11月21日 4
投稿者: jgeilsbandfreak 投稿日時: 2008/11/22 08:05 投稿番号: [2752 / 4504]
②規制緩和の死角と金融監督の未整備
第二の点は一連の規制緩和の中に死角が存在し、これが金融監督制度の未整備と相まって実態の把握を遅らせたことである。このため実態が明らかになるにつれ、楽観に振れていた市場は大きな衝撃を受け、不安心理を募らせることとなった。
国際資本の急激な流入が不動産や株式市場に回って、バブル経済を発生させることを恐れた政府は90年代中盤においても依然としていわゆる実需規制指導を行っていた。コストの安い外資は石油化学、鉄鋼、半導体、自動車といった「基幹」産業に使用されることが奨励され、実際、危機後をみると、これら実体経済部門に過剰設備が集中することとなった。市中銀行は80年代の民営化後も実質的に政府の厳しい監視下にあったため、こうした指導が可能だったのである。不動産市場や債券市場への外国人投資はほぼ禁止され、株式投資に対してもタイなどに比べて遥かに厳しい枠が設定されていた。ただし、慎重な自由化にも関わらず銀行・企業の短期借入れなどを中心に外資の流入圧力は強く、政府は韓国の金融機関や「財閥」系大企業の国際金融業務を併せて自由化し、推奨する(いわゆる「世界化」)ことでバランスをとろうとした。
このため金融機関や企業は海外事業の拡大に一斉に乗り出したが、その過程で生じたのが企業会計の不透明さや、金融監督の不足による実態把握の遅れなどであった。「財閥」は多数の傘下企業を擁するが、非上場会社も多く、企業間のかなり自由な資金フロー(債務支払い保証など)にも関わらず、危機以前には連結ベースの企業会計さえ明らかにされたことはなかった。特に海外子会社の会計は新興市場への進出が多かったこともあって、国内企業以上に不透明であることが多かった。また、規制が緩かった総合金融会社を含め、金融機関は国際金融で後発であったことからタイやロシアなど比較的リスクの高い新興市場向けの債権を多く所有し、デリバティブなど簿外取引を含めて収益の拡大を急いだ。こうした海外資産の実態はその質や、短期の調達・長期の運用といったミスマッチを含めて十分、当局に報告されず、検査・監督する機能そのものも脆弱であった6。国際金融自由化は国内のさまざまな規制に死角をもたらし、金融監督の不足による実態把握の遅れは韓国の対応力に対する市場不安に拍車をかけた。
5に続きます。
第二の点は一連の規制緩和の中に死角が存在し、これが金融監督制度の未整備と相まって実態の把握を遅らせたことである。このため実態が明らかになるにつれ、楽観に振れていた市場は大きな衝撃を受け、不安心理を募らせることとなった。
国際資本の急激な流入が不動産や株式市場に回って、バブル経済を発生させることを恐れた政府は90年代中盤においても依然としていわゆる実需規制指導を行っていた。コストの安い外資は石油化学、鉄鋼、半導体、自動車といった「基幹」産業に使用されることが奨励され、実際、危機後をみると、これら実体経済部門に過剰設備が集中することとなった。市中銀行は80年代の民営化後も実質的に政府の厳しい監視下にあったため、こうした指導が可能だったのである。不動産市場や債券市場への外国人投資はほぼ禁止され、株式投資に対してもタイなどに比べて遥かに厳しい枠が設定されていた。ただし、慎重な自由化にも関わらず銀行・企業の短期借入れなどを中心に外資の流入圧力は強く、政府は韓国の金融機関や「財閥」系大企業の国際金融業務を併せて自由化し、推奨する(いわゆる「世界化」)ことでバランスをとろうとした。
このため金融機関や企業は海外事業の拡大に一斉に乗り出したが、その過程で生じたのが企業会計の不透明さや、金融監督の不足による実態把握の遅れなどであった。「財閥」は多数の傘下企業を擁するが、非上場会社も多く、企業間のかなり自由な資金フロー(債務支払い保証など)にも関わらず、危機以前には連結ベースの企業会計さえ明らかにされたことはなかった。特に海外子会社の会計は新興市場への進出が多かったこともあって、国内企業以上に不透明であることが多かった。また、規制が緩かった総合金融会社を含め、金融機関は国際金融で後発であったことからタイやロシアなど比較的リスクの高い新興市場向けの債権を多く所有し、デリバティブなど簿外取引を含めて収益の拡大を急いだ。こうした海外資産の実態はその質や、短期の調達・長期の運用といったミスマッチを含めて十分、当局に報告されず、検査・監督する機能そのものも脆弱であった6。国際金融自由化は国内のさまざまな規制に死角をもたらし、金融監督の不足による実態把握の遅れは韓国の対応力に対する市場不安に拍車をかけた。
5に続きます。
これは メッセージ 2751 (jgeilsbandfreak さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/1835396/kl4z9qa1a6fndabaafa5aba5fmq8lbd8_1/2752.html