紫陽花亭日乗

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四時田園雑興   范成大   夏日

投稿者: ajisai110701 投稿日時: 2011/09/21 02:55 投稿番号: [542 / 735]
四時田園雑興        范成大(宋・1126〜1193)       夏日


采菱辛苦廢犁●       菱を采るに辛苦す   犁●(リショ)を廢てて
血指流丹鬼質枯       血指は丹を流して   鬼質枯る
無力買田聊種水       田を買うの力無く   聊(いささ)か水に種(う)えしに
近來湖面亦収租       近來   湖面も亦た租を収(おさ)む

●   金且    ショ

鋤鍬を棄てて菱作りに改業したが、これがまたたいへんに辛い仕事で

指は血にまみれて真赤になるし、姿は幽鬼のように痩せさらばえた

それというのも畑を買う金がないため、
湖の中に少しばかり菱を作ることにしたわけだが

この頃では湖面からも年貢を取り立てることになった


★松枝茂夫『中国名詩選』下, 岩波文庫

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菱とりに骨が折れるあまり    鋤鍬も手から離してしまった
血に染まる指は朱を流したよう    影の薄い姿も枯れはてて
田を買う力もないゆえ    せめて水から生計(たつき)を得るつもりが
近ごろでは湖水からも税金を取りたてるそうな


★前野直彬編訳『宋・元・明・清詩集』平凡社, 中国古典文学体系19


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★菱の実は食べたことがあります。ゆでて食べます。
たいへんに堅いもので、ゆでた実をナイフで半分に割って、
なかの白い実を食べます。
まちがって手でもすべらせたら、指のほうを切り落としてしまいます。
べつにおいしいものでもありません。

http://homepage2.nifty.com/tokugyouji/E4.htm

★1249   柿本人麻呂歌集」    巻七   雑歌
君為   浮沼池   菱採   我染袖   沾在哉

君がため   浮沼(うきぬ)の池の菱摘むと   我が染めし袖   濡れにけるかも

―――――

「夫のために、浮沼の池(に生えている)ヒシを摘めば、
私が染めた袖を、(早速、池の水で)濡らしてしまいました」

・浮沼の池:島根県大田市。浮布池(うきぬのいけ)
http://fine.ap.teacup.com/leaves/1269.html?rev=1

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