Re: 牛郎織女
投稿者: ajisai110701 投稿日時: 2011/07/06 23:21 投稿番号: [27 / 735]
このようにして、一年また一年と過ぎ、牛郎はだんだんと成長してきました。
兄夫婦は牛郎にもっと辛くあたるようになりました。
牛郎を追い出してしまいたいと考えていたのです。
ある日のこと、兄が牛郎を呼び、さも親切そうに言いました。
「おまえももう大きくなった。
自分の力で一人でやっていかなければならない。
お父さんが残してくれた物を分けようじゃないか。
おまえにはあの牛をやる。
それからあの車だ。あとの物は全部俺の物だ」
兄嫁もそばにいて冷ややかに言いました。
「わたしたち、一番役に立つ物をあんたにあげたのよ。わかったの?
明るいうちに急いでここを出て行きなさい」
牛郎は兄夫婦のいいつけをきいて、ちょっと考え、そして言いました。
「わかりました。それではわたしは出て行くことにしましょう」
牛郎は思ったのです。
あの年老いた牛さえもらえれば、家にいようといまいとどうだってかまわない。
牛郎は牛を連れ、振り返りもせず、ひたすら歩いて行きました。
村を出て、林を抜け、ある山の麓までやってきました。
それからというもの、牛郎は昼間は山で柴を刈り車に満載し、
老牛に牽かせて町まで行き食料と交換しました。
夜は車のそばに老牛を休ませ、自分は車の上で寝みました。
しばらくの後、牛郎は山の麓に一軒の草屋を建てました。
それから、その草屋のそばに土地を開墾し少しばかりの作物を植えつけました。
ある夜のこと、牛郎が草屋に入ると突然声が聞こえました。
「牛郎! 」
いったい誰がわたしを呼んだのだろうか。
ふりかえって見れば、なんとそれはあの老牛ではありませんか。
口をパクパクさせ、まさに丁度話をしているところだったのです。
つづく
これは メッセージ 26 (ajisai110701 さん)への返信です.
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