紫陽花亭日乗

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「古詩十九首」其の十     無名氏

投稿者: ajisai110701 投稿日時: 2011/07/07 21:25 投稿番号: [37 / 735]
>★片思いの織女を詠う「古詩十九首」其の十を下敷きにしている。<



「古詩十九首」其の十


迢迢牽牛星       迢迢たり   牽牛星
皎皎河漢女       皎皎たり   河漢の女
纖纖擢素手       纖纖   素手を擢(ぬき)んで
札札弄機杼       札札   機杼を弄す
終日不成章       終日   章を成さず
泣涕零如雨       泣涕   零(お)ちて雨の如し
河漢清且淺       河漢   清く且つ淺し
相去復幾許       相去る   復た幾許(いくばく)ぞ
盈盈一水輭       盈盈たる   一水の輭
脈脈不得語       脈脈   語るを得ず


はるかかなたの空に牽牛の星
さやかに輝く天の河の娘星
ほっそりとした白い手のぞかせ
さっさっと機(はた)の梭あやつる
ひがな一日模様は成らず
はらはらと涙は雨と
天の河は澄みきって浅い
河のはばも広いといえぬ
この一水の隔たりを前に
見つめあうだけ 言葉も交わせぬ



★七夕の星、牽牛と織女に託して、隔てられたふたりの悲しみをうたっています。


★訳詩は『漢・魏・六朝詩集』中国古典文学大系 16, 平凡社

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