竹島

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下條正男氏への批判、安龍福2

投稿者: hangetsujoh 投稿日時: 2004/11/03 23:12 投稿番号: [6058 / 18519]
   その理由ですが、下條氏は、于山島は竹島=独島に無関係という誤った結論にたって、一日の航路にある「大きな島」を地図上でひねりだし、むりやり于山島を隠岐島であるという結論を導きたかったためでしょうか?   そのためか、同氏の主張は矛盾だらけです。
   第一に、鬱陵島から隠岐島までの路程は一日でなく、当時は二日かかるのでやはり下條氏の主張には無理があります。
   第二に、隠岐島は方角が竹島=独島よりもっと南であり、それこそ下條流の「鬱陵島の東南」にある島は無関係という論法でいえば、隠岐島は于山島とは一層無関係です。その下條流の証明法を同じ本の同じ節のなかで完全に無視して、鬱陵島の東南にある隠岐島を「于山島」であるなどと結論をだすにいたってはあきれるばかりです。
   第三に、安龍福は于山島には「終(つい)に参りたる事はこれ無く」と述べ、于山島に上陸したことはないとしました。一方で安龍福は隠岐島へは 1693年に連行されて上陸したことが記録されているので、やはり隠岐島は于山島でなかったことになります。

   このように下條氏の上記の主張にはことごとく無理がありますが、そうした主張こそ同氏のいう「我田引水的 文献解釈」そのものと思われます。同氏はそうした手法で竹島=独島をむりやり日本領にこじつけているようです。しかし、それが時には裏目に出ているようです。
   下條氏は著書『竹島は日韓どちらのものか』の帯封で「韓国側の領有権主張に根拠がないこれだけの理由」と書きましたが、その著書で『竹嶋紀事』をわざわざ取りあげましたが、これのみならず、すでに詳述した『隠州視聴合記』なども同氏の意図とは逆にヤブヘビになってしまいました。
   文献を冷静に見るとき、同氏が特記した『竹島紀事』こそが、朝鮮人が竹島=独島を位置や距離で正しく認識していた格好の資料ということになります。

   ちなみに、同じ「竹島日本領派」の塚本氏は、もう少し冷静に安龍福と竹島=独島の関係をこう記しました。
        −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
   なお、安龍福は前述のとおり元禄6年に日本へ連れ帰られているが、同人を連れ返った(ママ)船は松島(今日の竹島)に立ち寄っている。したがって、同人は記録上 今日の竹島に赴いた最初の朝鮮人ということになる。
   同人はその際 今日の竹島を見、その名称(松島)を聞いたと考えるのが自然であるが、そうであれば後に同人が「松島はすなわち于山である」と述べたのは、この時の体験に鬱陵島・于山島があるという朝鮮における伝承を当てはめた結果であると考えられる。
   すなわち、朝鮮古文献にみえる于山(島)はその実は鬱陵島にあった于山(国)に由来する観念上の存在であったが(前記1)、安龍福は朝鮮人として初めて松島(今日の竹島)を実見し、鬱陵島以外に島があるとすれば于山島であると考えたものと思われる(注2)。
        −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

   塚本氏は客観的に于山島をみようとしているようです。しかし、『竹島紀事』によれば、安龍福は于山島の存在を「彼島を存じたるもの」から聞いていたので、安龍福以前に「松島(今日の竹島)を実見」した朝鮮人がいたことになります。
   したがって、同氏がつづけて述べた一節「同人が松島=于山という認識をもってたとしても、それゆえに彼以前の、古文献中の于山島が今日の竹島であるということにはならない(注2)」というのも妥当ではありません。もちろん、安龍福を于山島の最初の実見者という見方は妥当ではありません。
   日本の文献でも確認されるように、安龍福以前にも于山島は距離や方角が正しく認識されていました。それが『世宗実録』地理志の記述に反映されたとみるべきです。

   なお、朝鮮政府は安龍福が連行された翌年に張漢相を鬱陵島の調査に派遣しましたが、その時、張漢相は鬱陵島の東300里(120km)のところにある島を目撃したことを「鬱陵島事績」に記しました。島名は記されませんでしたが、方向や距離からみて于山島以外ありえません。政府レベルでも竹島=独島がきちんと認識されたことは下記に記したとおりです。
  <朝鮮の「竹島一件」対応>
http://www.han.org/a/half-moon/hm091.html#No.657

(注1)下條正男『竹島は日韓どちらのものか』文春新書、2004,P70
(注2)塚本孝「竹島領有権問題の経緯」『調査と情報』第289号,1996,P3

(半月城通信)http://www.han.org/a/half-moon/
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