中秋賜宴 佐藤牧山
投稿者: ajisai110701 投稿日時: 2011/10/13 22:51 投稿番号: [655 / 735]
中秋賜宴
佐藤牧山(1801〜1891)
幾年書劔客
幾年
書劔の客
千里覇王州
千里
覇王の州
豈料今宵月
豈に料らんや
今宵(コンショウ)の月
能逢故園秋
能く故園の秋に逢う
清光溢月闕
清光
貝闕(バイケツ)に溢れ
賜酒滿瓊甌
賜酒(シシュ)
瓊甌(ケイオウ)に滿つ
霑醉陪青佩
霑醉(テンズイ)して
青佩に陪す
叨恩愧白頭
叨恩(トウオン)
白頭を愧ず
わたしは書物を抱え脇差を差した旅人として、
どれほどの時を過ごしただろうか
故郷を離れて千里の彼方、徳川の国(江戸)へ行っていた
なんと思いもよらぬことであった、
五十年ぶりに今宵故郷の月を眺めることになるとは
故郷で五十年ぶりに秋を過ごすことになろうとは
今宵、名月の清らかな光は、みごとな御殿に溢れかえっており
お殿さまから賜った酒は、立派な器に満々と湛えられている
お殿さまのご恩によって酒に酔い、ご家老さまも居られる
この晴れがましい宴に、わたしは陪席している
(牧山は山崎村の百姓の出身)
かたじけなくも分外の恩恵を蒙っているが、
わたくしとしてはこんな白髪頭の老人で、
いっこうに役に立たないであろうことを愧じるばかり
★余在江戸五十年、明治紀元始還国・・・とあります。
明治天皇即位の時はまだ徳川幕府の時代。
明治元年に、佐藤牧山は50年間住み慣れた江戸をあとにして、
尾張藩より招聘されました。
そのときに藩主より歓迎の宴を賜ったときの歌。
牧山は武士の出身ではなく百姓の出。
★覇王・・・武力で天下をとった王。
★貝闕・・・壁に装飾として紫色の貝が嵌めこんであるような立派な屋敷。
★瓊甌・・・玉でできた立派な杯
清酒は江戸時代中期から。
劔菱というお酒は江戸時代からあります。
江戸時代以前は濁り酒でした。
★青佩・・・青い帯玉。中国では家老が身につける。
★訓読・解釈は、紫陽花です。
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これは メッセージ 654 (ajisai110701 さん)への返信です.
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