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先達の苦労6

投稿者: samurai_03_japanjp 投稿日時: 2005/10/09 02:35 投稿番号: [28500 / 49973]
【交わらざるを得ない国なのか】
以上のことは、実地に伝聞観察するところのおおよそであって、
その万事に我が国とは反対の国柄であることは言うまでもない。

それなのになおこの国を唇歯の国(朝鮮のことを強い結びつきある隣国であるとして昔からこのように言う)と言うべきや。

いずれ朝鮮の国内動向は分裂の他無いであろう。
そうであるなら、たとえ如何なる条約を結んでも仕方のないことで貿易が振興することもないだろう。

ここに熟考すれば、我が国は穏当に条理をもってこれを追及しその覚醒を待って誘導せんと欲するも、
如何せん、朝鮮は日に月に破滅の闇に疾駆して、且つ先年には我が国の維新の報を容れず、森山、
広津等は寛猛の術(寛大さと厳しさ)を尽くしてここに従事すること6年間、なお朝鮮の曖昧模糊の策に弄されて遂に成らず。

しかして、江華島の一件があっても、なおその古い体質を改革することはせず、
修好条規の第一款の「寛裕弘通」の趣意にそむいて、理事官(宮本小一)の穏当優裕の講定を狭め、なお且つ欺いて
[初め、朝鮮は理事官に言うのに、東莢府中および釜山城下に遊歩する日本人の為に休憩所を設けると言って、
我が国の人の行歩をしばらく断り、後にその設けたのを見れば府中のものは「口ノ別武士庁」で日本人を篭絡する所、
釜山城下のものは「譏察所」と称して暗に本港貿易を制限する一つの関所である。
これらは一交際官の所為のようであるが、実は官吏がこのような奸計をしたのではないから、
何か問題が起こればもちろんその罪は朝鮮政府にある。]
始めから条約を実践せず、こちらが幾度これらを弁論するも、諺にあるいわゆる「糠に釘」[故意である。]であり、
決して通じることはなく、(花房)代理公使の入京の時以来、その彼らの挙動は今更ここに枚挙におよばないほどであり、
その所為を何と言わん。

そして、朝鮮で我が国の言葉に通じる者いわゆる陪通事は小通事であって
これらは元は魚菜販売者から成り立った賊奴にして我が国の文字は一つも解さないのはもちろん、
真の通訳者と称すべき者でなく、今なおそれぞれ稽古させることに着手せずに、
後7年たてば日本から送る書に漢訳文を添えないことは条約に記載されているが決して意としないようである。

これらはもとより日本人を蔑視し条約を軽蔑しているからである。

これをどうやって誘導する道があろうか。

【この醜悪物の断然破解を】
ただ掣肘鞭撻を以って文明に向かわせるの一路あるのみ。

願わくば、我が政府はこのような醜悪なものを隣国に置くべきではないという義心を込められて断然これを破解されんことを。

まさかの時には以上のような国情なので人々は実に怯懦にして真に刀剣が頭上に迫らんとする状況になれば、
必ず驚愕狼狽逢迎を厚くし我が意に従順し一時に氷解の色を見るであろう。

そして再び事の治まるに至ってまた凝結するに違いない。
故にこの凝結をよく解かんとするなら、冒頭から戦意を決して非常の要請をし、
再び凝結を固くすることができないようにして、ようやく開化させるの図画をなさざるべからず。

そして廟堂の宏謨(朝廷の大きな謀事)は格別猶この上にあらんことを。

これらの事はいまだ尽くし得ない所があって、すなわち事を好むに属し、また微弱なる草昧国(弱く未開で人知未発達の国)を処するに
厳しく迫れとの世評如何というに至っては、私が如きがまた言うべき事を知らず。

誠に身分を越えた出過ぎたことであるということを恐れるといえども、
いやしくも職を海外に奉ずる者が殊更に敢えて実況の観想を併せて献じないわけにはいかないのである。

以上、謹んで建白する。

        在釜山港管理官
明治十二年一月十五日   外務三等属山ノ城祐長
    外務卿寺島宗則殿


やっと終わった・・・・・

・・・・・血を吐くような、建白書だなぁ・・・・
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