紫陽花亭日乗

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中国四大悲恋物語  白蛇伝

投稿者: ajisai110701 投稿日時: 2011/09/09 21:16 投稿番号: [465 / 735]
先の蘇東坡の詩は西湖の美しさを、中国四大美人のひとり、
春秋時代の西施に比して歌った有名な詩です。

『白蛇伝』は、この西湖を舞台にした、
白蛇の精白素貞と貧しいが純情な若者許仙との人怪の恋の物語です。

これは唐代伝奇にある物語なので、『太平廣記』あたりからもってくると
いいのですが、それだとまだワードにはいっていませんので、
京劇の台本をもとに簡単に語っていきます。

西湖に遊びにきた白蛇の精白素貞と侍女の青蛇の精小青は、
突然の雨にふられ困っています。
そこへ墓参のかえりの許仙が通りかかり、さしていた傘をふたりに貸して
やります。傘がとりもつ縁で、ふたりはめでたく夫婦となりました。

ちいさな薬屋を開き、白素貞は病人の治療をよくして近隣の人々に
感謝され、はためにも仲むつまじい幸せな暮らしでした。

そうこうしているうちに、素貞はみごもります。
ところへ法海和尚がやってきて、許仙に素貞が白蛇の精であることを教えます。
許仙が和尚から与えられた酒を無理やり素貞に飲ませると、
素貞は蛇の正体をあらわします。
それを見た許仙は驚きのあまり死んでしまいます。

素貞は身重の身でありながら、いとしい夫許仙の命を救うべく、
自らの命をかけて、単身仙山に霊草を盗りに行きます。

  もしも帰らぬときは夫の亡骸を荒野に葬りたまえ
  願わくば墓上に同心草を
  傍らには相思樹の苗を植えんことを
  妾はほととぎすに身を変えて
  墓前に飛び至り哭き続けん

素貞は激しい戦いの末、首尾よく仙草を手にいれ、
許仙を生還させることができました。

やがて法海と決戦の日がやってきます。
素貞は一族を率い、法海に幽閉されている夫を取り戻しに行きますが、
打ち破られてしまいます。

そこへ、法海のもとを逃れ出た許仙が戻ってきます。
恨み言を言う素貞。
素貞の心は愛と憎しみのはざまで揺れ動きます。

しかし許仙への愛は変わっていませんでした。
妻が妖怪の化身であると知ってなお許仙もまた、
妻への愛は変わっていませんでした。

♪♪ただ俗世を見んと山を下り
小青と共に西湖の畔へ来たり
風雨の湖中に貴君を知りて
忠厚く瀟洒なる様を愛す

紅楼に契りを結び   春限りなきに
なんぞ良縁の災いなるを知らん
端陽の酒の後   汝が命は一線に懸かり
我は仙山に薬草を盗みて   苦難嘗め尽くす

たとえ類は異なれど   我が情は浅からず
我が腹中にはさらに許家の男児有り
病治りて良心変ずとは   あるべからずに
法海の底なし船に乗り行きぬ汝の帰りを望めど   見るを得ず
五日五晩   待たぬ日のあらんや
憐れむべし   涙は我が枕を遍く濡らし
憐れむべし   我が鴛鴦の夢
醒めてただ愁いを増すのみ

汝を尋ね   金山の寺に到るも
ただ夫婦のよき日を取り戻さんがため
もし小青の必死の戦いなくば
我が腹中の<女+交・コウ>児すら保ち難し
我が妹(小青のこと)の怒るを怪しむことなかれ♪♪

――   お恨み申します   ――

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