士爲知己者死、女爲説己者容
投稿者: ajisai110701 投稿日時: 2011/07/22 20:27 投稿番号: [158 / 735]
『史記』刺客列伝第二十六
第三話「豫譲」(よじょう)
前五世紀
豫譲はもと晉の卿である范氏と中行氏に仕えていたが、認められなかった
ので同じ晉の卿である智伯に仕えた。智伯は豫譲を尊敬し厚遇した。
智伯はやがて趙襄子・韓氏・魏氏に滅ぼされ子孫も絶滅せられ領土もなくした。
智伯の頭蓋骨は漆塗りの飲器にされた。
豫譲は山中に隠れた。ここに豫譲のセリフがある。
「嗟乎、士爲知己者死、女爲説己者容」
(ああ、士は己を知る者のために死し、
女は己をよろこぶ者のためにかたちづくる)
豫譲は姓名を変え刑罰を受けた人になりすまし、
趙襄子の屋敷の厠の壁塗りになった。
匕首(ひしゅ)を隠し持ちそこで趙襄子を刺そうというのだ。
趙襄子は厠に行き「心動」(胸騒ぎ)を覚えた。そこで壁塗りを詰問すると
それは豫譲だった。趙襄子は豫譲を義人として許し放した。
しばらくして豫譲は癩病患者を装い、炭を飲んで声をつぶし
誰だかわからないようにして乞食となった。
妻も見てそれと気づかなかった。
趙襄子の外出にあたり、豫譲は沿道の橋の下にひそんだ。
趙襄子がその橋までくると馬が驚きそれと気づいた。
趙襄子ももはや豫譲を許すことができなかった。
豫譲は趙襄子に請うてその衣服をもらい、
剣を抜いて三たびこれを斬り主君・智伯の仇討ちの代わりとし、
その後、剣の上にわれとわが身を伏して死んだ。
その後四十餘年を経て、聶政(じょうせい)の事件があった。
★匕首・・・短剣。「匕」は食物をすくう杓子で、
剣の柄頭(つかがしら)がこれに似ているので「匕首」というそうです。
日本では「あいくち」にこの字をあてますが、それと同じものかどうかは、
どちらも実物を見たことがないのでわかりません。
★「飲器」については、二つの意味があります。「酒器」と「便器」と。
この場合、「酒器」でいいと思います。
織田信長と明智光秀の頭蓋骨の故事を彷彿とさせます。
織田信長は、もしかしたら、この故事にならったのでしょうか。
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これは メッセージ 157 (ajisai110701 さん)への返信です.
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