Re: 酒
投稿者: tokyo_cachito3 投稿日時: 2012/12/02 13:25 投稿番号: [2936 / 3149]
やがて、その年の八月、ソビエトが日本に宣戦布告、満州、樺太、千島列島に雪崩れ込んだ。このあたり、書きたいことは山ほどあるが省略。古今亭志ん生、森繁久弥、ともに民間人だから「捕虜」にはならず、もちろんシベリア抑留なんてこともなかった。なかったが、内地にはなかなか帰ることができない。このときの日本人の望郷の思いは大変なものがあったという。昭和21年、帰国。古今亭志ん生、そこは芸人のありがたさ、寄席とラジオの仕事で生活にはそう困らず、数年後、雑誌の対談で料理屋にいたその志ん生を訪ねてきた男がいる。どういう経過からか、帰国して映画俳優に変身したあの森繁久弥である。
「師匠、お久しぶり」
「あなたは?」
「森繁です」
「…?」
「新京では酔ったあなたをずいぶん宿にお送りしましたがね」
「えっ、あの森繁さん!!
いやぁ、面目ない」
その後、この二人の麗しい交際は長く続き、志ん生なきあとは息子の古今亭志ん朝がその交際を繋いだ。
森繁久弥、映画界、芸能界の長老として95歳までの長命を楽しみ、三年前に大往生。
これは メッセージ 2935 (tok*o*cach*to3 さん)への返信です.
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