先達の苦労5
投稿者: samurai_03_japanjp 投稿日時: 2005/10/09 02:05 投稿番号: [28499 / 49973]
【人民誰か国家のために死を軽する】
今は早や我が館に出入りする小前の者ども(平百姓のことか?)は曰く。
「早く日本から兵を向けてこの政府を倒さんことを」と。
また「日本の軍艦はなんぞ徒に来ては一つ事をなすことがないのか」と。
そのほか普通の人民も我が国を敬い慕うにはもとよりないが、
今は「日本から兵端を開かば開け、誰人か謀叛を図らば図れ、
もしそれがあるも人民は誰が国家の為に死を軽するものがあろうか」
という情が国中の官吏を除いて他は恐らく8、9分あるだろう。
[近来、我が国の制度まさしく人民を愛護するを羨む者あるを聞く。
しかし全くの無気力の民情なればその官吏に駆使せられる姿はあたかも犬の子の如くして尚よく我が国の人に吠える。]
【真の教育は行き渡らず】
そして文学のことを言えば、この国また我が国の如く仮名字あれどもそれで書きたるものは諺文と唱えて小説本あり、
且つ卑しむものなればそれぞれの著書なども無いも同然である。
とかく学問するといえば漢文学すなわち一字一画を一世にしらべるものであるから
資産潤沢の者でなければ学ぶ暇はない。
無論馬鹿げたものであり、おのずから教育が行き届かないから下民は国中でたいがい野蛮にして、
加えて古来からの圧政にひしがれてその無気力さは言葉にならない。
しかしながら官吏は官吏だけ、下民に至るまで狡智にはすこぶる長けている。
それで少し学のある者は意味もなく「先王の道」と称して、
いかなる説を聞いても決して変わらず、文は巧みで且つ頑癖であることが甚だしい。
団々たる一つの古い凝結物なり。
(続く)
これは メッセージ 28498 (samurai_03_japanjp さん)への返信です.
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