Re: 蒲松齢 『聊斎志異』 「聶政」
投稿者: ajisai110701 投稿日時: 2011/08/02 22:27 投稿番号: [244 / 735]
懐慶(河南省)の●王(ろおう)は不道徳な人だった。
ときどき民間に出かけては、美しい女性を物色し、そして奪ってしまう。
王生の妻が、王に目をつけられてしまった。
●王は輿と馬を遣(や)ってまっすぐに王生の家に踏み込ませた。
王生の妻は号泣して言うことをきかなかったので、
無理やり担ぎ上げて家を出た。
王生はその場から逃げ去り、聶政の墓の陰に隠れていた。
妻が通るときに、遠くからでも一目見て別れを告げたいと願ったからである。
ほどなく一行がやって来た。
妻は遠くから夫を見て、大声をあげて泣き、地面に身を投げだした。
王は胸もはりさけんばかりになって、思わず声をあげてしまった。
従人たちは、そこに王生がいることを知って、
王生を捕らえて鞭打とうとした。
するとやにわに墓の中から一人の丈夫が現れた。
手に白刃を握り、その姿形は威厳があり猛(たけだけ)しかった。
その丈夫は声を荒げて言った。
「わたしは聶政である。
良家の子女を無理やり強奪するようなことをどうしてさせておけようか。
しかしまあ、わたしが思うに、お前たちの自由にもならないのだろう。
おまえたち、ここのところは許してつかわすから、
無道の王にこのように伝えよ。
『もし行い改めないようであれば、日をおかず、そのそっ首、
抉(えぐ)り取ってくれようぞ』とな」
皆は大いに驚き車を棄てて逃げ去った。
丈夫はまた墓の中に入り消えてしまった。
王夫婦は墓に叩頭して家に歸ったが、それでもまた王の命令で、
再び拉致にやって来るのではないかと恐れていた。
十余日が過ぎたが、とうとうやって来なかったので、
始めて安心したのだった。
このことがあってから王の淫乱の不行跡も消滅したのだということだ。
★書き下し文、解釈ともにトピ主です。
誤りがありましたらご指摘、ご教授ください。
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これは メッセージ 243 (ajisai110701 さん)への返信です.
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