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11月21日 1

投稿者: jgeilsbandfreak 投稿日時: 2008/11/22 07:58 投稿番号: [2749 / 4504]
(本当は昨日の21日に投稿したかった。)

非常に長いので、いくつかに分割します。


はじめに
  韓国は1997年年初にOECD加盟を達成し、名実共に「卒業国」となったかに見えたが、タイに端を発した東アジア通貨危機の波及から同年12月にはIMF支援を余儀なくされるに至った。1年に満たない間の劇的な変化が示すように、韓国危機の大きな特徴は市場心理が楽観から不安と不信任に急反転したことにより、国内外で激烈な流動性危機に見舞われたことである。
  経常収支赤字はタイなどと同様、96年に急増したが、年初のIMFの韓国経済評価はバランス維持に楽観的で1、危機はその可能性さえも言及されていなかった。やがて韓寶鉄鋼や下位「財閥」の破綻と共に各「財閥」の有力な資金調達媒体でもあった総合金融会社(マーチャントバンク)の危機が表面化し、対外借入れについては中央銀行が密かに乗り出す状況が続いた2。しかし第2四半期に入ると、穏やかな為替切り下げを受けて実体経済は上向きに転じ、自信を深めた韓国はタイ危機の勃発に際しては5億ドルを拠出するなど支援する側にさえ回った。
  情勢が急激に変化したのは第3四半期からで、大統領選挙(同年12月)を抱えた政局の混乱により起亜自動車破綻の処理が遅れ、中小企業の連鎖破綻を含めて国内の金融システムは激しい信用収縮に見舞われた。他方、対外面では通貨投機を受け始めた香港当局が超高金利政策を取ると共に、東アジアなど新興市場向け貸し出しに対する引当金の積み増しを指示した。韓国が香港での資金調達に依存しつつ、多くの新興市場向け債権・金融資産を保有してきたことが噂となると、外貨の流動性危機は一層加速した。韓国は11月21日にIMF支援を要請後、12月3日には合意を見た。しかしながら、金融監督の不備を示す情報の表面化や、大統領選挙後への不透明感などから合意後の市場不安はさらに高まり、格付けの急落を受けて為替レートは暴落、韓国は後述するようにわずか2週間で支援の前倒しを要請せざるを得なくなった。
  以上のような展開から危機当初、特に98年2月の金大中・新政権発足直後までの韓国にとっては流動性対策が最も火急の課題であり、4部門(金融、企業、公的、労働部門)の構造改革を通じた市場の信頼回復への取り組みはこれに続く98年後半からの局面でなされてきた。本稿はこの2つの側面を持つ韓国の危機対応とこれに対する日本の支援全般を評価することを目的とし、まず、第1節でタイ、インドネシアなどとはやや異なる危機の性格を明らかにする。次いで第2節では当初の流動性危機対応、第3節では構造改革努力をそれぞれサーベイし、日本の支援が果たした役割を論じる。最後に第4節では全体を通じて韓国経済の目覚しい立ち直りの要因を振り返り、日本の支援全般への評価と今後の日韓協力分野についても言及する。

2に続きます。
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