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 「孤立する韓国」 その2

投稿者: usagigamemaimai 投稿日時: 2007/01/18 01:46 投稿番号: [4941 / 7270]
  〜続き〜
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  「戦争を避けるのなら」

  盧武鉉政権が左翼政権であり、北朝鮮と極めて近いことは普通の日本人も次第に理解してきた。旧・日本社会党が朝鮮労働党と友党であり、拉致問題の存在さえ認めなかったことを思い起こせば、普通の日本人にとっても、韓国政府が北朝鮮と同伴関係を結ぶのにも理解がいく。「だけど、日本人が北朝鮮の言いなりだった社会党員ばかりではなかったように、普通の常識ある韓国人だっているのではないか」。普通の日本人はこんな疑問を持つ。

  韓国専門家の答えは二つ。普通の韓国人が左翼政権の親北政策を暗黙裡に認めてきた理由は、「統一」と「戦争」だ。後者に関しては、すでに過去の回に触れた(「韓国の迷走」は止まるか   2006年7月26日を参照)。

  簡単に言えば、韓国で、イラク戦争後から膨らんだ「米国が対北軍事行動を起こすのではないか」という恐怖感。これを救うのが「韓国が北朝鮮をかばっているうちは、米国は北朝鮮を攻撃できず、第二次朝鮮戦争は起きない」という「望み」だ。もっとも、イラクの泥沼に落ち込んで以降、米国の対北攻軍事行動の可能性は減った。すると、今度は北朝鮮がミサイルや核を誇示するようになった。今では、北が高めた戦争リスクへの処方箋としても、「北朝鮮に物資を送り続ければ、北は暴発しない」と、韓国人は「望む」。

  韓国で、こうした心情をより深く説明するのに使われるのが「ストックホルム・シンドローム」だ。銀行に立てこもった強盗団に対し、人質は時に奇妙な連帯感を持つ。人質にとって強盗は自らを悲惨な状況に追い込んだ悪党だ。しかし、ある意味では警察以上に悪党は自分の命を握る運命共同体だ。である以上は、人質は悪党にすがって命を永らえようという心境に陥ることがある……。

  ただ、なお、日本人はこうした説明だけでは納得しにくいだろう。90年代まで、多くの韓国人は「こちらから戦争を仕掛けないが、仕掛けられれば受けて立つ。統一の好機だ」との気構えを持っていた。軍事的には韓国の有利さが増す一方なのに、なぜ、韓国人は一気に弱気に転じたのだろうか。

  「統一」の緊張感

  それを説明するには、もうひとつのキーワードである「統一」で、韓国人の心情をのぞくことが必要だろう。建国以来、そして朝鮮戦争後はさらに、韓国では「統一」は国是だった。だが、冷戦体制崩壊後に経済大国ドイツさえも「統一」で苦しむのを見た韓国人は、「せっかく我々が努力して勝ち取った豊かさを失いたくない。何とか統一を先送りしたい」とひそかに思い始めた。ただ、内心ではそう思っても、建国以来の「国是」であり、社会的規範にまで昇華していた「統一」には反対しにくい。

  その本音を上手に拾い上げ、普通の人を心情的に救ったのが、金大中前大統領の「太陽政策」であり、盧武鉉大統領の「包容政策」だった。両政権は「北朝鮮を吸収する意思はない」と明言して北への援助を拡大した。「吸収する意思はない」の部分は、表面的には北朝鮮の疑惑を解くために強調されたのだが、実は、同時に韓国人に対しては「統一の建前は降ろす」という安心感も与えた。

  こうした政策には「民族共助」という美しい名分も与えられ、「統一」の放棄あるいは延期に対し韓国人が抱く決まり悪さも、心情的な糖衣で包んでくれた。実際、融和政策の一環として大規模な援助も始めたから、「飢え死にしかけの親戚を見捨てたわけではない」と、世界には言い訳できるようになった。

  〜続く〜
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