鐵甚平『三韓昔がたり』
投稿者: bosintang 投稿日時: 2001/10/25 00:35 投稿番号: [224 / 3669]
1942年、学習社刊
鐵甚平というのは、金素雲が戦前に使っていたペンネーム。
戦争中の日本の子供たちにむけて、『三国史記』『三国遺事』から精選した、古代朝鮮の歴史物語が40編ほど紹介されている。
原典に忠実に、安っぽい脚色なしに、平易でありながらも格調高い日本語で綴られている。
ところで、金素雲自身はペンネームを「鉄甚平」とつけた。
当時は、創氏改名キャンペーンによって「金」という姓ではとても本を出せる状況になかった。「鉄」(金を失う)には、そうしたことへの無念さが込められている。
しかし、無神経な編集者が、俗字よりは本字のほうがよかろうという、余計な親切心を出して著者に無断で「鐵」に訂正し、そのまま出版されてしまった。
講談社学術文庫版の解説でこのエピソードを紹介しているのが、名うての右派論客、小堀桂一郎(ドイツ文学者)であるところも面白い。
氏は、この本が金素雲の手になるものとはしらずに、少年時代、同書を愛読していたそうだ。
金素雲『三韓昔がたり』(講談社学術文庫688、1985)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061586882/qid%3D1003937466/250-6755095-4045047
これは メッセージ 54 (bosintang さん)への返信です.
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