林美蘭
投稿者: tokyo_cachito3 投稿日時: 2008/10/25 17:06 投稿番号: [1632 / 3149]
これは台湾でもありふれた名前だろうから思い切って実名を出したが、いまでは70歳を越えたかという外省人系の女性である。中山北路と民権東路の交差点付近で観光客相手の土産物店を経営していた。まだ店があるとしたら、その店の名前は、親分の次郎長の命令で讃岐の金毘羅様に奉納を終えた帰途、遠州の都鳥一家に殺された男の名と同じだ。
こうした店の女主人はたいていクラブのママさん的雰囲気を持ち合わせていて、彼女も例外ではない。愛嬌があって如才がなく、スタイルが良く、アタマが良くてかなりの美人である。実際、クラブの雇われママもしていたのだが、若いときはなんと台湾映画の主演女優だったというから驚く。これは自称ではないから本当なのだろう。台湾の土産物屋は日本人観光客が命の綱であり、彼らからどれだけの「観光収入」をあげるかが腕の見せ所となる。なんの「観光」なのかは説明するまでもない。もちろん、彼女自身はどこかのお嬢さん方に電話で都合を聞くだけで、客と引き合わせた後は何もしない。しかも、そうした客が半年後に友達を一緒に連れてくるようにクラブにはタダで招待し、自宅の夕食に招待するというちょっとした先行投資を惜しまない。「遊びをして裏を返さないのはお客の恥、馴染みをつけさせないは花魁の腕が悪い」というわけだ。
昔、成田空港の待機ロビーで近くにいた十数人の若い男たちのグループに話しかけたことがある。みんなウキウキ気分でいたが全員が台湾は初めてだという。私の訪台歴を聞くから「20回くらい」と答えたら、「どこか、面白いところ知りませんか」と全員が祈るような表情で私の顔を見つめたのにはこちらがたじろぐ程だった。「ここなら、安心ですよ」と林美蘭の電話番号を教えてやった。
その日の夜、彼女の自宅に行ったら、その成田の一行が大勢のお嬢さんに囲まれて上機嫌で台湾ビールを飲んでいた。林美蘭もキラキラと顔を輝かせて嬉しそうだったのは言うまでもない。
これは メッセージ 1 (bikkuri_taiwan さん)への返信です.
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