従属(同盟)関係を強めるしかない」と主張する人が多い。この考えは、911以前のようにアメリカで国際協調主義が強かった時代には一理あったが、今のようにアメリカが信頼できる国でなくなっている時代には、むしろ中国が強くなってアメリカとバランスをとった方がアジアは安定する。
国際社会ではアメリカの覇権縮小と反比例するように中国の覇権が増している。米ニューヨークタイムスも最近の社説記事で「ブッシュ政権が何と表現しようと、つまるところ(東アジア地域での)中国の影響力は急速に拡大し、アメリカの影響力は急速に縮小している」と書いている。(関連記事)
これは メッセージ 13609 (twaptng さん)への返信です.
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