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ヨタロウさん(社会主義について4・長文)

投稿者: lilasnosakukoro 投稿日時: 2004/06/04 11:19 投稿番号: [18982 / 44985]
  しかもこの後には、

>マリア・スピリドーノワは後になって(そのボリシェヴィキ党中央委員会宛の『公開状』で)、チェー・カーの委員長になりたての頃よくジェルジンスキーが、その顔を「ペトログラードでほんの数人の略奪者を銃殺した後で、死人のように蒼白にし苦痛にゆがめて」戻ってきたことを、想い起こしていた。彼が、チェー・カーの残虐行為をなおも本能的に嫌悪する自己の良心を鈍らせるために、麻薬に逃避しているという信ずべき噂が拡まったのも、故なきことではなかった。彼はその政治的敵対者を軽蔑していた、が、人間に肉体的拷問を加える前には、しばしの間、震えるのだった。

  そして、著者の彼についての結論はこうです。

>   ジェルジンスキーが現実に貧しい人びとを憐れみ、彼らのために新たな生活を建設することを心底から夢みていたとしよう。それにしても彼の夢は、この新たな生活をめざす《彼の戦い》の惨劇の中に消失してしまい、人びとは、彼が人間にもたらした涙と絶望との海に葬られていったのである。彼は、ただ彼らを憐れんだだけで、彼らを愛することがなかったが故に、人民を押しつぶしてしまったのだ。彼は、その死にいたるまでそうであったが、残酷な憐れみに充ちた男であった。

  現時点の私は、この結論に全面的に賛成します。この章を読んだ昨日一日、気が滅入り続けました。ここにもまた、自分が描く理想や正義の故に堕落していく人間がいるという思いで。彼の人生に、悲しさと恐ろしさを感じます。(悲しさ1割、恐ろしさ9割といったところでしょうか)


  続きます。
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